一級建築士 大学ランキング【2026最新】合格者数・合格率の真実と偏差値

「一級建築士に強い大学はどこ?」「合格率が高いのはどの大学?」——建築士を目指すなら、まず気になるのが大学別の合格実績です。

この記事では、国土交通省が公表した令和7年度(2025年度)の最新データ[1]をもとに、一級建築士の大学別 合格者数ランキングを整理します。さらに、多くのサイトが載せている「大学別 合格率ランキング」の落とし穴(=実は公式には存在しない数字)や、偏差値との関係まで、受験生・保護者が本当に知りたいことを一次情報で解説します。

この記事の結論(先に3行)
  • 合格者数の最新(令和7年度)は1位 日本大学156人/2位タイ 東京理科大・芝浦工業大 各103人[1]
  • 「大学別合格率ランキング」は公式には存在しない(公表は合格者数のみ・受験者数は非公表)[4]。巷の合格率順位はすべて各サイトの推計です。
  • 偏差値が高い=合格実績が高い、ではありません(例:日本大学は偏差値52.5前後でも合格者数1位)。規模・カリキュラム・受験サポートで見るのが正解。
目次

【2025年最新】一級建築士 大学別 合格者数ランキング

一級建築士は合格率11.4%の超難関

ランキングを見る前に、試験の難しさを押さえておきましょう。一級建築士は学科試験と設計製図試験の2段階で、両方を突破して初めて合格です。令和7年度(2025年度)の結果は次のとおりでした[2]

試験区分実受験者数合格者数合格率
学科試験27,489人4,529人16.5%
設計製図試験11,381人3,988人35.0%
総合35,127人3,988人11.4%
出典:国土交通省 令和7年 一級建築士試験 合格発表[2]。総合合格率=最終合格者数 ÷ 当年度の受験者数(学科受験者+学科免除の製図受験者)。

総合合格率は11.4%。前年の令和6年度は8.8%だったので[3]、年度によって数字は大きく振れます(主に設計製図試験の採点調整による)。単年の合格率だけで難易度を語れないのはこのためです。いずれにせよ「10人に1人前後」の超難関であることに変わりはありません。

大学別 合格者数ランキングTOP20(令和7年度)

国土交通省が公表する学校別の最終合格者数(設計製図試験の合格者)です[1]。合格者が10人以上の学校のみ、かつ「学歴(大学等の卒業)を受験資格として申し込んだ人」だけを集計した数字です。

順位大学名合格者数区分
1日本大学156私立
2東京理科大学103私立
2芝浦工業大学103私立
4近畿大学91私立
5早稲田大学84私立
6工学院大学77私立
7明治大学69私立
8千葉大学62国立
9法政大学59私立
10横浜国立大学55国立
11京都工芸繊維大学53国立
12神戸大学52国立
13大阪工業大学50私立
14九州大学49国立
15東京都市大学47私立
16京都大学42国立
17信州大学40国立
17名城大学40私立
17東京大学40国立
20熊本大学38国立
20大阪公立大学38公立
出典:国土交通省 令和7年 一級建築士試験(設計製図)合格発表・参考資料[1]。合格者10人以上・学歴受験者のみの集計。

数字の読み方の注意:これは「合格者数」=人数のランキングであり、「合格」ではありません。学生数の多い大学ほど上位に出やすい構造です(後述)。また、令和7年度は合格者の18.4%が二級建築士などの資格で受験しており[7]、その分はこの学校別集計に含まれていません。

令和7年度の注目ポイント(順位の変動)

前年(令和6年度)からの主な変動
  • 芝浦工業大学:84人→103人で4位→2位タイに躍進。私立の実践系トップ校として存在感が増した。
  • 日本大学:142人→156人と伸ばし、王座を維持。合格者数は他を大きく引き離す。
  • 神戸大学:7位→12位に後退名古屋工業大学:9位→22位へ大きく後退。国立勢は年度による変動が大きい。
  • 近畿大学:92人→91人で3位→4位。関西私大では引き続き最上位で健闘。

