「子どもを大学に送り出したけど、仕送りはいくら必要なの?」
「他の家庭はどれくらい送っているんだろう…」
「子どもにとって足りる金額なのか、それとも少なすぎるのか不安…」
大学生のお子さんを持つ親御さんなら、一度は抱える悩みだと思います。
全国大学生協連の第61回調査(2025年10〜11月実施)では、下宿生への仕送りは月額74,652円で、前年から2,302円増えました。一方で仕送り「0円」の学生も9.2%います[1]。同じ「大学生の仕送り」でも、家庭によって前提がまるで違います。
この記事では最新の調査データに基づき、大学生への仕送り事情を徹底解説。地域差や国公私立の違い、アルバイトや奨学金との兼ね合いなど、親子で考えるべきポイントも見ていきます。
仕送りの全国平均額
最新の調査結果からみる仕送り平均額
「仕送りの平均」は、調査によって数えている対象が違います。一次調査で確認できる最新の数字は次の2つです。
| 調査 | 何の金額か | 金額 |
|---|---|---|
| 全国大学生協連 第61回(2025年10〜11月調査) | 下宿生への仕送り (月額) | 74,652円[1] |
| 日本学生支援機構 令和6年度 学生生活調査(2024年11月調査) | 家庭からの支援 (年額・学費を含む) | 1,029,700円[2] |
生協連の調査では、仕送りは前年から2,302円増えました。下宿生の収入合計(仕送り+アルバイト+奨学金など)は138,070円で、過去10年間で最も高い水準です[1]。
国公立大学と私立大学の差
国公立か私立かで変わるのは、仕送りそのものより学費を含めた総額です。学生支援機構の令和6年度調査で、アパート等に住む学生1年分の「学費+生活費」は次のとおりでした[2]。
差の大半は授業料です。同じ調査で、大学昼間部の学生の収入のうち家庭からの支援は50.7%、残りは奨学金21.6%とアルバイト25.0%で埋められています。前回(令和4年度)は家庭からの支援が55.8%だったので、2年で5.1ポイント下がりました[2]。
仕送り額の内訳と実情
家賃が仕送りに占める割合
生協連の第61回調査(下宿生)で、仕送りと住居費を並べると次のようになります[1]。
| 仕送り(月額) | 74,652円 |
|---|---|
| 住居費(月額) | 55,452円 |
| 収入合計(月額) | 138,070円 (仕送り・アルバイト・奨学金など) |
仕送り74,652円のうち、55,452円が住居費で出ていきます。残る2万円弱では食費(月29,853円)にも届かず、その差はアルバイト37,620円と奨学金19,515円で埋まっているのが、下宿生の平均像です[1]。
こうした厳しい状況の中で、家賃の負担を軽減できる住まいを選ぶことが、仕送り額全体の圧縮につながる現実的な対策のひとつです。
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仕送り金額の分布
生協連の第61回調査(2025年)は、金額帯ごとの動きを次のように報告しています[1]。
- 10万円以上
長期的には減少傾向だったが、物価高を背景に2023年以降は増加に転じ、2025年は「5万以上10万未満」と同じ程度になった[1] - 5万以上10万未満
横ばい - 5万未満
微増傾向 - 0円
長期的にはほぼ7%で横ばいだったが、2025年は9.2%と微増[1]
ここが、この記事のタイトルにある「月10万円は少ないか多いか」への答えになります。2025年時点では「5〜10万円」と「10万円以上」が同じくらいの規模で並んでいるので、10万円は突出して多い額ではなく、多い側の入口あたりに位置します[1]。
大学生の生活費事情
一人暮らしの月間支出
生協連の第61回調査(2025年)で、下宿生の支出のうち金額が公表されている項目は次のとおりです[1]。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 住居費 | 55,452円 |
| 食費 | 29,853円 |
| 教養娯楽費 | 12,480円 |
| 電話・通信費 | 4,315円 |
| 書籍費 | 990円 |
| 勉学費 | 961円 |
収入源の内訳
多くの学生は仕送りだけでなく、アルバイトや奨学金で生活費を補填しています。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 収入合計 | 138,070円 |
| 仕送り | 74,652円 (前年比+2,302円) |
| アルバイト | 37,620円 |
| 奨学金 | 19,515円 |
奨学金を受給している下宿生に限ると、奨学金が収入の約4割を占めます[1]。仕送りとアルバイトだけでは足りない層が、それだけの厚みで存在するということです。
アルバイトの就労率は77.4%でした[1]。学生支援機構の令和6年度調査でも、アルバイト従事者の割合は大学昼間部で86.4%と、前回から2.6ポイント増えています[2]。
仕送り額を検討する際のポイント
地域による差
仕送り額を左右する最大の変数は家賃です。生協連の調査で全国平均の住居費は月55,452円[1]。これはあくまで全国の平均で、実際に必要な額は物件のある地域で上下します。
だから仕送り額を決めるときは、平均額から入るより進学先の地域の家賃を先に調べて、そこに生活費を足すほうが実態に合います。住居費が固定費として先に決まり、残りが生活費になるからです。
そうしたなか、住まい選びを工夫すれば、仕送り額を抑えながら生活できる環境を整えられます。
選択肢のひとつが、家具家電付きで敷金・礼金のかからないシェア型の住まいです。初期費用と月々の固定費の両方を下げられるので、仕送り額そのものを小さくできます。
