千葉県立成田国際高等学校を志望校に入れると、必ず一度はこの問いにぶつかります。「ここに入って、大学はどこに行けるのか」。
ネットで調べると、答えは真っ二つに割れます。「難関大にも合格者が出ている良い学校」という説明と、「進学実績が悪い」「自称進学校では」という書き込みが、同じ画面に並びます。
割れる理由は、はっきりしています。同じ学校の進学実績を、みんなが違う数字で語っているからです。ここでは学校が公表している資料をそのまま開いて、3つの角度から分けて見ていきます。
- 「のべ合格数」と「実際の進学数」は別の数字。東洋大にはのべ82の合格があり、実際に進学したのは13人です。どちらも事実で、答えている問いが違います
- 学科別の数字は、1年度分だけ公表されています。国公立大へ進学したのは普通科194人中25人/国際科113人中2人
- その差の裏には履修の違いがあります。国際科には理系の課程そのものが無く、数学は最低5単位で卒業できる設計です
- 4年制大学へ進んだ人の79%は一般選抜、15%が学校推薦型。推薦頼みの実績ではありません
- 入試は学力検査・調査書・自己表現の3つを全部足した総得点で順位がつきます。「上位は自己表現を見ない」という説明は、この学校の選抜方法には書かれていません
成田国際高校はどんな学校か
千葉県成田市にある県立の共学校です。普通科と国際科の2学科があり、単位制をとっています。
| 正式名称 | 千葉県立成田国際高等学校(全日制・共学) |
|---|---|
| 学科 | 普通科・国際科(単位制・2学期制) |
| 学級数 | 各学年 普通科5学級/国際科3学級 |
| 生徒数 | 普通科600名/国際科355名/計955名(2024年5月1日現在) |
| 所在地 | 千葉県成田市加良部3-16 |
| アクセス | JR成田駅 徒歩10分/京成成田駅 徒歩12分 |
「国際」の名前は、後から付いた
この学校は1975年に「千葉県立成田西高等学校」として開校しました。1987年に英語科が置かれ、1992年に現在の校名へ変わります[24]。
いま募集している国際科ができたのは2006年で、同じ年に学年制から単位制へ、3学期制から2学期制へ移りました。普通科5学級・国際科3学級という現在の定員になったのは2010年です[24]。
学校が公表している「令和6年度の取組み」では、外国人の特別入学者選抜で入学した生徒が22名(1年10名・2年9名・3年3名)と報告されています。ミャンマー、アイルランド、カナダ、チリ、スペインからの留学生も受け入れています[29]。
進学実績を「のべ合格数」と「実際の進学数」で見る
まず、いちばん誤解が生まれやすいところから始めます。高校が出す「合格数」は、多くの場合、のべの数です。1人が3つの大学に受かれば3と数えられます。
成田国際高校は、この2つを両方公表している年があります。2024年3月に卒業した学年の資料を開くと、次のようになっています[2]。
この2つは、どちらも本当の数字です。ただし答えている問いが違います。のべ合格数は「この学校からどこまで手が届いたか」、進学者数は「実際にどこへ行ったか」を示しています。
合格しても進学していない人がいるのは、より上位の大学に受かったからかもしれませんし、家庭の事情かもしれません。理由は公表されていません。ただ「受かっている」という事実そのものは残ります。
合格と進学が2列で並ぶ資料が、1つだけある
この学校が過去に出した資料のうち、大学ごとに「合格」と「進学」を横並びの2列で示したものが1つあります。2022年3月卒業の学年のものです[7]。
| 区分 | 合格(のべ) | 進学 |
|---|---|---|
| 国公立大学 | 22 | 20 |
| 私立大学 | 943 | 254 |
| 短期大学 | 3 | 3 |
| 専門学校 | 14 | 14 |
国公立は22の合格に対して20人が進学、私立は943の合格に対して254人。国公立と私立で、合格と進学の開き方がまったく違います。私立は1人で何校も受けられるので、のべの数がふくらみます。
