「日本人の留学先といえばアメリカ、イギリス、オーストラリア…」そんなイメージをお持ちの方も多いでしょう。では、隣の韓国ではどうでしょうか?
実は韓国では毎年約10~15万人の学生が海外に渡り、グローバルな教育環境で学んでいます。これは日本の留学生数(約8万人)を大きく上回る数字で、特に近年、彼らの留学先選択に大きな変化が見られ、その傾向から日本人学生も学べることがあります。
日韓の留学事情を比較する
留学生数の差
韓国では年間約15万人が海外留学していますが、日本からの留学生は年間約8万人にとどまっています。なぜこの差が生まれるのでしょうか?
- 語学教育への意識の違い
韓国では英語はもちろん、中国語など第二外国語の習得が就職や社会的評価に直結する傾向が強い - グローバル志向
韓国では国内市場の限界から早くから海外展開を重視し、国際的な人材育成に力を入れてきた歴史がある - 留学支援制度
韓国政府は「Study Korea 300k Project」など積極的な留学生支援政策を実施
これらの背景から、韓国人学生の留学への積極性が生まれています。
留学先の変化
興味深いことに、韓国人学生の留学先にも変化が見られます。従来は日本人学生と同様に欧米圏が人気でしたが、近年はアジア地域への留学生が増加傾向にあります。
- 経済的メリット
欧米と比較して学費・生活費が抑えられる - 地理的近さ
移動時間が短く、緊急時の帰国もしやすい - 文化的類似性
適応しやすい環境 - 就職機会
アジアの経済成長に伴い、キャリア機会が拡大 - 安全面への配慮
相対的に治安の良さが評価されている
そこで今回は韓国人学生が最も多く留学をするアジア地域の国をまとめました。
韓国人が留学する
アジアTOP10
10位:イスラエル
留学生数:約115人
韓国人学生にとって、イスラエルは意外な選択肢かもしれませんが、英語での授業が提供されるようになり、特にテクノロジー・研究分野で高い評価を得ていて、その分野を志望する学生たちの間で関心が高まっています。
- 選ばれる理由
テクノロジー・研究分野での評価の高さ - 特徴
英語での授業提供が増加、特に工学系・研究分野が強み - 向いている学生
革新的な技術や研究に興味がある学生
日本人留学生には馴染みが薄いイスラエルですが、AI技術やサイバーセキュリティなど最先端分野の研究拠点として注目する価値があります。
9位:フィリピン
留学生数:約129人
安全面でいくつかの問題はあるものの、経済的に優れており、スパルタ式の語学研修プログラムが人気。費用対効果を重視する学生向けの選択肢として位置付けられています。
- 選ばれる理由
低コストでの英語学習環境、スパルタ式語学研修 - 特徴
費用対効果が高い英語教育プログラム - 注意点
地域によっては安全面での配慮が必要
日本人留学生も近年フィリピンでの短期語学留学が人気。英語漬けの環境を低コストで得られる点は大きな魅力といえるでしょう。
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8位:タイ
留学生数:約311人
旅行先としても人気の国ですが、近年は国際学校への進学を希望する学生にも選ばれています。生活費や滞在費が比較的低い点が魅力です。
- 選ばれる理由
生活費の安さ、国際学校の質の向上、アジア地域での中心性 - 特徴
観光地としての魅力と合わせた教育環境 - 向いている学生
比較的リラックスした環境で学びたい学生
タイは日本人にとって観光地としては人気ですが、留学先としての視点で見ると、ASEAN地域でのビジネスを学ぶ拠点として再評価できるかもしれません。
7位:ベトナム
留学生数:約601人
急速な経済成長と韓国企業の進出が背景にあり、留学生の数が着実に増加中。大学進学よりも、国際学校への留学が好まれる傾向があります。
- 選ばれる理由
韓国企業の進出増加による将来性、経済成長率の高さ - 特徴
国際学校への留学が主流、韓国企業でのインターンシップ機会 - 向いている学生
新興市場でのビジネス経験を得たい学生
日本企業も多数進出するベトナムは、日本人学生にとっても将来性のある留学先といえるでしょう。語学だけでなく、実務経験を積む機会も豊富です。
6位:マレーシア
留学生数:約841人
年間約1,000人の韓国人留学生が訪れる国。クアラルンプールなど都市部の環境が整っており、大学や設備の良い私立校があるため、学費や生活費の面で経済的なメリットが評価されています。
- 選ばれる理由
経済的な留学費用、英語教育環境、多文化社会 - 特徴
クアラルンプールなど都市部は設備が整っており、欧米分校も多数 - 向いている学生
限られた予算で英語環境を求める学生
日本人留学生にとってもマレーシアは「英語が学べるアジア」として注目されつつあります。イスラム文化への理解を深める機会としても貴重です。
5位:シンガポール
留学生数:約1,028人
