デロイトトーマツの採用大学は?入口は2つ・学部不問と会計士ルート【2026】

「デロイトに行きたいなら、どの大学に行けばいいんだろう」。BIG4と呼ばれる会社の名前を知り、そこから逆算して進学先を考える。そう思って調べ始めると、すぐに壁にぶつかります。デロイト トーマツには法人がいくつもあり、しかも2025年12月に大きな再編がありました。

デロイト トーマツは1つの会社ではなく、入口も1本ではありません。「どこに・どうやって入るのか」を順に整理します。

先に結論(3行)
  • 入口は大きく2本。分かれ目は法人ではなく資格の要否で、学部学科を問わない採用と、公認会計士試験の合格を要件とする採用があります。
  • 2025年春卒の就職者数(コンサル側1法人分)は慶應義塾大45人・早稲田大16人・東京大11人。一方で明治大7人、北海道大4人、立教大2人など、幅はあります。
  • 海外の大学に在学中の人や帰国子女にも、公式に応募資格が用意されています。
目次

デロイト トーマツとはどんな会社?

デロイトは、監査や税務、コンサルティングなどを手がける世界規模の専門家集団です。デロイト自身の発表によれば、創設から180年を超え、150を超える国と地域で活動し、世界の人員は47万人を上回ります[1]

その日本のメンバーが「デロイト トーマツ グループ」です。ここが分かりにくいところで、これは1つの会社ではなく、役割の違う法人の集まりです。

グループは「統括+3つの事業+コーポレート」でできている

デロイト トーマツの公式サイトは、グループの構成を次のように説明しています。「ガバナンス・経営執行機能を担う合同会社デロイトトーマツ グループと、『監査・保証業務』、『コンサルテイティブ(ストラテジー・リスク・トランザクション/ テクノロジー・トランスフォーメーション)』、『税務・法務領域』の事業およびコーポレート機能から構成されています」[4]

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領域主な法人仕事の中身
グループガバナンス・経営執行合同会社デロイト トーマツ グループグループ全体の統括と経営執行
監査・保証業務有限責任監査法人トーマツ企業の決算が正しいかを第三者として確かめる
コンサルテイティブ合同会社デロイト トーマツ経営課題の解決やM&A、リスク対応の支援
税務・法務領域デロイト トーマツ税理士法人/DT弁護士法人税務と法務の専門サービス
コーポレートデロイト トーマツ グループ合同会社 ほかグループ内の管理・運営
出典:デロイト トーマツ グループ「グループの構成」「グループ法人一覧」[4](2026年8月時点)。1行目の「合同会社デロイト トーマツ グループ」(統括)と最終行の「デロイト トーマツ グループ合同会社」(コーポレート)は名前がよく似ていますが、別の法人です。グループ全体の総人員は約22,000名(2025年5月末)。

「監査法人トーマツ」と「デロイト トーマツ」は何が違う?

この2つは同じグループに属する、別の法人です。有限責任監査法人トーマツは監査・保証業務を担う士業の法人で、企業の決算をチェックするのが仕事です。学生が「デロイトのコンサル」と呼ぶのは、コンサルテイティブ領域にある合同会社デロイト トーマツのほうを指します[4]

名前が似ているうえに、後で見るとおり入口の条件がまったく違います。志望先を考えるときは、まず「どちらの話をしているのか」をはっきりさせておくと迷いません。

2025年12月に3つの法人が1つになった

コンサル側の顔ぶれは、ここ数年で大きく変わりました。デロイト トーマツ グループの発表によると、コンサルティング(DTC)、ファイナンシャルアドバイザリー(DTFA)、リスクアドバイザリー(DTRA)の3法人が2025年12月1日に合併し、「合同会社デロイト トーマツ」が発足しました[2]

同じ日に、経営執行を担う「デロイト トーマツ合同会社」も「合同会社デロイト トーマツ グループ」へ名前を変えています[2]。新しい法人の人員数は、子会社を含めて約12,000名です[3]

※ 採用ページでは、「合同会社デロイト トーマツ/コンサルティング(旧デロイト トーマツ コンサルティング合同会社)」のように旧法人名を併記した呼び方が使われています[6]。求人情報を読むときの手がかりになります。

デロイトに入る道は何本ある?

ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。デロイト トーマツには、性質のまったく違う入口が2本あります。片方は学部を問わず、もう片方は国家資格が前提です。

注意したいのは、この分かれ目が法人ではなく資格の要否だという点です。同じ法人のなかに両方の入口があることもあります。「どの大学に行けばいいか」を考える前に、ここを知っておくと選択肢の見え方が変わります。

グループ自身も、採用の対象を「会計士試験および税理士試験合格者、新卒・既卒のアドバイザリー・コンサルティング人材およびエンジニアなど、幅広い人材」と並べて説明しています[11]。資格で入る人と、資格を前提としない人が、はじめから別々に想定されているということです。

コンサル側の「Summer Job選考」は学部学科を問わない

コンサルティング側の新卒採用は、夏のジョブプログラムを経る「Summer Job選考」と、秋以降に始まる「本選考」の2つのルートで実施されており、かつてあったWinter Job選考は廃止されました[6]

このうちSummer Job選考の募集対象は「2028年卒業予定の四年制大学・大学院に在学中の方(学年・学部学科は問いません)」と書かれています[6]。経済学部や商学部でなければ不利、という条件は公式には置かれていません。

つまり、高校生の段階で「コンサルに行くために学部を絞り込む」必要はありません。文系・理系のどちらからでも道はつながっています。

監査法人トーマツの「定期採用」は公認会計士試験の合格が入口

一方、有限責任監査法人トーマツの定期採用は条件がはっきりしています。募集要項の資格欄には「公認会計士試験論文式試験全科目合格者」とあり、採用予定人数は300名程度、勤務地は全国30カ所です[5]。大学名ではなく資格で判定される入口がある、ということです。

ただし、監査法人トーマツ=会計士だけ、ではありません。同じ法人には、公認会計士試験の合格を求めない新卒採用も別に用意されています。募集されているのはシステム監査・システムリスクアドバイザリーと内部監査アドバイザリーの2つで、どちらも「大学での学部・学科は問いません」と書かれ、募集学科は「全学部全学科」です[12]

つまり「資格の要否」は、法人ではなく採用の枠ごとに決まります。会社名だけで自分の可能性を狭めないほうが正確です。

資格ルートを「確実な抜け道」と考えないために

資格が入口の要件であることと、資格があれば内定が出ることは別です。大学に進学せずに公認会計士試験に合格した人が、BIG4の監査法人すべてから不採用の通知を受け、その後の進み方をネット上で相談していました[7]

寄せられた回答は、大手・準大手・中小の順に監査法人を受けるのが普通だという実務的なものでした。別の回答者は、この時期の全落ちは面接の仕方に問題がある可能性が大きく、学歴や職歴のせいではないと述べています。相談者はその後「なんとか就職先は決まりました」と書き込んでいます。

会計士の就職先はBIG4だけではありません。資格ルートを選ぶなら、そこまで含めて見ておくと安心です。

海外の大学から入る道もある

コンサルティング側の募集要項には、海外で学ぶ人に向けた応募資格も明記されています。「日本国外大学正規学生の方、または留学期間・海外滞在期間が1年以上の方(交換留学生、帰国子女の方も含みます)」で、学位はBachelor’s Degree以上を取得予定または取得済みであることが条件です[6]

海外大学への進学を考えているご家庭にとって、これは「日本の大手に戻る道が閉じていない」という具体的な材料になります。費用面が気になる場合は、海外大学進学で狙える給付型奨学金もあわせて確認してみてください。

実際にどの大学から入っている?(コンサル側の数字)

大学通信オンラインが公表している「企業ごとの大学別就職者数」で、2025年春卒の実数を見ることができます。デロイトトーマツコンサルティング(合併前の法人名で掲載)への就職者数は、慶應義塾大の45人が最多で、早稲田大16人、東京大11人と続きます[8]

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順位大学設置就職者数
1慶應義塾大*私立45
2早稲田大*私立16
3東京大*国立11
4明治大*私立7
5大阪大*国立5
6北海道大*国立4
6京都大*国立4
6国際基督教大私立4
6中央大*私立4
6東京理科大*私立4
6同志社大*私立4
12九州大*国立3
12上智大*私立3
12日本大*私立3
15東北大*国立2
15東京科学大*国立2
15東京外国語大*国立2
15一橋大国立2
15横浜国立大*国立2
15名古屋大*国立2
15立教大私立2
出典:大学通信オンライン「2025年 企業ごとの大学別就職者数 デロイトトーマツコンサルティング」[8](2025年春卒)。大学名の*印は大学院修了者を含むことを表す。東京大・京都大は「東京大学新聞」「京都大学新聞」からの集計、東京科学大は理工学系のみの人数。原表では同順位の2行目以降の順位欄が空欄のため、当サイトで順位を補って表示している。