※ この2列そろった形式の資料は、その後の年度では公表されていません。最新年度は「合格数」だけが出ています。のべと実進学の差がもっと大きく出た例は、兵庫県立国際高校で見ています(私立のべ344に対し進学75)。
普通科と国際科で、進学先はどう違うのか
掲示板や口コミでいちばん問われているのが、この点です。そして検索しても答えが出てきません。学校が毎年出している「合格状況」には、学科の区別が無いからです。
ただし、別の資料に1年度分だけ載っています。学校が公表している「令和6年度の取組み」の中に、2024年3月卒業生の進路を学科別・男女別に分けた表があります[1]。
| 進路 | 普通科(194名) | 国際科(113名) |
|---|---|---|
| 国公立大学 | 25 | 2 |
| 私立大学 | 134 | 82 |
| 専門学校など | 6 | 5 |
| 就職 | 4 | 1 |
| 留学・留学準備 | 2 | 7 |
| 未定・浪人ほか | 23 | 16 |
国公立大学へ進んだのは、普通科で25名、国際科では2名でした[1]。在校生が口コミで書いている「国公立行く人は国際科では行けないと思った方がいいです」[30]という感覚は、この数字と一致しています。
逆に、留学・留学準備は普通科2名に対して国際科7名[1]。学科の性格がそのまま進路に出ています。
※ 学科別の内訳が公表されているのは、確認できた範囲でこの1年度分だけです。毎年の比較はできません。学科別を毎年きちんと公表している例としては、神戸市立葺合高校の国際科があります。
差の裏にあるのは、履修そのものの違い
この学校は教育課程表を、国際科・普通科の文系・普通科の理系の3種類とも同じ様式で公開しています。3年間の単位数を並べると、進学先が分かれる理由が見えてきます。
ここで大事なのは、差がついている場所です。国際科の理科は6〜10単位、数学の上限は15単位です[15]。そして普通科の文系も、理科6〜10単位・数学の上限15単位でまったく同じです[17]。
決定的に違うのは理系のルートがあるかどうかです。数学18〜20単位・理科19単位という課程は、普通科の理系にしかありません[16]。国際科にはこの選択肢が用意されていません。この「学科によって出口が変わる」構造は成田国際高校に限った話ではありません。学科ごとの履修と大学入試の関係は、高校の国際科・英語科を出た人の進路で他校の教育課程表と並べて整理しています。
あわせて、国際科の表には共通教科「外国語」の行そのものがありません。「英語コミュニケーションI」を専門教科の「総合英語I」で3単位代替する設計です。英語は専門教科として18〜28単位を積みます[15]。
国際科だから数学が少ない、という言い方は少し雑です。正確には、国際科は数学を5単位まで絞ることもできる一方、普通科の文系と同じ15単位まで取ることもできます[15]。取れないのは理系の課程です。
一般で受かっているのか、推薦で受かっているのか
「難関大の合格者数」を見るとき、次に気になるのが入り方です。学校はこれも公表しています。2024年3月卒で4年制大学へ進学した243名の内訳です[2]。
| 受験方式 | 人数 |
|---|---|
| 一般選抜(個別試験) | 150 |
| 一般選抜(共通テスト利用) | 42 |
| 学校推薦型(指定校) | 28 |
| 学校推薦型(公募) | 8 |
| 総合型選抜 | 15 |
| 合計 | 243 |
学校自身の言葉では「79%は、一般選抜(教科・科目の試験)で合格・進学しています」「15%は、学校推薦型選抜で合格・進学しています」となります。共通テスト利用は一般選抜の中の42名です[2]。
※ 同じ資料に「79%が現役で4年制大学に進学」という数字も出てきますが、こちらは卒業生307名に対する割合で、上の79%とは分母が違います。
指定校推薦の枠は、どこまで分かるか