関西私大では近畿大学が全国4位(91人)と健闘しています。志願者数日本一で知られる大学ですが、建築の実績でも上位常連です。背景は近畿大学はなぜ人気か(偏差値・就職の実力)でも詳しく取り上げています。

「合格率が高い大学ランキング」の真実

検索すると「一級建築士 合格率 大学ランキング」という記事がたくさん出てきます。しかし、大学別の「合格率」は、実は公式には一切公表されていません。ここは多くの受験生が誤解している最重要ポイントなので、正直に解説します。

  • 公式(国土交通省・建築技術教育普及センター)が公表するのは「学校別の合格者数」だけ学校別の受験者数は公表されていません[4]
  • 合格率=合格者数 ÷ 受験者数。分母(その大学の受験者数)が非公表なので、正確な大学別合格率は誰にも計算できません。
  • ネット上の「合格率ランキング」は、在学生数や学科の定員を”仮の分母”にした各サイトの推計にすぎません。既卒受験者や社会人受験も混ざるため、実際の「在学生の合格率」とは別物です。

結論:大学の建築士パワーを比べる唯一の公式指標は「合格者数」です。合格率で順位を付けている記事を見たら、「何を分母にした推計か」を必ず確認してください。当サイトは推計の合格率で誤解を招くことを避け、公式の合格者数で正直にお伝えします。

とはいえ「合格者数が多い=規模が大きいだけでは?」という疑問はもっともです。そこで、規模の影響を差し引く視点として役立つのが偏差値との比較です。

偏差値で見る建築系大学(偏差値と合格実績は別物)

主要な建築系大学・学科の偏差値です(河合塾ボーダー=合格可能性50%・2026年度入試)[5]。学部・学科・入試方式によって幅があるため、代表的なレンジで示します。

大学(建築系学科)区分偏差値の目安
東京大学国立67.5
京都大学国立62.5〜65.0
早稲田大学私立62.5〜65.0
大阪大学国立60.0〜62.5
東京理科大学私立57.5〜62.5
芝浦工業大学私立57.5〜62.5
横浜国立大学国立55.0〜62.5
神戸大学国立57.5〜60.0
千葉大学国立55.0〜60.0
九州大学国立55.0〜60.0
明治大学私立57.5〜60.0
工学院大学私立57.5
東京都立大学公立52.5〜57.5
近畿大学私立52.5〜55.0
日本大学私立52.5前後
出典:パスナビ・みんなの大学情報(河合塾ボーダー・2026年度)[5]。方式・学科で幅があるため代表レンジ。※「東京都立大学」(公立)と、ランキング15位の「東京都市大学」(私立)は別大学です。

ここで合格者数ランキングと見比べてください。面白い”ねじれ”が見えてきます。

偏差値の高さ=合格実績ではない
  • 日本大学は偏差値52.5前後でも合格者数は堂々の全国1位(156人)。学生数の多さに加え、建築教育の層の厚さが効いている。
  • 一方東京大学は偏差値67.5の最難関でも合格者数は40人(17位)。偏差値と一級建築士の実績は必ずしも比例しない。
  • 芝浦工業大学は偏差値57.5〜62.5で合格者数2位(103人)。入試難易度以上に”建築士を育てる”実践教育が結果に出ている好例。

つまり、「偏差値が高い大学=建築士になりやすい」ではないということ。大学選びは、偏差値だけでなく合格実績・カリキュラム・立地・学費を総合して見るのが正解です。

二級建築士に強い大学は?