アジア最高峰の大学(例:シンガポール国立大学など)がそろっており、学問水準や就職環境も充実。ただし、生活費は非常に高い点に注意が必要です。
- 選ばれる理由
アジアトップクラスの教育水準、英語環境、国際的な就職機会 - 特徴
シンガポール国立大学などの一流校、多文化社会での経験 - 注意点
生活費が非常に高いため、予算計画が重要
日本人学生の間でもシンガポールは人気上昇中。アジアのビジネスハブでの学びは、国際的なキャリアを目指す学生にとって大きな強みになります。
4位:台湾
留学生数:約1,596人
中国留学に対する代替先として、文化的な親近感やより自由な環境、英語使用の多さが魅力となり、意外にも上位にランクインしています。
- 選ばれる理由
中国語学習環境としての代替地、自由な社会環境 - 特徴
文化的な親近感、比較的安全な環境、英語使用機会も多い - 向いている学生
中国語と中華文化を学びたい学生、リベラルな環境を求める学生
日本と台湾の関係の良さから、日本人学生にとっても親しみやすい留学先です。中国語を学びつつ、親日的な環境で学ぶことができます。
3位:香港
留学生数:約1,715人
長らく韓国人に人気の留学先ですが、最近は中国の影響でやや学生数が減少傾向。しかし、世界的に評価の高い大学が複数存在するため、依然として魅力的です。
- 選ばれる理由
国際的な教育環境、英語と中国語の両方が学べる - 特徴
世界トップレベルの大学が複数存在 - 注意点
近年は中国本土の影響拡大により、留学環境に変化が見られる
日本人にとっても、英語と中国語を同時に学べる環境として香港は魅力的です。ただし、近年の政治情勢の変化には注意が必要でしょう。
2位:日本
留学生数:約14,247人
近隣であること、為替の変動、労働市場の需要の拡大などの要因から、留学先としての人気が上昇。特に日本語の習得や文化的な面でも魅力が評価されています。
- 選ばれる理由
地理的な近さ、安定した為替レート、就職市場での需要 - 特徴
文化的な親近感があり、適応しやすい環境 - 向いている学生
日本語や日本文化に興味がある学生、日系企業への就職を目指す学生
私たち日本人にとって、多くの韓国人学生が日本を選ぶ理由を知ることは、自国の教育の魅力を再認識する機会になります。
1位:中国
留学生数:約16,968人
毎年約1万5千人の韓国人留学生が中国を選んでいます。中国の経済力、言語の需要、さらにはその影響力が留学先としての最大の魅力となっています。
- 選ばれる理由
中国の経済力、中国語の需要増加、アジアにおける影響力の拡大 - 特徴
奨学金制度が充実しており、学費・生活費のバランスが良い - 向いている学生
中国語習得を目指す学生、ビジネスや国際関係を学びたい学生
日本人の中国留学生は韓国の約3分の1程度にとどまります。経済規模や影響力を考えると、日本人学生ももっと中国という選択肢を検討する価値があるでしょう。
日本人学生が学べること
韓国人学生の留学先選択から、私たち日本人が学べることは多くあります。
- アジア圏への視野拡大
欧米一辺倒ではなく、アジア圏にも目を向けることで、語学習得や就職、経済面でメリットが得られます。 - コスト意識
留学費用を抑えつつ、質の高い教育や経験を得られる選択肢を考慮することが重要です。 - 将来性のある地域への注目
経済成長が著しい国や地域への留学は、将来のキャリアにとって大きなアドバンテージになります。 - 複数の言語習得
英語だけでなく、中国語など複数の言語を習得することで、グローバル人材としての価値が高まります。 - 実務経験の重視
留学先でのインターンシップや就業体験など、実践的なスキルを身につける機会を積極的に活用することが大切です。
まとめ
ここまで韓国人学生が最も多く留学するアジア地域のランキングを見てきました。
韓国人学生の留学先選択から私たちが学べることは多くあります。地理的に近く、経済的・文化的にも共通点の多いアジア圏への留学は、欧米圏にはない魅力も。
- 経済的メリット
欧米圏と比較して学費・生活費が抑えられる - 地理的近さ
移動時間が短く、緊急時の帰国もしやすい - 文化的類似性
適応しやすい環境が多い - 就職機会
アジア経済の成長に伴い、キャリア機会が拡大している - 言語オプション
英語環境が選べる(シンガポール、マレーシア、香港など)
最近では西洋圏の国よりも安全で近く、また留学費用が大きく抑えられることからも、アジア地域に留学をする学生が増えてきているようです。
特に英語環境を重視するならシンガポールやマレーシアが候補として挙げられます。韓国人学生の選択眼を参考に、自分自身の留学先選びの視野を広げてみてはいかがでしょうか。
留学先を検討する際には、単に人気の国や都市を選ぶのではなく、自分の目標や興味に合った環境を選ぶことが重要です。また、各国の政治情勢や安全面についても最新情報を確認し、奨学金制度なども積極的に調査することをお勧めします。
また、各国の政治情勢や安全面についても最新情報を確認し、奨学金制度なども積極的に調査することをお勧めします。