指定校の一覧は、現在は学校サイトに掲載されていません。確認できたのは令和5年度入試時点の依頼表です[18]。
その中に、立教大学の異文化コミュニケーション学部と経営学部・国際経営学科に「※国際科のみ」と書かれた枠が各1名分あります[18]。学科によって出願できる枠が違う、という掲示板での話は事実でした。
同じ表には海外の大学も並んでいます。テイラーズ大学(マレーシア)と北京外国語大学です[18]。
※ 指定校の枠は大学側からの依頼で毎年変わります。志望する大学の枠が自分の代にも残っている保証はありません。最新の一覧は進路指導室で確認してください。
「進学実績が悪い」「自称進学校」は本当か
検索するとこの言葉が並びます。印象で否定も肯定もできないので、公表されているのべ合格数を4年分並べます。
| 卒業年 | 国公立(のべ) | うち現役 | 私立(のべ) | うち現役 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年3月 | 38 | 37 | 976 | 949 |
| 2024年3月 | 34 | 28 | 925 | 879 |
| 2025年3月 | 32 | 29 | 870 | 791 |
| 2026年3月 | 23 | 17 | 678 | 609 |
数字は下がっています。国公立ののべ合格数は4年で38から23へ、私立は976から678へ減りました。「実績が下がった」という書き込みは、この点では正しいことになります。
ただし、のべ合格数は受験校数の影響を強く受けます。1人あたりの併願数が減れば、進学先が変わらなくても数は下がります。学校が進学者数まで出しているのは、この4年のうち2024年3月卒の1年だけです[2]。残りの3年は、実際にどこへ進んだかまでは追えません。
言えるのは2つです。のべ合格数は確かに減っている。そして、その減り方が進学先の変化と同じかどうかは、進学者数が1年分しか出ていないので、4年を通しては確かめられません。
海外の大学へ進む人もいる
2026年3月卒の合格状況には、海外進学の欄があります。Asia Pacific University(マレーシア)、Monash University(マレーシア)、北京外国語大学、Lincoln University College(マレーシア)が各1名です[3]。
人数としては多くありませんが、国内の進学だけを見ていると視野から外れる進路です。
国際科では何を学ぶのか
国際科の生徒は、専門教科(英語・国際教養)の専門科目を25単位以上履修しなければなりません[15]。3年間の総単位数95のうち、4分の1以上が専門科目という設計です。
第2外国語は、普通科でも取れる
フランス語・中国語・韓国語のうち1つを選べます。3つのうち選択できるのは1つだけで、掛け持ちはできません[15]。
ここは誤解されやすいのですが、第2外国語は国際科の専売ではありません。普通科の文系の教育課程表にも、同じ3言語が選択科目として載っています[17]。
学校が公表している「令和6年度の取組み」によると、実際の履修者数は2年生と3年生の合計で韓国語72名・中国語60名・フランス語53名でした[1]。
留学と海外研修
姉妹校が4か国にあります。アメリカのJ・F・ケネディー高校、韓国の果川外国語高等学校、オーストラリアのヴューバンク・カレッジ、台湾の桃園市立陽明高級中等学校です。訪問の受け入れと生徒派遣の両方が行われています[29]。
費用と選考基準については、学校が公表している資料の中に記載を見つけられませんでした。掲示板でも同じ質問が繰り返されているところなので、説明会で直接聞くのが確実です。
在校生・卒業生は何と言っているか
ここまでは学校が出している数字を見てきました。数字に出ない部分は、実際に通っている人の言葉のほうが役に立ちます。口コミサイト「みんなの高校情報」から、在校生の投稿を引きます。
- 「特にディベートディスカッションや英語プレゼンの授業は実践的でやり甲斐があり」、スライドを作って時間内に発表する授業がよくある
