横浜国際高校に受かるか|内申と模試の点を県の式で合計点にする

横浜国際の合格ラインを探しても、県も学校も公表していません。塾のサイトに載っている内申の目安も、出どころをたどると県の資料には行き着きませんでした。

それでも、受かりそうかどうかは自分で出せます。合否を決める計算の式を、県が入試の資料で公表しているからです。内申と模試の5教科の点をその式に入れれば合計点が出て、編集部が作った目安と比べて、何点足りないかが分かります。合格者の平均と、編集部が仮に決めた内申から出した目安は、内申120の人なら模試の5教科の合計で384点あたりです。

目安に足りなくても、まだ道があります。この学校は募集定員の2割を、内申を使わずに、学力検査の点と3年の授業態度だけでもう一度並べ直して決めるからです。内申が足りない人は、この2割の枠で受かる形になります。

目次

まず、受けた人のうち何人が落ちているか

神奈川県立横浜国際高校の国際科は、2026年4月入学の募集定員が139人でした。県は入試が終わったあとに結果の表(実施結果)を出しています。そこから直近3年の数字を並べます。

スクロールできます
入学年度募集定員受けた人数合格者数落ちた人数落ちた
割合*
2026年4月入学(令和8年度)1391621392314%
2025年4月入学(令和7年度)1392011396231%
2024年4月入学(令和6年度)1391721393319%

*募集定員・受けた人数のもとになる受検者数・合格者数は、県の実施結果に載っている数字です。「受けた人数」は、県の受検者数から、受けたあとで辞退した人を引いた人数。「落ちた人数」と「落ちた割合」は、それをもとにした編集部の計算です。

落ちた割合は、14%の年もあれば31%の年もあります。年によって2倍以上違います。

これだけ動くので、「例年◯倍の学校だから」という見方で受かりそうかを決めることはできません。だから自分の点を出す必要があります。

倍率は2回発表される

神奈川の公立高校は、一度出願したあとに出す学校を変えられ、その期間を志願変更といいます。倍率は志願変更の前と後で2回発表されるので、2026年4月入学の年を追いかけると、こうなります。

  • 1月30日の時点:志願者156人。募集定員139人で割ると1.12倍(この数字は県の表には印字されていません。編集部が割りました)
  • 志願変更が締め切られた2月9日:志願者168人。県が載せている倍率は1.21倍
  • 入試が終わったあと:県の受検者数は163人(うち1人は受けたあとで辞退)、合格139人。県が載せている倍率は1.17倍

*県の表では、この数字を「競争率」と呼んでいます。この記事では「倍率」に統一します。

志願変更で12人増えています。1月末に見た倍率は、最後の数字ではありません。志願変更の期間が終わるまでは、下がることも上がることもあります。

国際バカロレアコースは受ける人数が少ない

横浜国際には、国際科の中に国際バカロレアコースというコースが置かれています。以下、国際科というときは、このコースを除いたほうを指します。

国際バカロレアコースの2026年4月入学の募集定員は20人でした。受けたのは、辞退した人を引いて、2024年4月入学が28人、2025年4月入学が23人、2026年4月入学が20人です。合格者数は順に22人・21人・21人でした。

受けた人数より合格者が多い年があるのは、県が2つの注記を付けているからです。1つは、海外に住んでいた人向けの別枠(海外帰国生徒特別募集)でこのコースに空きが出た場合、その分を加えて合格者を決めていること。もう1つは、このコースを受けて落ちた人が国際科に回るのとは逆に、国際科を受けた人がこのコースに回って合格する場合があり、その人数が含まれていることです。受ける人数が20人ほどなので、倍率は1人動くだけで大きく変わります。

合否は3つの数字で決まる

国際科は、内申・学力検査・特色検査の3つを足した合計点の高い順に選ばれ、3つはそれぞれ何倍するかが決まっています。県の選考基準ではこの合計点をS1と呼ぶので、以後は「合計点(S1)」と書きます。

