「海外留学が決まったけど、日本の携帯番号はどうしよう…」
解約してしまうのは不安だし、かといって通常料金のまま維持するのは費用がかかりすぎます。留学の準備を進める中で、この悩みを抱える学生は非常に多いものです。
「できるだけ安く、日本の電話番号を残しておきたい」
銀行口座やSNSアカウント、各種ウェブサービスの認証に使われる日本の携帯番号。解約すれば様々な不便が生じるもの。
この記事では、海外留学中に日本の携帯電話番号を賢く、そして経済的に維持するための方法を徹底比較します。
海外留学中に日本の携帯番号が必要な4つの理由
多くの方が日本の携帯電話番号を残しておきたいと考えるのには、以下のような理由があります。
日本のサービスでのSMS認証に必須
- 銀行や証券会社などの金融機関のログインや取引確認
- 日本のSNSアカウントの維持・ログイン
- 二段階認証が必要な日本のWebサービス
帰国後の手続きの簡便さ
- 同じ番号を継続利用することで、各種サービスの登録変更手続きが不要
- ただし、新規取得の手間と比較して大きなメリットかは検討の余地あり
長年使い慣れた番号への愛着
- 長年同じ番号を使用している場合、番号を変更することへの心理的抵抗
これらの理由から、多くの方が一時的な利用停止ではなく、「番号を残す」という選択肢を検討します。
【コスト比較】留学生のための日本の携帯番号維持方法3選
それでは、留学中に日本の携帯電話番号を安価に維持するための具体的な方法を見ていきましょう。
主な方法は以下の3つです。それぞれの詳細、メリット・デメリット、そしてどんな人におすすめかを解説します。
- 大手キャリアの「番号保管サービス(一時休止)」を利用する
- 月額数百円の「格安SIM」に乗り換える
- povoなどの低料金プランを利用する
方法1
大手キャリアの「番号保管サービス(一時休止)」を利用する

現在、ドコモ、au、ソフトバンクといった大手キャリアを契約している方が利用できるサービスです。
海外渡航などで長期間日本を離れる際に、月額数百円の料金で電話番号とメールアドレス(サービスによる)を保管しておけます。
サービス内容と料金目安
ドコモ
番号保管サービス
- 月額料金:440円
- 保管できるもの
- 電話番号
- 利用できないもの
- 音声通話
- データ通信
- SMS
- キャリアメール(保管対象外となる)
au
一時休止
- 月額料金:429円
- 保管できるもの
- 電話番号
- auメールアドレス(別途月額料金がかかる場合あり)
- 利用できないもの
- 音声通話
- データ通信
- SMS
ソフトバンク
番号継続サービス
- 月額料金:429円
- 保管できるもの
- 電話番号
- 利用できないもの
- 音声通話
- データ通信
- SMS
- キャリアメール
※最新の情報、詳細な条件、申し込み方法、解除方法については、必ず各キャリアの公式サイトでご確認ください。
- 手続きが比較的簡単
留学前に店舗や電話で手続きできます。 - 帰国後の復帰がスムーズ
同じ電話番号で元のキャリアのサービスを再開できます。 - 安心感
長年利用しているキャリアのサービスなので安心感があります。
- 月額費用がかかる
通信や通話ができないにも関わらず、月々数百円の料金が発生します。 - SMSの送受信ができない
これが最大のデメリットかもしれません。留学中のSMS認証に利用できません。 - キャリアメールも利用できなくなる場合がほとんどです。
- 保管期間に上限がある場合があります。
こんな人におすすめ
- 留学期間が比較的短く(数ヶ月~1年程度)、手続きの手間を省きたい方。
- 帰国後、元のキャリアで契約を再開する可能性が高い方。
- 留学中に日本の電話番号でのSMS認証が必要ない方。
- 月額数百円の費用は許容できる方。
方法2
月額数百円の「格安SIM」に乗り換える
留学前に、現在契約しているキャリアから月額料金が非常に安い格安SIM(MVNO)に乗り換える方法です。音声通話機能付き(SMS含む)のプランでも、月額数百円台で利用できる事業者が多数存在します。
人気の格安SIMプラン例
日本通信SIM
合理的シンプル290プラン
- 月額料金:290円
- データ容量:1GB/月(超過後も低速通信可能)
- 機能:音声通話、SMS利用可能
HISモバイル
自由自在290プラン
- 月額料金:290円
- データ容量:1GB/月(超過後も低速通信可能)
- 機能:音声通話、SMS利用可能
※上記はあくまで例であり、他にも多数の格安SIM事業者や低料金プランがあります。料金やサービス内容は変更される可能性がありますので、必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。最安プランはデータ容量が非常に少ない(または無い)場合が多いですが、番号維持とSMS利用が目的なら問題ありません。
- 維持費用を最も安く抑えられる可能性が高い
月額200円台~500円程度で番号を維持できます。 - SMS送受信が可能
これが番号保管サービスにはない大きなメリットです。日本のサービス利用時のSMS認証に活用できます。(※海外での受信可否や料金は事業者によります。多くの場合は受信可能ですが、送信は高額になるか不可の場合が多いです。) - 一時帰国時に低速ながらデータ通信を利用できるプランもある。
- 乗り換え(MNP)の手続きが必要
留学前に手続きを行う手間がかかります。 - キャリアメールアドレスは使えなくなります。
- 海外での音声通話やデータ通信は基本的に利用できません。
(できても高額な国際ローミング) - 事業者によっては最低利用期間が定められている場合があります。
- 自分で情報収集し、手続きを進める必要があります。
こんな人におすすめ
- 留学期間が長期にわたる方。
- 留学中に日本の電話番号でのSMS認証を利用したい方。
- とにかく維持費用を最優先で安くしたい方。
- 留学前にMNPの手続きを行う時間と労力をかけられる方。
- 帰国後も格安SIMの継続利用を検討している方。
方法3
povoなどの低料金プランを利用する