- 「校内にネイティブの先生や学生がいるので、自分から機会を作らずとも英語を使う機会が他の高校よりも多い」
- 「国公立行く人は国際科では行けないと思った方がいいです。私立文系の人はいいと思います」
- 「同じテストを受けて国際科の平均点の方が10点低いなんてこともあります」
- 「入学してから勉強する人としない人で二極化する事でしょうか。これに関しては本当にそうです」
一方で、同じサイトには進路をこう整理している在校生もいます。「コツコツ勉強した人が普通科国際科関係なく国公立や早慶、マーチなどに進学している。日東駒専がボリュームゾーンであり、人によっては専門もいる」[30]。
評価が割れているというより、同じ学校の中で結果が大きく分かれている、と読むほうが実態に近そうです。
筆者の体験
我が家が学校を選ぶときも、口コミと卒業生の進路はかなりの量を見ます。同じ学校の話でも、書いている人によって見えている景色がまるで違うからです。
学校案内はどこも当然よく書けているので、最後は足を運んで自分の目で見ます。WEBも徹底的に使って調べますが、そこにある声だけが本物とは限らない、とも思っています。
合格ラインの実像(内申・当日点・英語1.5倍)
ここからは入試です。まず配点の全体像を押さえます。成田国際高校の一般入学者選抜は、3つの得点を合計した総得点で順位をつけます[8]。
| 区分 | 普通科 | 国際科 |
|---|---|---|
| 学力検査 | 500点(5教科×100点) | 550点(英語のみ1.5倍=150点) |
| 調査書 | 135点(K=1) | 135点(K=1) |
| 自己表現 | 30点 | 30点 |
| 総得点 | 665点 | 715点 |
調査書は中学3年間すべての評定の合計に1を掛けた数値で、135点満点です。3年生の成績だけを見るのではありません。評定1または未評価の教科があると審議の対象になります[8]。
国際科の英語1.5倍は、100点満点の得点を150点満点に換算するものです[8]。英語で20点差がつけば、総得点では30点差になります。逆に英語が苦手なまま国際科を受けると、その差も1.5倍で効いてきます。
合格最低点は、どこにも公表されていない
「何点で受かるのか」を知りたい人が最初にぶつかるのがここです。千葉県が入試の結果として公表している資料を開くと、数字はすべて全日制・定時制という課程単位の合計で、全日制の学校ごとの数字は1校分も載っていません[27]。
学力検査の結果についても、公表されているのは教科別の結果と受検者全体の得点分布までです[27]。学校ごとの合格者平均点や合格最低点は、この資料には含まれていません。
塾や口コミサイトが出している「目安」は、模試の判定や合格者の自己申告を集めたものです。参考にはなりますが、学校や県が出した数字ではありません。ここは分けて考えたほうが安全です。
そのうえで、受験生が自分で計算できることはあります。調査書は3年間の評定の合計なので、いま何点持っているかは今日わかります。総得点665点(国際科は715点)のうち135点は、受験の前に決まっている部分です。
筆者の体験
我が家が経験した高校受験は、教科の試験だけで決まる入試ではありませんでした。地域では特色選抜と呼ばれていた枠で、出たのは総合問題と小論文です。
うちだけで準備を組み立てるのは難しいと考えて、夏期講習でプロに頼みました。
成田国際高校の自己表現も、5教科の勉強とは別の準備が要る検査です。60秒の口頭発表と質疑応答か、8種目から選ぶ実技か。どちらを選んでも、過去問を解くのとは違うやり方で慣れておく必要があります。
受験まで何をどの順で進めるか、内申と当日点のどちらに時間を割くか。ここが自分で決めにくいと感じたら、外から見てもらうのも一つの手です。
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自己表現と英検は、合否にどれくらい効くのか