合計点(S1)=(内申の点×4)+(学力検査の点×6)+(特色検査の点×1) 1100点満点

3つとも、いったん100点満点にしてから掛けます。

県の資料では、内申の点をH、学力検査の点をG、特色検査の点をTと書いています。

言葉も先に決めておきます。内申は、通知表の9教科の5段階の数字(県の資料では「調査書の評定」)を足したものです。教科ごとの5段階のほうは「通知表の数字」と呼びます。模試や過去問で出る5教科そのままの合計は「5教科合計(500点満点)」、横浜国際が英語をもう1回足したあとのものは「学力検査の点(600点満点)」と呼びます。「当日点」という言い方はどちらにも取れるので、この記事では使いません。

内申は「2年+3年の2倍」で数える

県の選考基準の見方によると、内申は2年の9教科の合計に、3年の9教科の合計を2倍したものを足します。9教科がすべて5なら1年ぶんで45点なので、45+45×2で135点満点です。3年の数字が2倍で数えられます。

英語2倍は、内申にも掛かる

横浜国際の国際科は、県の標準の計算とは違う選考をする学校として、県の資料に例外として載っています。違うのは英語の扱いです。県の選考基準には、内申は「9教科の評定(英語×2)」、学力検査は「5教科の得点(英語×2)」と書かれています。

  • 国際科(国際バカロレアコースを除く) … 内申も学力検査も英語2倍
  • 国際科国際バカロレアコース … 学力検査だけ英語2倍。内申に英語2倍はありません

「横浜国際は英語2倍」とだけ書いてあるページは、この2つのコースの違いを落としています。自分が受けるコースで確かめてください。

英語を余分に数えるぶん、国際科の内申の満点は135ではなく150に増えます。2年の英語をもう1回、3年の英語をもう2回足すからです。9教科すべて5なら、2年が50、3年が50の2倍で100、合わせて150です。

特色検査は60分の筆記で、100点満点のまま1回だけ足される

特色検査は、学力検査とは別の日にある60分の筆記です。英語の面接ではありません(何が出るかは「特色検査は、英語の面接ではありません」の節で書きます)。

点数の数え方はこうです。特色検査は100点満点にしたうえで1倍で足されるので、掛ける数は3つのうちでいちばん小さい数字です。ただし1点の重さは違います。学力検査は600点満点を100点満点にしてから6倍するため1点が結局1点のままで、特色検査の1点も1点なので、重さは同じです。

自分の内申と学力検査の点を、合計点にしてみる

先に、実際の数字で2つやってみます。ウェブの掲示板には、自分の3つの数字を並べて「受かる見込みはありますか」と聞いている中3本人の書き込みが並んでいます。その中から2人分の数字を使わせてもらいます(数字だけです。書き込みの文面は引いていません)。

Aさん:内申123/過去問の5教科合計380点/特色検査は3〜4割

英語の通知表の数字は書かれていないので、2年3年とも5と仮にします。内申123は135点満点の9割を超えていて、英語を2回数える学校を志望している人だからです。特色検査は3〜4割の真ん中を取って35点とします。模試の英語の点は分からないので、5教科合計の5分の1の76点と仮にします。

合計点(S1)は859点です。計算の途中式は、この節の最後にまとめました。

3年の英語が4だった場合は848.3点になります。3年の英語が1段階(4→5)変わると、合計点は10.7点動きます。

Bさん:内申87/模試の5教科合計318点(英語は満点)/英語の通知表の数字は2年3年とも5

英語の数字は本人が書いていたものです。特色検査は書かれていないので、合格者平均並みの49点と仮にします。

合計点(S1)は739点です。

内申123のAさんと内申87のBさんで、合計点の差は120点です。この120点の内訳は、内申の差が96点、学力検査の点の差が38点。特色検査はBさんのほうが14点高いので、その分だけ差が縮んでいます。

手順は3つ

自分の数字でやるときの手順です。

  1. 内申を150点満点で数え直す。135点満点の内申に、2年の英語の数字を1回、3年の英語の数字を2回足します。それを150で割って100を掛けたものが「内申の点」です。
  2. 5教科に英語をもう1回足す。600点満点の学力検査の点になります。
  3. 特色検査の点を足す。100点満点の点をそのまま使います。

この3つがそろえば、合計点(S1)=内申の点×4+学力検査の点+特色検査の点、で出ます。AさんBさんの途中式は、この節の最後にまとめました。

ここで使う学力検査の点は、本番の点です。模試や過去問の点をそのまま入れると、本番が難しければ実際の点は下がります。出てくるのは今の実力での見当であって、本番の合計点ではありません。