以下の条件は各サービスの掲載内容です。空室状況やキャンペーンは変わるので、最新の条件は各公式サイトでご確認ください。
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仕送り額を抑えたい家庭にとって、家賃の負担を軽くする住まいは現実的な選択肢のひとつです。
学生と保護者間のコミュニケーション
仕送り額を決める際は、以下の点について親子でオープンに話し合うことが重要です。
- 家計の実情と仕送り可能な限度額
- 学生の生活スタイルと必要経費
- アルバイトや奨学金の活用方針
- 緊急時の対応方法
学費と生活費の区別
多くの調査で示されている仕送り額には学費が含まれていない場合があります。実際の負担を考える際は、以下を区別して考えることが重要です。
- 学費:授業料、施設費など
(大学種別によって大きく異なる) - 生活費:住居費、食費、交通費など
もうひとつ、仕送りにも学費にも入らないのに、まとまった費用がかかるのが運転免許です。大学生の免許取得率の記事で、取る時期の実態と、通学・合宿で費用がどう変わるかを整理しています。
仕送りを補完する方法
奨学金の活用
奨学金は学生の重要な収入源となっています。
日本学生支援機構(JASSO)の「令和6年度 学生生活調査」によると、大学(昼間部)の学生のうち、何らかの奨学金を受給している割合は51.1%でした。前回(令和4年度)の55.0%から3.9ポイント減っています[2]。
この割合には、日本学生支援機構の奨学金(給付・貸与)とそれ以外の奨学金(給付・貸与)の両方が含まれます[2]。
効率的なアルバイト
アルバイトは収入源として重要ですが、以下のバランスを考慮することが大切です:
- 学業とアルバイトの時間配分
- 時給と交通費などのコストパフォーマンス
- 通学路や大学近くでの求人を優先的に検討
学費減免制度の活用
「高等教育の修学支援新制度」は、大学・短大・高専・専門学校の授業料・入学金の免除または減額と、返還を要しない給付型奨学金の2本立てです[4]。対象はこの2年で広がりました。
- 令和6年度(2024年度)から
多子世帯(扶養する子供が3人以上いる世帯)や私立の理工農系の学部等に通う学生の中間層へ、支援を拡大[4] - 令和7年度(2025年度)から
多子世帯の学生に対し所得制限なく、国が定める一定額まで、大学等の授業料・入学金の減免[4]
「うちは対象外」と思い込んでいた家庭が対象に入っている場合があります。要件は年度で動くので、申し込む年度の文部科学省のページで確認してください。
学生の声
仕送りと生活の実態
生協連の第61回調査は、自由記入欄に書かれた学生本人の言葉も載せています。金銭面・奨学金についての記述から3つ引きます[1]。
物価高で生活費がかかりすぎる。親からの仕送りで生活出来ているものの、仕送りが足りない友人やアルバイトで食いつないでる友人を知っているので、なにかのサポートが必要だと感じる。
(国公立・理工系・4年・女性・自宅外)
奨学金は借金なのに返せるかが怖いです。
(私立・文科系・1年・女性・自宅)
悩みは奨学金がもらえなかったことです。親の収入があるとはいえ、親も老後の準備がしたい年齢です。無利子とは言いませんが貸していただけたら家庭全体でゆとりが取れた、私が個人として親への金銭的依存を減らすことができたのにと感じています。
(国公立・文科系・2年・男性・自宅外)
まとめ持続可能な仕送り計画のために
大学生への仕送りは、子供の自立を促しながらも安心して学業に専念できる環境を整えるバランスが重要です。
- 実態に基づいた計画立案
平均値を参考にしつつも、個別の状況に合わせた計画を - 柔軟性の確保
急な出費にも対応できる余裕を持った設計を - 定期的な見直し
物価変動や学生の状況変化に応じて調整を - 金銭教育の機会として活用
将来の自立に向けた金銭管理スキルの育成を - 親子間のオープンなコミュニケーション
経済状況や生活実態について率直に話し合う機会を
仕送り額の多寡だけでなく、学生が自律的に金銭管理できるよう支援することが、真の意味での親としてのサポートといえるでしょう。
特に近年の物価高騰の中で、学生の経済的不安は増しています。貴重な大学時代を学業や成長に集中できる環境づくりが、親として子どもにできる最大の贈り物かもしれません。
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参考情報・出典
- 全国大学生活協同組合連合会「第61回学生の消費生活に関する実態調査 概要報告」(2025年10〜11月実施・回答13,277人/2026年9月6日確認) https://www.univcoop.or.jp/vision/vision_1896.html
- 日本学生支援機構「令和6年度 学生生活調査結果」(2024年11月実施・2026年3月公表/2026年9月6日確認) https://www.jasso.go.jp/statistics/gakusei_chosa/__icsFiles/afieldfile/2026/03/25/data24_1_3.pdf
- 日本学生支援機構「貸与奨学金(返済必要)」(2026年9月6日確認) https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/taiyo/index.html
- 文部科学省「高等教育の修学支援新制度」(2026年9月6日確認) https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/hutankeigen/index.htm