自己表現の30点と、英検。この2つが合否にどれくらい効くのかは、学校が公表している選抜方法を読むと輪郭がはっきりします。順に見ていきます。
成田国際高校は2段階選抜を採っていない
千葉県の実施要項では、各校は2段階の選抜を「行うことができる」とされています。任意の制度で、2段階目で選抜する人数は募集人員の20%以下と決められています[9]。「募集人員の80%までは1段階目で決まる」という理解は、ここから生まれます。
ただし成田国際高校の選抜方法には、その記載がありません。書かれているのは「学力検査の得点」「調査書の得点」「学校設定検査(自己表現)の得点」を全て合計した「総得点」により順位をつけるという一文だけです[8]。
つまり自己表現の30点は、上位で合格する人にも下位で合格する人にも、同じように効きます。665点中30点なので配点としては大きくありませんが、「見られない」わけではありません。
自己表現で実際に何をするか
出願時に、口頭か実技かを選びます[8]。
- 口頭:日本語による60秒程度の発表と質疑応答。検査時間は4分。普通科は日本語で、国際科は日本語と英語で質疑応答を行います
- 実技:野球(男)・サッカー・ソフトボール・バレーボール(女)・陸上競技・剣道・バスケットボール・書道の8種目から1つを選択。検査時間は60分程度
採点は2名の評価者が3つの評価項目をa・b・cの3段階で見る方式です。aが5点、bが3点、cが1点で、2名分(各15点満点)を合計します。口頭の評価項目は、発表の内容・構成、コミュニケーション能力、意欲・態度の3つです[8]。
評価cが3つ以上つくと審議の対象になります[8]。標準的にこなせば大きく沈むことはない設計ですが、下限は用意されています。
※ 2027年入試(令和9年度)でも、成田国際高校の学校設定検査は全学科「自己表現」で、志願理由書はありません[26]。
英検を点数化する規定は、公表資料に無い
千葉県は、各校が学校の特色に応じて調査書の記載事項に50点を上限として加点することを認めています[9]。制度としては存在します。
ただし成田国際高校の選抜・評価方法には、その加点の規定がありません。調査書のその他の記載事項について書かれているのは「特に優れた内容と認められる記載がある場合は、総合的に判定する際の参考とする」という一文だけです[8]。
「参考とする」と「◯点加点する」は別です。英検の級が何点に換算されるという規定は、公表されている資料には見当たりません。英検の取得が無意味という意味ではなく、点数として計算できるものではない、ということです。
倍率と定員(外国人枠12名の意味)
一般入学者選抜の志願確定倍率は、4年分がこうなっています。
| 入試年 | 普通科 志願者 | 普通科 倍率 | 国際科 志願者 | 国際科 倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年 | 313 | 1.57 | 158 | 1.32 |
| 2024年 | 308 | 1.54 | 175 | 1.46 |
| 2025年 | 275 | 1.38 | 158 | 1.32 |
| 2026年 | 264 | 1.32 | 142 | 1.18 |
倍率は普通科・国際科とも4年連続で下がっています。2026年入試の国際科は1.18倍で、120名の定員に142名の志願でした。
「一般枠108名」という枠は存在しない
国際科の定員を考えるとき、つまずきやすいのが外国人枠の扱いです。高校受験ナビの掲示板には「108枠が一般受験枠です」「一般枠は108人になるとおもいます」と答えた投稿があります[33]。
千葉県の発表を開くと、書かれ方が違います。成田国際高校の国際科は、海外帰国生徒の特別入学者選抜と外国人の特別入学者選抜を合わせて「おおむね12名」[10]。そして注記にこうあります。
「この特別入学者選抜の予定人員は、一般入学者選抜の募集人員の中に含まれます。また、以下に示した予定人員は、あくまでも目安を示したものです」[10]