この手順が使えない人

  • 海外帰国生徒特別募集で受ける人。検査が学力検査(英語・国語・数学)と日本語の面接・作文なので、この記事の計算は使えません。
  • 国際バカロレアコースを受ける人。式が違います。「国際バカロレアコースは、式も問題も違う」で書きます。
  • 国際科を第1希望にして、国際バカロレアコースを第2希望に書く人。学校のFAQによると、この向きで第2希望が見てもらえるのは、国際バカロレアコースの志願者が募集定員に足りなかった場合だけです。逆向き(国際バカロレアコースが第1希望・国際科が第2希望)は、国際科の第2回目の選考に含まれます。

計算の途中式(自分で確かめたい人向け)

計算が1つ短くなります。学力検査の点は600点満点で、これを100点満点にしてから6倍します。600点満点の点を100点満点にすると6分の1になるので、6倍すれば元の点に等しくなります。つまり学力検査の点は、600点満点のまま足せばよいということです。以下の計算はこの形で書きます。

手順の式

  1. 内申を100点満点にする … (135点満点の内申+2年の英語+3年の英語×2)÷150×100
  2. 学力検査の点を出す … 5教科合計+英語の点(600点満点のまま使います)
  3. 合計点(S1)=内申の点×4+学力検査の点+特色検査の点

Aさん(内申123・5教科合計380点・特色検査35点)

  1. 123+(2年の英語5)+(3年の英語5×2)=138。138÷150×100=92.0
  2. 英語の点は、380点を5で割った76点と仮にします。380+76=456点
  3. 合計点(S1)=92.0×4+456+35=368+456+35=859点

3年の英語が4だった場合。内申123は3年の英語を2回数えた数字なので、もとの内申そのものが121に下がります。そこに2年の英語5と3年の英語4×2を足して134。134÷150×100=89.33で、89.33×4=357.3です。合計点は357.3+456+35=848.3点になります。

Bさん(内申87・5教科合計318点・英語は満点・特色検査49点)

  1. 87+5+10=102。102÷150×100=68.0
  2. 318+100=418点
  3. 合計点(S1)=68.0×4+418+49=272+418+49=739点

編集部の目安は約870点。合格者の平均と、仮に決めた内申から

比べる先がないと、859点も739点も意味を持ちません。そこで編集部が目安を計算しました。

使ったのは、神奈川全県模試(伸学工房)が入試を受けた人に結果を報告してもらってまとめた調査の数字です。『神奈川県 高校受験案内』(声の教育社)に載っているもので、県が公表した数字ではありません。この調査によると、2025年入試の横浜国際・国際科の合格者は、5教科合計の平均が383.9点でした(英語2倍を掛ける前の、そのままの5教科合計です。500点満点)。特色検査は2023年入試の合格者平均が49.29点です。

3つのうち、内申だけは合格者の平均が分かりません。県も学校も出しておらず、この調査にも見当たりませんでした。そこで編集部が内申120(英語の通知表の数字は2年3年とも5)と仮に決めました。135点満点の9割ほどにあたり、英語を2回数える学校を志望する人の想定として選びやすいからです。平均ではなく、編集部が選んだ数字です。

英語の点についても仮に決めています。383.9点を5で割った76.8点を、合格者の英語の点としました。合格者の英語が何点だったかは公表されていません。

3つを足すと約870点

内申120を100点満点にすると90.0、学力検査の点は383.9+76.8で460.7点、特色検査は49.3です。これを足すと、合計点(S1)=90.0×4+460.7+49.3=360+460.7+49.3=約870点(1100点満点)になります。

870点は合格ラインではありません。模試会社の調査の数字に、編集部が内申と英語の仮定を2つ足して作った目安です。

仮に決めた内申を変えると目安も動き、内申117なら約862点、内申116なら約859点です。内申の決め方だけで10点前後は変わる数字だと思ってください。

模試の点で言うと、内申120で5教科合計384点

模試は500点満点なので、1100点満点の870点とは直接くらべられません。同じ870点を、模試の点でも言っておきます。

内申120(英語の通知表の数字が2年3年とも5)で、特色検査が49点なら、5教科合計384点で合計点は約870点になります。内申が違う人のために、同じ870点になる組み合わせを並べます。