「まず二級建築士を狙いたい」という人もいるでしょう。二級建築士は一級より受験資格のハードルが低く、実務経験ゼロでも建築系の学歴があれば受験できるのが特徴です。

ただし、二級建築士については学校別の合格者数ランキングが公式に公表されていません[4]。そのため「二級に強い大学」を数字で明確に順位付けることはできません。実務的には、上の一級の合格者数上位校は、二級でも実績が厚いと考えて大きな間違いはありません(同じ建築教育の土台の上に一級・二級が乗るため)。

また、多くの大学では指定科目を修めて卒業すれば、一級建築士の受験資格が卒業時点で得られます(二級を経由しなくてよい)。二級を先に取るかどうかは、進みたいキャリアと相談して決めるとよいでしょう。

合格実績が高い大学に共通する条件

ランキング上位の大学には、偏差値では測れない共通点があります。大学のパンフレットやオープンキャンパスで確認すべきチェックポイントとして整理しました。

  • 資格取得を見据えたカリキュラム:建築士試験の科目(計画・構造・施工・法規・環境設備)に対応した体系的な授業。
  • 実務直結の実践教育:設計製図の演習量、BIM・CADなど業界標準ツール、インターンシップの機会。
  • 業界とのネットワーク:ゼネコン・設計事務所への就職実績、卒業生の層の厚さ。建築は人脈が効く業界。
  • 学習環境と立地:製図室・工房・設備の充実、有名建築や業界イベントに触れやすい都市部の立地。

上記は合格実績の高い大学に共通して見られる傾向です。各大学の具体的な取り組みは、必ず公式の学部案内・オープンキャンパスで直接確認してください。

あなたはどのタイプ?建築士志望の大学選び診断

同じ「建築士になりたい」でも、重視するポイントで最適な大学は変わります。タイプ別に方向性を整理しました(大学名は令和7年度の合格実績・偏差値をふまえた一例)。

タイプ

最難関・ブランド重視

候補:早稲田大学、東京理科大学、東京大学、京都大学。難易度は高いが、ブランド力と進路の広さは随一。

タイプ

合格実績・実践力重視

候補:日本大学、芝浦工業大学、工学院大学。合格者数上位で、資格取得に向けた実践教育が手厚い堅実な選択。

タイプ

学費を抑えたい・国公立志向

候補:千葉大学、横浜国立大学、京都工芸繊維大学、神戸大学、大阪公立大学。学費が私立より安く、研究設備も充実。入試難易度は高め。

タイプ

地元・関西/中部で学びたい

候補:近畿大学・大阪工業大学(関西)、名城大学・名古屋工業大学(中部)。地域での就職ネットワークが強い。

建築大学選びでよくある後悔と回避策

後悔1:偏差値だけで決めて業界評価を軽視

回避策:偏差値と一級建築士の合格実績は一致しない(前述)。ゼネコン・設計事務所への就職実績、建築業界での大学の評価も併せて確認する。

後悔2:「有名総合大学」で建築設備が不十分だった

回避策:製図室・工房・設備の充実度、在学生の作品レベルをオープンキャンパスで実際に見る。建築に特化した教育体制かを確認。

後悔3:情報収集不足で入学後にミスマッチ

回避策:複数校のパンフレットを取り寄せて比較し、可能なら複数回オープンキャンパスに参加。在学生・卒業生の生の声を集める。

難関建築大学に合格するための受験対策

ここまで見てきたとおり、合格実績の高い建築系大学はいずれも入試難易度が高めです。特に国公立や上位私立を狙うなら、数学・理科・英語の底上げと、志望校の出題傾向に合わせた対策が欠かせません。

独学で伸び悩んでいる、あるいは「今の学力から志望校まであと何点か知りたい」という段階なら、建築・理系に強い指導者に一度相談してみるのも有効です。合格戦略が固まれば、あとは何を対策するかに集中できます。

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建築士の年収とキャリア

大学選びの先にある「働き方」も見ておきましょう。最新の賃金構造基本統計調査(令和7年)によると、建築技術者の平均年収は約679万円(きまって支給する現金給与 月45.6万円+年間賞与 約132万円、平均43.4歳)でした[6]

区分平均年齢推定年収
男女計43.4歳約679万円
男性44.5歳約704万円
女性36.8歳約526万円
出典:厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査(建築技術者)[6]。推定年収=きまって支給×12+年間賞与。