つまり12名は120名の外にある別枠ではなく、120名の内数で、しかも目安です[10]。固定された「一般枠108名」は存在しません。12名は帰国生徒と外国人を合わせた数である点も、掲示板の説明とは違います。
普通科にも海外帰国生徒の特別入学者選抜があり、こちらは「おおむね4名」です[10]。
入学から卒業までにかかるお金
学校が「入学に伴う初年度必要経費等一覧」を公表しています。2026年4月入学生の場合、初年度に必要となる経費の合計は343,280円です[19]。
| 入学料 | 5,650円 |
|---|---|
| 制服など | A型 42,130円/B型 56,320円 |
| 教科書 | 普通科 10,986円/国際科 9,266円 |
| 体操服など | 15,210円 |
| PTA会費等 | 103,100円(副教材費80,000円を含む) |
| 修学旅行積立金 | 163,000円(2年次11月頃・台湾) |
| 初年度合計 | 343,280円 |
※ 公式の合計343,280円は、制服がB型(セーラー)の場合で計算されています。教科書代と上履き代は、PTA会費等に含まれる副教材費80,000円の中に入っているため、この合計には別途足されていません[19]。修学旅行積立金は1年次6月頃から16回程度の分割払いか一括払いです。
授業料はこの中に入っていない
上の343,280円に授業料は含まれていません。千葉県立高校の授業料は年118,800円(月9,900円)です[21]。
ただし、この金額は高等学校等就学支援金の公立高校(全日制等)の支援額11万8800円と同額です[32]。さらに令和8年度から所得制限が撤廃されました[22]。支援金の手続きが済んでいれば、授業料の負担は実質的に生じない形になります。
2年生で、国際科だけ11,000円多い
学年別の徴収計画表を見ると、2年生の6月だけ学科で金額が分かれています。普通科は徴収なし、国際科は11,000円[20]。
結果として2学年の合計は普通科56,600円・国際科67,600円になります。3学年は学科共通で82,600円です[20]。
学校生活(制服・部活・修学旅行)
制服は生徒心得の中で「A型」「B型」と書かれています。男子用・女子用という書き方ではなく、どちらもスラックスが規程にあります[23]。
A型は1年生がブレザー、2・3年生がダブルのブレザー。B型の冬服は学校指定の緑地の長袖セーラー服です。夏服と冬服の着用期間は各自の判断とされています[23]。
アルバイトは、特別な事情がある場合に保護者から担任へ事情を伝え、届を出して校長に受理されてから行う決まりです。勤務時間は午後8時を超えないこと、週3日程度、平日は特別な事情がない限り行わないことが望ましいとされ、1年生は原則として夏季休業からです[23]。
部活動と修学旅行
部活動加入率は90%以上です。全国大会に出ている部としては、箏曲部(全国高等学校総合文化祭で文化庁長官賞)、少林寺拳法部(全国大会出場)、英語ディベート部(ウィンターカップ全国大会第6位)があります[1]。
修学旅行は台湾方面で、2年次の11月に3泊4日です[1]。公立高校としては珍しい行き先ですが、この学校は1999年に千葉県公立高校で初めて海外修学旅行を実施しています[24]。
よくある質問
これから受ける人へ
ここまで見てきたことを、学科選びの視点で整理します。
- 英語が得意で、入試でも1.5倍の傾斜を武器にできる
- 進学先として私立の文系、特に国際・語学系の学部を考えている
- 留学や海外大学という進路も選択肢に入れておきたい
- 国公立大学を第一に考えている
- 理系に進む可能性を残しておきたい(国際科に理系の課程はありません)
- 英語は嫌いではないが、5教科をバランスよく伸ばすほうが自分に合っている
どちらの学科でも、進学実績が示していたのは同じことでした。同じ学校の中で結果が大きく分かれています。入ってから何をするかで、行ける場所が変わる学校です。
日程と説明会