内申
(135点満点)
同じ870点になる
5教科合計
110406点
115395点
120384点
125373点
130362点

(英語の通知表の数字は2年3年とも5、特色検査は49点、英語の点は5教科合計の5分の1として編集部が計算しました)

内申が5違うと、必要な5教科合計は11点ほど動きます。870点と5教科合計384点は、同じ目安を言い換えたものです。自分がくらべやすいほうを使ってください。

870点が合格者の上から何人目かは出せません

870点は「合格者の平均」そのものではありません。学力検査と特色検査は平均ですが、内申は編集部が仮に決めた数字だからです。合格者139人の内申がどう散らばっていたかは公表されていないので、870点が合格者の上から何人目にあたるかは出せません。

言えるのはここまでです。870点は、学力検査と特色検査が合格者平均どおりで、内申が120だった人の点です。届いていないから落ちる、という合格の境目ではありません。超えていれば確実、という数字でもありません。

先のAさんの859点は、この目安から11点下です。ただし内申を116と仮に決めると目安のほうが859点になるので、決め方しだいで同じ点にもなります。自分の点と目安の差は、順位ではなく「あと何点上げればいいか」として読んでください。

どの数字が公表値で、どの数字が編集部の計算か

数字出どころ
合計点(S1)の式と1100点満点/選考が2回あることと、1回目で決める人数の割合県の選考基準(公表値)
募集定員・受検者数・合格者数・倍率県の実施結果(公表値)
特色検査は筆記60分/英語の実技検査なし/英検は点数化しない県の特色検査の概要・学校のFAQ(公表値)
合格者の5教科合計の平均383.9点(2025年入試)模試会社の調査(県の公表値ではない)
特色検査の合格者平均49.29点(2023年入試)同上
内申120という決め方編集部が選んだ前提(平均ではない)
目安870点・5教科合計の一覧・落ちた割合14%/31%/19%・1月30日時点の1.12倍編集部の計算

内申の合格者平均は、出どころをたどれませんでした

読者がいちばん知りたがる内申の合格者平均は、塾のサイトや掲示板では116〜117あたりと言われています。ただし編集部が出どころをたどったところ、県の公表資料にも模試会社の調査にも行き着きませんでした。参考程度の数字として扱ってください。この記事が目安の計算にこの数字を使わず、内申120を自分で決めたと断っているのは、そのためです。

内申で受かりそうかを見るなら、平均とくらべるより、自分の内申を合計点にしたほうが確かです。内申が1つ違うと合計点が何点変わるかは、「足りない分を、どこで取るか」の表にあります。

内申が足りないとき、第2回目の選考では内申が計算から外れる

ここがこの学校のいちばん大きい特徴です。国際科の選考は2回あります。

第1回目は、合計点(S1)の高い順に、募集定員の80%までを決めます。139人の80%なので、111人ほどです。

第2回目は、残りの枠を別の式で決めます。

第2回目の合計点(S2)=(学力検査の点×8)+(授業態度の点×2) 1000点満点

授業態度の点=3年の各教科の「主体的に学習に取り組む態度」(通知表の観点別評価の欄にあります)を、A3点・B2点・C1点で数え、100点満点にしたもの。

県の資料では、学力検査の点をG、授業態度の点をKと書いています。

第2回目の式には、内申が入っていません。入るのは学力検査の点と、3年の授業態度の点だけです。

割合で見ると、こうなります。

  • 第1回目(1100点満点)=学力検査が600点分で、全体の55%。内申が400点分で36%。特色検査が100点分で9%
  • 第2回目(1000点満点)=学力検査が800点分で、全体の80%。授業態度が200点分で20%

合計点にしめる内訳=第1回目と第2回目

青い区画が内申です。

第1回目
学力検査 55%
内申 36%
9%
 
第2回目
学力検査 80%
授業態度 20%
 
内申なし

下の棒に内申の区画が無いのは、第2回目の式から内申が消えるからです。

県のふつうの学校では、第1回目(県の資料では第1次選考)で募集定員の90%までを決めます。横浜国際の国際科は80%です。内申を見ない枠が、ほかの学校より広いということです。内申が足りない人が、学力検査の点で取り返しやすい学校だと編集部は見ています。理由は、第2回目に回る枠が広いことと、その式に内申が入らないことの2つです。