このランキングを読むときの4つの注意

この表はそのまま「大学の強さ」を表すものではありません。読むときに押さえておきたい点が4つあります。

  • 全数調査ではありません。調査対象は全国765大学で、回答したのは568大学です[8]。回答しなかった大学の分は、この表に載っていません。
  • 人数は学生規模の差をそのまま含みます。卒業生の多い大学ほど人数は増えやすくなります。規模の影響を除いた指標としては、大学通信が「実就職率」(就職者数÷〔卒業生(修了者)数-大学院進学者数〕×100)を用いています[9]。なおこれは同社の表記で、文部科学省がいう「就職率」(就職希望者に占める就職者の割合)とは別の指標です[10]
  • 集計の粒度がそろっていません。就職者数にグループ企業を含む場合があり、大学名の*印が付く大学は大学院修了者を含み、付かない大学は含みません。大学によって一部の学部・研究科を含まない場合もあります[8]。*のある大学とない大学を単純に比べることはできません。
  • これはコンサル側だけの数字です。掲載されているのは合併前の法人名「デロイトトーマツコンサルティング」への就職者数で[8]、監査法人トーマツに会計士ルートで入った人はここに含まれません。グループ全体の分布ではない、という点に注意してください。

学歴フィルターはある?

公式の言い方と、数字の見え方を並べておきます。デロイト トーマツ グループは年次レポート「Impact Report 2025」のなかで、「学歴や職務経歴にとらわれない多様な採用を推進しています」と述べています[11]

採用の考え方についても、入社後の成長機会を約束し、長期的なキャリアを築いてもらうことを重視すると書いています。

ただしこれは採用の方針であって、選考結果を約束するものではありません。公表されているコンサル側1法人分の就職者数は上位校に集まっており、慶應義塾大と早稲田大の2校で60人を超えます。同時に、明治大7人、中央大4人、日本大3人、立教大2人といった数字も並んでいます。

「特定の大学でなければ応募できない」という条件は公式には置かれていない。しかし人数の分布には偏りがある。この両方が事実です。どちらか一方だけを見て判断しないほうが、進路の選択肢は広く保てます。

高校生と保護者が今から考えておきたいこと

ここまでを踏まえると、高校生の段階で決め打ちすべきことは、実はそれほど多くありません。

  • 学部を早くから絞り込まない。コンサル側にも監査法人側にも、学部学科を問わない入口があります。興味のある分野を選んでおいて構いません。
  • 会計に強い関心があるなら、資格ルートを早めに知っておく。公認会計士試験は大学在学中から挑むことができ、大学名に依存しない入口です。
  • 海外進学を考えているなら、閉じた道ではないと知っておく。海外大学の正規学生や帰国子女に向けた応募資格が公式にあります。
  • 会社の姿は変わり続ける。3法人が1つになったのは2025年12月です。進路を考えるときは、その時点の公式情報を確認してください。

英語を武器にする進み方に関心があれば、英語で学位が取れる国内の大学もあわせて検討の材料になります。

よくある質問

デロイト トーマツと監査法人トーマツは同じ会社ですか?

同じグループに属する別の法人です。有限責任監査法人トーマツは監査・保証業務を担い、コンサルティングを担うのは合同会社デロイト トーマツです。応募資格も選考も、法人ごと・採用枠ごとに別々に行われています。

デロイトに入るには何学部がいいですか?

コンサルティング側のSummer Job選考は「学年・学部学科は問いません」と明記されており、特定の学部が必須ということはありません。監査法人トーマツにも募集学科を「全学部全学科」とする新卒採用があります。ただし同法人の定期採用は、公認会計士試験の合格が資格要件です。

MARCHや地方の国立大学からでも入れますか?

2025年春卒の公表データ(コンサル側1法人分)には、明治大7人、中央大4人、日本大3人、立教大2人、北海道大4人、九州大3人、東北大2人、名古屋大2人などが並んでいます。上位校に集中する傾向はありますが、幅はあります。なおこの調査は568大学の回答に基づくもので、載っていない大学もあります。

海外の大学に通っていても応募できますか?