実際の年収は、資格レベル(一級>二級)・企業規模(大手ゼネコン>中堅>地方)・職種(設計・施工管理など)で大きく変わります。一級建築士の資格は、キャリアと収入の両面で大きな武器になります。

まとめ|数字を正しく読んで大学を選ぼう

  • 合格者数の最新1位は日本大学(156人)、2位タイに東京理科大・芝浦工業大(各103人)[1]
  • 大学別「合格」は公式に存在しない=合格者数が唯一の公式指標[4]
  • 偏差値と合格実績は別物。偏差値・合格実績・立地・学費を総合で判断する。

建築を含めた進路をもう少し広く見たい人は、東京都内のデザイン系大学ランキングもあわせて参考にしてください。意匠・空間デザインに関心があるなら、視野を広げるヒントになります。

よくある質問(FAQ)

一級建築士の合格率が高い大学はどこですか?

公式には大学別の「合格率」は公表されていません(公表されているのは合格者数のみ)。合格者数では日本大学が最多で、東京理科大学・芝浦工業大学が続きます(令和7年度)。合格率のランキングを載せているサイトは、在学生数などを仮の分母にした独自推計である点に注意してください。

建築士になるにはどの大学がいいですか?

合格者数上位校(日本大学・東京理科大・芝浦工業大・近畿大など)は建築教育の層が厚く、有力な選択肢です。学費を抑えたいなら千葉大・横浜国立大などの国公立も。最終的には、自分の偏差値帯・通学圏・学びたい分野(意匠/構造/設備)で絞り込むのがおすすめです。

偏差値と合格実績、どちらで大学を選ぶべきですか?

両方を見るべきです。偏差値の高さと一級建築士の合格実績は必ずしも一致しません(例:日本大学は偏差値52.5前後でも合格者数1位、東京大学は偏差値67.5でも40人)。偏差値・合格実績・カリキュラム・立地・学費を総合して判断しましょう。

二級建築士に強い大学はどこですか?

二級建築士は学校別の合格者数が公式に公表されていないため、明確な順位付けはできません。ただし一級の合格者数上位校は同じ建築教育の土台があり、二級でも実績が厚いと考えて大きな間違いはありません。多くの大学は指定科目を修めれば卒業時に一級の受験資格が得られます。

一級建築士の合格率はどのくらいですか?

令和7年度(2025年度)の総合合格率は11.4%(学科16.5%・設計製図35.0%)でした。前年の令和6年度は8.8%で、年度により変動します。いずれも10人に1人前後の超難関です。


参考情報・出典

  • [1] 国土交通省「令和7年 一級建築士試験(設計製図の試験)の合格者を発表」参考資料(学校別合格者数)PDF(2025年12月発表)。
  • [2] 国土交通省「令和7年 一級建築士試験」合格発表(設計製図学科)。
  • [3] 国土交通省「令和6年 一級建築士試験(設計製図の試験)の合格者を発表」PDF
  • [4] 建築技術教育普及センター「一級建築士試験 試験結果」公式ページ(学校別は合格者数のみ公表・受験者数は非公表)。
  • [5] 偏差値=河合塾ボーダー(合格可能性50%・2026年度)。パスナビみんなの大学情報より。方式・学科で幅あり。
  • [6] 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種別(建築技術者・産業計)e-Stat。推定年収=きまって支給×12+年間賞与。
  • [7] 令和7年 一級建築士試験 合格者の属性(学歴受験70.6%・二級建築士等での受験18.4%)=国土交通省 合格発表資料[2]より。

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この記事を書いた人

Masakiのアバター Masaki IBDP修了生の父/教育・進路メディア運営

我が子のIB経験と海外留学準備で奮闘した保護者としての実体験が原点。「同じ保護者の目線」で膨大な情報を整理・分析し、後悔しない進路選択を共に考えるパートナーとして「国際バカロレアIB広場」を運営。大学選びから留学手続き、その先のキャリア形成までを見据えた情報を提供しています。→ 運営者プロフィール・お問い合わせ

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