内申87のBさんを、第2回目の式に入れてみる

先のBさん(内申87・5教科合計318点・英語は満点)で見ます。第1回目の合計点は739点で、目安の870点からは131点下です。第1回目で決まる見込みはほとんどありません。

ただし第2回目では内申87という数字が式から外れて、英語満点が2回数えられる学力検査の点と、3年の授業態度の点だけで並びます。Bさんの学力検査の点は418点なので、100点満点にすると69.67。これを8倍して557点です。ここに授業態度の点(A・B・Cで決まります)が足されます。

第2回目に何点あれば通るかは、県も学校も公表していません。ですから「何点で受かる」とは書けません。書けるのは、第2回目では内申が計算に入らないということです。内申が足りない人が最後まで見るべきなのは、内申の平均値ではなく、学力検査の点と3年の授業態度です。

なお第2回目の対象には、国際バカロレアコースを第1希望にして合格しなかった人のうち、国際科を第2希望に書いた人も含まれます。学校のFAQにも、この形で国際科に合格する可能性があると書かれています。

足りない分を、どこで取るか

合計点で何点足りないかが出たら、次はどこで取るかです。どの検査の1点かで、重さが違います。

1点/1段階上げるもの合計点(S1)が
動く分*
学力検査の英語 1点2.0点
学力検査の英語以外の4教科 1点1.0点
特色検査 1点1.0点
2年の通知表の数字(英語以外)を1段階(例:4→5)2.7点
2年の英語を1段階(例:4→5)5.3点
3年の通知表の数字(英語以外)を1段階(例:4→5)5.3点
3年の英語を1段階(例:4→5)10.7点

*すべて編集部の計算です。県の式に1点・1段階を入れ直して出しました。国際科(国際バカロレアコースを除く)の場合です。

日常の言い方に直すとこうなります。

  • 学力検査の英語で5点上げるのは、数学で10点上げるのと同じです。英語は2回数えられるからです。
  • 特色検査で10点上げるのは、数学で10点上げるのと同じです。学力検査は600点満点を100点満点にしてから6倍するので、1点は1点のままです。特色検査も1点が1点です。特色検査は「重みが軽い検査」ではありません。
  • 3年の英語を4から5にすると、合計点で10.7点です。学力検査の英語で5点取り返すのと、ほぼ同じ差がここで付きます。

Aさん(859点・目安まで11点)で言えば、取り方は2つです。学力検査の英語であと6点取れば、合計点で12点上がります。または特色検査を35点から46点にすれば、合計点で11点上がります。どちらか1つで、11点の差は埋まります。

順番は、学力検査の英語、特色検査、3年の通知表の数字

編集部の見方はこうです。上の表で1段階の差がいちばん大きいのは3年の通知表の数字ですが、これは学期末までの積み上げで決まるので、残り時間が短いほど動かせません。学力検査の英語は入試当日まで動かせて、1点が2点になります。特色検査は、点が低いまま止まっている人ほど、まだ上げられる余地があります。だから、学力検査の英語、特色検査、3年の通知表の数字、の順です。

特色検査が3〜4割で止まっている場合

内申は足りているのに特色検査だけが3〜4割から動かない、という人は珍しくありません。掲示板にも同じ状態の中3本人の書き込みがあります。

特色検査は、教科書の範囲を覚え直しても点が上がりにくい検査です。県の資料によると、出るのは文章や資料を読み取り、中学までの知識・技能を教科をまたいで使って解く問題です。採点で見られるのは次の4つだと県が書いています。

  • 論理的思考力・判断力・表現力
  • 情報活用能力
  • 創造力及び想像力(県の原文のまま。「創造」と「想像」の2つです)
  • 科学的思考力・判断力・表現力

市販の教材も、5教科にくらべればほとんどありません。1人で解いて丸を付けているだけでは、どこで点を落としているかが見えにくい種類の検査です。

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特色検査は、英語の面接ではありません

学校のFAQに「英語による実技検査は実施しません」と書かれています。検索結果の要約や他のページで「英語での面接」と書かれていることがありますが、一次の資料はそろって筆記だと書いています。