できます。コンサルティング側の募集要項に、日本国外の大学の正規学生、または留学・海外滞在が1年以上の方(交換留学生・帰国子女を含む)向けの応募資格が用意されています。

公認会計士試験に合格すればBIG4に入れますか?

合格は監査法人トーマツの定期採用に応募するための資格要件ですが、内定が保証されるわけではありません。BIG4すべてに不採用となった人の相談も実際にあります。会計士の就職先はBIG4以外にも準大手・中小の監査法人があります。

まとめ

  • デロイト トーマツは1社ではなく、統括法人と、監査・保証業務/コンサルテイティブ/税務・法務領域の3事業、それにコーポレート機能から成るグループです。
  • 2025年12月1日にDTC・DTFA・DTRAの3法人が合併し、「合同会社デロイト トーマツ」が発足しました。
  • 入口は2本。分かれ目は法人ではなく資格の要否です。学部学科を問わない採用は、コンサル側にも監査法人トーマツにもあります。
  • 2025年春卒の就職者数は慶應義塾大45人が最多。ただしこれはコンサル側1法人分で、全数調査でもなく、学生規模の差も含む数字です。
  • 公式は「学歴にとらわれない採用」を掲げていますが、それは方針であって選考結果の保証ではありません。

同じ「採用大学」の切り口で、他の企業についてもまとめています。


参考情報・出典

  1. Deloitte Global「Deloitte reports FY2025 revenue」(2025年9月30日。150を超える国・地域/総人員47万人超)
  2. デロイト トーマツ グループ「新会社名称『合同会社デロイト トーマツ』を発表~12月1日に発足」(2025年10月10日)
  3. デロイト トーマツ グループ「合同会社デロイト トーマツ」法人概要(発足年月・人員数約12,000名)
  4. デロイト トーマツ グループ「デロイト トーマツ グループの構成」同「グループ法人一覧」(統括+3事業+コーポレートの区分と主要法人・総人員約22,000名〔2025年5月末〕)
  5. 有限責任監査法人トーマツ「定期採用 募集要項」(資格=公認会計士試験論文式試験全科目合格者/採用予定300名程度/勤務地全国30カ所)
  6. 合同会社デロイト トーマツ/コンサルティング「新卒採用 募集要項」(学年・学部学科は問わない/海外大学在学者・帰国子女の応募資格)
  7. Yahoo!知恵袋「高卒、職歴なしです 公認会計士試験に合格しました…」(2024年11月25日投稿・回答4件。相談者本人の追記を含む)
  8. 大学通信オンライン「2025年 企業ごとの大学別就職者数 デロイトトーマツコンサルティング」(2025年春卒。全国765大学に調査・568大学が回答)
  9. 大学通信オンライン「2025年 実就職率ランキング(全国)」表の見方(実就職率の算出式と、文科省「就職率」と区別する旨)
  10. 文部科学省「『就職率』の取扱いについて(通知)」(就職希望者に占める就職者の割合・調査時点4月1日現在)
  11. デロイト トーマツ グループ「Impact Report 2025」(PDF)(p26=学歴や職務経歴にとらわれない多様な採用/p33=3法人合併の記載)
  12. 有限責任監査法人トーマツ「新卒採用(公認会計士試験合格者以外の方)」(2028年4月入社対象。システム監査・システムリスクアドバイザリー/内部監査アドバイザリー・募集学科=全学部全学科)

注意事項:本記事の情報は2026年8月時点の公開情報に基づいています。大学別の就職者数は大学通信オンラインの調査によるもので、全数調査ではありません。募集要項・応募資格は年度ごとに変わります。応募を検討する際は、必ずデロイト トーマツ グループの公式サイトで最新の情報をご確認ください。

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この記事を書いた人

Masakiのアバター Masaki IBDP修了生の父/教育・進路メディア運営

我が子のIB経験と海外留学準備で奮闘した保護者としての実体験が原点。「同じ保護者の目線」で膨大な情報を整理・分析し、後悔しない進路選択を共に考えるパートナーとして「国際バカロレアIB広場」を運営。大学選びから留学手続き、その先のキャリア形成までを見据えた情報を提供しています。→ 運営者プロフィール・お問い合わせ

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