povoが人気な理由は、「基本料金0円で日本の番号を維持しつつ、SMS認証もできる」という点が、番号保管サービスや多くの格安SIMと比較して非常にコスト効率が良いからです。 povoが特に留学生に人気な理由
留学中は主に現地のSIMやWi-Fiを利用するため、日本の番号の通信機能は不要なケースがほとんど。
SMS認証だけのために高額な月額料金を払いたくない、というニーズにpovoがぴったりと当てはまるため、多くの留学生が選択肢として検討、あるいは利用しています。
auのオンライン専用ブランドであるpovoも、維持費を抑える選択肢として検討されることがあります。
POVO
- 基本料金:0円
基本料金 | 0円 |
通信・通話 | 有料トッピングを購入することで利用可能 |
機能 | SMS送受信は基本料金内で可能。 音声通話は従量課金(22円/30秒) |
注意点 | 180日間に一度は有料トッピング(最低330円~)を購入しないと、利用停止・契約解除となる場合があります。 |
- 基本料金が0円
有料トッピングを購入する頻度によっては、維持費用を非常に安く抑えられます。 - SMS送受信が可能
SMS認証に利用できます。
- 180日ルールに注意が必要
定期的に有料トッピングを購入するのを忘れないよう、管理が必要です。 - 海外での利用は高額な国際ローミングとなります。
- キャリアメールは利用できません。
こんな人におすすめ
- 主にSMS認証のためだけに番号を維持したい方。
- 180日ごとの有料トッピング購入を忘れずに管理できる方。
- 大手キャリアからの乗り換えに抵抗がない方(au/UQ mobile以外からの乗り換えはMNPが必要)。

【一目でわかる】留学期間別・目的別 最適な番号維持プラン比較表
ここまで紹介してきた3つの方法を比較表で整理してみます。
比較項目 | povo | 大手キャリア「番号保管サービス」 | 格安SIM(数百円プラン) |
---|---|---|---|
月額料金(目安) | 0円(条件あり) | 400~500円 | 200~500円 |
維持できる番号 | 現在使用中の番号(MNP※) | 現在使用中の番号 | 現在使用中の番号(MNP) |
音声通話 | ×(高額) | × | ×(高額) |
データ通信 | × | × | ×(低速のみ可のプランあり) |
SMS送受信 | 〇 | ×(原則) | 〇(海外受信は要確認) |
キャリアメール | × | ×(原則) | × |
手続きの手間 | オンライン手続き | 比較的楽 | MNP手続きが必要 |
帰国後の復帰 | 継続かMNP | スムーズ | MNPまたは継続 |
主なメリット | 基本料金0円、SMS可 | 手続き楽、帰国後スムーズ | 維持費が安い、SMS可 |
主なデメリット | 180日ルール注意 | SMS不可、月額費用発生 | MNP手間、海外利用不可 |
おすすめな人 | SMS必須、自分で管理できる | 短期留学、帰国後すぐキャリアに戻りたい、SMS不要 | 長期留学、SMS必須、費用最優先 |
※povoへの乗り換えは、au/UQ mobile以外からの場合MNPが必要です。
【自己診断】5つの質問で見つける最適な携帯番号維持方法
上の比較表を踏まえ、あなたに最適な方法を見つけるために、以下の点をチェックしてみましょう。
- 数ヶ月~1年程度なら、番号保管サービスや、手続きが簡単なpovoも選択肢に入ります。
- 1年以上なら、トータルの費用を考えると格安SIMの方が有利になる可能性が高いです。
- 「はい」の場合:格安SIMかpovoが必須の選択肢となります。番号保管サービスはSMSが利用できません。
- 「いいえ」の場合:番号保管サービスも選択肢に入ります。
- あまり時間をかけたくない:現在のキャリアで番号保管サービスの手続きをするのが最も簡単です。
- 多少時間がかかっても良い:格安SIMへのMNPやpovoへの乗り換えも検討できます。
それとも格安SIMのままでも構わないか?
- 大手キャリアに戻りたい:番号保管サービスからの復帰が最もスムーズです。
- 格安SIMのままで良い:留学中に乗り換えた格安SIMをそのまま継続利用するか、必要に応じて再度MNPを検討できます。
- とにかく最安で維持したい:格安SIMの低料金プランやpovoが有力候補です。
- 多少費用がかかっても手続きの手間や安心感を重視したい:番号保管サービスも選択肢に入ります。
これらの点を整理することで、あなたにとって最適な方法が見えてくるはずです。
後悔しないために、しっかり比較検討しよう!
海外留学中の日本の携帯電話番号の維持方法は、主に「番号保管サービス」「格安SIM」「povo」の3つが有力な選択肢となります。それぞれにメリット・デメリットがあり、最適な方法は留学の目的、期間、予算、そしてあなたが何を優先するかによって異なります。
この記事で解説した内容や比較表、チェックリストを参考に、ご自身の状況に最も合った方法を選んでください。特に、留学中にSMS認証が必要かどうかは、番号保管サービスを選ぶか、格安SIMやpovoを選ぶかの大きな分かれ目となります。
最終的な料金やサービス内容、詳しい手続き方法については、必ず各携帯キャリアや格安SIM事業者の公式サイトで最新の情報を確認してください。
日本の電話番号に関する不安を解消して、留学準備に集中し、素晴らしい海外での経験を積んできてください!応援しています!