県の特色検査の概要によると、検査時間は60分です。文章や資料を読み取って、中学までに習得した知識・技能を教科をまたいで使い、問題を解決する検査です。

令和8年度(2026年4月入学)の入試では、この検査にマークシート方式の解答用紙が使われました。ただし全部が記号選択ではなく、記号選択式と記述式の併用です。令和9年度も同じ形が続くと編集部は見ていますが、県の告知で確かめてください。

問題を選ぶのは、受検者ではなく学校

県は、学力を伸ばす取り組みを重点的に行う高校を18校指定しています。内訳は学力向上進学重点校が8校と、その候補として指定されたエントリー校が10校です。横浜国際はエントリー校の1つです。

この18校の特色検査は、2種類の問題を組み合わせて作られます。

  • 全校共通の問題(県の資料では「共通問題」) … 18校のすべてが使う
  • 学校が選ぶ問題(同じく「共通選択問題」) … 用意された中から、学校が選んで使う

県のページには「共通選択問題は、各高等学校が選択して実施する問題です(学校として指定しますので、受検者は選択できません)」と書かれています。選ぶのは学校です。当日に受検者が問題を選ぶ形ではありません。2026年度に横浜翠嵐・湘南などの学校がどの問題を選んだかと、問題ごとの平均点は、神奈川の特色検査で何点取れば届くかの記事にまとめています。

学校が使わない問題は、問題冊子に載りません。それでも解答用紙の番号に合わせるので、問題番号は飛びます。県のページにも、問題番号が問1・問2・問3・問4とはならない場合があると書かれています。

横浜国際の国際科が令和8年度に使ったのは、問1・問2・問3・問5の4つでした。学校が入試のあとに公開しているのは解答だけ(正答例)で、問題本体は公開していません。その解答から、大問が4つで配点の合計が100点だったことが分かります。

過去問を解くときは、横浜国際が使った大問がどれかを確かめてから解く範囲を決めてください。18校ぶんの問題をすべて解く必要はありません。

国際バカロレアコースは、式も問題も違う

国際科国際バカロレアコースは、選考が1回だけです。式も違います。

合計点=(内申の点×4)+(学力検査の点×6)+(特色検査の点×2) 1200点満点

特色検査は2倍なので、1点が合計点で2点になり、学力検査の英語1点と同じ重さです。国際科の2倍にあたります。一方で内申の英語2倍はなく、9教科の数字をそのまま数えた135点満点です。

問題も別物です。県の資料によると、このコースの特色検査には自分の考えを150〜200語程度の英語で書く問題が含まれます。令和8年度(2026年4月入学)の入試では、マークシート方式の解答用紙を使う18校から、このコースだけが除かれていました。

同じ令和8年度の問題は問1・問2・問3の3つで、問3が英語を書く問題でした。学校が公開した解答では、この問3を3つの項目に分けて採点し、配点は10点・20点・20点の合計50点です。100点のうち半分がこの英語を書く問題です。

どちらが受かりやすいかは、点数の形では答えが出ません。模試会社の調査では、このコースの合格者の5教科合計の平均は2025年入試で400.2点、特色検査の合格者平均は2023年入試で58.20点でした(いずれも県の公表値ではありません)。国際科の383.9点・49.29点より高い数字です。

ただし募集定員が20人と小さく、合格者に第2希望の人が含まれる年もあるので、倍率も平均も年ごとの振れが大きく出ます。英語を書く問題で点が取れるかどうかで選ぶほうが、数字の高い低いで選ぶより確かです。

コース選びそのもの(授業の負担・卒業後の進路)で迷っているなら、横浜国際高校=偏差値のわりに進学実績が薄く見える理由を先に読んでください。

英検は点数になりません

学校のFAQに「入学者選抜では、資格については問いません。点数化もしていません」と書かれています。入試のために英検を取りに行く必要はありません。

差が大きいときは、志望校の切り替えと私立の併願を先に考える

ここからは親が決める場面です。

神奈川の公立高校は、1校の1つの学科・コースにしか出せません。横浜国際の中では第2希望を書けますが、書ける相手は同じ学校のもう一方のコースだけです。しかも前に書いたとおり、国際科を第1希望にして国際バカロレアコースを第2希望に書く向きは、国際バカロレアコースの志願者が募集定員に足りなかった場合しか見てもらえません。「落ちたら国際バカロレアコースで拾ってもらう」という並べ方は、当てにできません。