2027年入試(令和9年度)の学力検査は2027年2月16日(火)と17日(水)、入学許可候補者の発表は3月2日(火)です[25]。
学校説明会は例年2回、夏(7月末〜8月初め)と11月に開かれています。2026年の第1回は7月31日で、定員950名・申込は7月3日から16日まででした[31]。定員に達すると締め切られます。
第2回は例年11月です。2025年は11月8日で、定員は400名でした[31]。2024年は11月16日です[1]。
全体説明の内容は第1回と同じで、第1回に参加した人は参加を控えるよう案内されています[31]。夏の回に間に合わなくても、秋にもう一度あります。次の日程は学校公式サイトで公表されます。
調査書は中学3年間の評定の合計です。中1・中2のうちに読んでいるなら、いま動かせる部分がいちばん大きい時期にいます。
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参考情報・出典
- 千葉県立成田国際高等学校「令和6年度の取組み」p.1〜p.3(p.1=学級数・生徒数・修学旅行・説明会日程/p.2=令和5年度卒業生進路概況・第2外国語履修者数/p.3=部活動)
- 千葉県立成田国際高等学校「令和5年度進路概況」(2024年3月卒業生)
- 千葉県立成田国際高等学校「令和7年度 合格状況」(令和8年4月3日 進路指導部/2026年3月卒業生)
- 千葉県立成田国際高等学校「2025年度大学入学試験 合格数」
- 千葉県立成田国際高等学校「2024年度大学入学試験 合格数」
- 千葉県立成田国際高等学校「2023年度大学入学試験 合格数」
- 千葉県立成田国際高等学校「令和3年度卒業生 合格者延数と進学数」(2022年3月卒業生・現在は学校サイトから削除/Internet Archive保存版)
- 千葉県立成田国際高等学校「令和8年度 一般入学者選抜の選抜・評価方法」
- 千葉県教育委員会「令和8年度千葉県公立高等学校一般入学者選抜実施要項」
- 千葉県「令和8年度 特別入学者選抜等の予定人員」
- 千葉県「令和8年度 一般入学者選抜 志願者確定数一覧」
- 千葉県「令和7年度 一般入学者選抜 志願者確定数一覧」
- 千葉県「令和6年度 一般入学者選抜 志願者確定数一覧」
- 千葉県「令和5年度 一般入学者選抜 志願者確定数一覧」
- 千葉県立成田国際高等学校「教育課程表 国際科(令和7年度入学生)」
- 千葉県立成田国際高等学校「教育課程表 普通科・理系(令和7年度入学生)」
- 千葉県立成田国際高等学校「教育課程表 普通科・文系(令和7年度入学生)」
- 千葉県立成田国際高等学校「令和5年度入試 指定校推薦依頼表」(掲載元ページは現在削除/Internet Archive保存版)
- 千葉県立成田国際高等学校「入学に伴う初年度必要経費等一覧」(令和8年4月入学生)
- 千葉県立成田国際高等学校「令和8年度 学年別徴収計画表」
- 千葉県教育委員会「授業料等について」(2026年5月21日更新)
- 文部科学省「高等学校等就学支援金制度のお知らせ(令和8年度)」
- 千葉県立成田国際高等学校「生徒心得」
- 千葉県立成田国際高等学校「歴史と沿革」
- 千葉県「令和9年度千葉県公立高等学校入学者選抜の日程」
- 千葉県「令和9年度 高等学校別検査の内容等一覧(全日制)」
- 千葉県「令和8年度千葉県公立高等学校入学者選抜の結果について」
- 千葉県立成田国際高等学校「お問い合わせ・アクセス」
- 千葉県立成田国際高等学校「令和6年度の取組み」p.1(姉妹校・国際交流・外国人特別入学者選抜による在校生数)
- みんなの高校情報「千葉県立成田国際高等学校 口コミ」(在校生の投稿・2026年8月1日閲覧)
- 千葉県立成田国際高等学校「学校説明会」
- 文部科学省「高等学校等就学支援金【新制度】リーフレット(日本国籍の方用・令和8年度)」
- 高校受験ナビ「成田国際高校の外国人枠について質問11件」(匿名の投稿・2026年8月1日閲覧。本文で正している説明の出所として示すもの)