ウェブの口コミでは、横浜国際と一緒に神奈川総合の名前が挙がります。

現実的な選択肢は2つです。1つは、志願変更の期間内に出す学校を変えること。もう1つは、公立はこのまま出して、私立の併願先を先に決めることです。志願変更の期間は2027年2月4日(木)から8日(月)までです。1月末に出た倍率を見てから決められる日程ですが、その倍率はまだ動きます。2026年4月入学の年は、1月30日の時点から志願者が12人増えました。

もう1つ、日程の面から先に決めておくことがあります。横浜国際は学力検査が5教科なので、特色検査は学力検査と別の日になります。2月16日(火)の学力検査に加えて、17日(水)か18日(木)にもう1日、受けに行く日が要ります。

よくある質問

2027年度入試(2027年4月入学)の日程は。

やること日程
出願(県の資料では「志願情報の申請」)2027年1月25日(月)〜29日(金)
出願先の変更(同じく「志願変更情報の申請」)2027年2月4日(木)〜8日(月)
学力検査2027年2月16日(火)
特色検査2027年2月17日(水)または18日(木)*
合格者の発表2027年2月26日(金)

*県の要綱では特色検査の期日は2月16日・17日・18日のうち学校が定めた日ですが、学力検査を5教科実施する場合は16日に特色検査を実施しない、と書かれています。横浜国際は国際科・国際バカロレアコースとも5教科なので、17日か18日になります。実際の日付は学校の募集案内で確かめてください。

2027年度の募集定員はいくつですか。

2026年9月の時点では、まだ発表されていません。県の募集定員のページは、2026年4月入学(令和8年度)が最新のままです。その2026年4月入学の募集定員は、国際科139人・国際科国際バカロレアコース20人でした。県のページにこの年度分が載ったのは2025年10月下旬です。次の年度も同じ時期に出ると考えて、10月下旬に確かめてください。

内申はいつの成績が使われますか。

2年の9教科と、3年の9教科です。3年の分は2倍で数えられますが、1年の成績は入りません。

「主体的に学習に取り組む態度」はどこで使われますか。

国際科の第2回目の選考だけで使われます。通知表の観点別評価の欄にあるもので、3年の各教科の評価をA3点・B2点・C1点で数え、27点満点を100点満点にしたものが、第2回目の式の2割を占めます。

参考にした資料

神奈川県教育委員会(一次)

  • 令和9年度 神奈川県公立高等学校入学者選抜 選考基準(共通選抜・全日制)/選考基準の見方
  • 令和9年度 特色検査(自己表現検査)の概要
  • 令和9年度 神奈川県公立高等学校募集及び選抜要綱/入学者選抜の日程
  • 特色検査におけるマークシート方式について
  • 令和6・7・8年度 公立高等学校入学者選抜 実施結果(志願者数・受検者数・合格者数)
  • 令和8年度 志願変更締切後の志願者数
  • 公立高等学校の募集定員のページ(令和8年度が最新・2026年9月時点)
  • 令和6・7・8年度 学力検査の結果(学校別の数値は掲載されていません)

神奈川県立横浜国際高等学校(一次)

  • 入学者選抜に関するよくある質問(令和7年6月現在)
  • 令和8年度 特色検査(自己表現検査)正答例(国際科/国際バカロレアコース)

模試会社の調査(県の公表値ではありません)

  • 神奈川全県模試(伸学工房)が入試を受けた人に結果を報告してもらってまとめた調査による、合格者の入試平均得点・特色検査の合格者平均点。『神奈川県 高校受験案内』(声の教育社)および同社のセミナー資料に掲載されたもの

読者の声

  • 高校受験の掲示板・口コミサイトの書き込み(内申・特色検査・過去問に関する質問と回答)

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この記事を書いた人

Masakiのアバター Masaki IBDP修了生の父/教育・進路メディア運営

我が子のIB経験と海外留学準備で奮闘した保護者としての実体験が原点。「同じ保護者の目線」で膨大な情報を整理・分析し、後悔しない進路選択を共に考えるパートナーとして「国際バカロレアIB広場」を運営。大学選びから留学手続き、その先のキャリア形成までを見据えた情報を提供しています。→ 運営者プロフィール・お問い合わせ

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