横浜国際高校の進学実績【2026】偏差値65でどこへ進学?理系・神奈川総合

神奈川県立横浜国際高等学校(横浜国際高校)は、神奈川県で唯一の単位制国際科をもつ県立高校です。模試の目安では国際科65・国際バカロレア科63と県内でも上位に位置しますが、掲示板や口コミでは「偏差値のわりに大学の実績が今ひとつではないか」という声が繰り返し出ています。

この記事では、その疑問に公式の一次資料で正面から答えます。2026年3月卒業生の合格状況、教育課程表に書かれた単位数、学校自身が出しているQ&Aと選考基準を並べて、「この学校の出口はどうなっているのか」「自分の子は向いているのか」を判断できるところまで持っていきます。

先に結論
  • 2026年3月卒の国公立合格は6大学16件で、うち9件が横浜市立大学。私立は立教22・中央20・上智16が上位
  • 「偏差値のわりに」と見えるのは、時間割の設計で説明がつく。3年次まで全員が英語の専門科目と英語論文を履修する
  • 理系は詰まない。国公立理系(7教科8科目)の履修モデルは公式にある。ただし外国語・国際関係の科目を減らすトレードオフを学校自身が明記している
  • 入試は調査書も学力検査も英語が2倍。ただし第2回目の選考(募集の2割)は調査書の評定を一切使わない
  • 向くのは「英語と探究に3年間を賭けられる子」。一般選抜で難関大を取りに行くことを最優先する家庭には、正直に言って合わない
目次

横浜国際高校の進学実績|偏差値65で入って、大学はどこへ行くのか

先に数字を置きます。学校が公表している2025年度卒業生(2026年3月卒)の合格状況は、国際科の国公立が6大学16件、私立が公表分で208件、海外が11大学11件でした[1]。東京大・京都大・一橋大・東京科学大の名前はありません。

2026年3月卒業生の合格状況(国際科)

国公立
(6大学16件)
横浜市立9/東京外国語2/横浜国立2/国際教養1/千葉1/東京都立1
私立の上位立教22/中央20/上智16/日本15/青山学院14/東洋14/明治学院14/明治12/法政11/神奈川9
早慶・ICU慶應義塾7/早稲田6/国際基督教1
理系の学部自治医科1/北里3/東京理科2/芝浦工業1
海外
(11大学11件)
北京大学/台湾師範大学/Temple University Japan Campus のほか、St.Olaf・DePauw・Knox など米国のリベラルアーツカレッジが中心(各1)
出典:横浜国際高等学校「国際科 2025年度卒業生 合格状況(主な大学)」[1]。表の列は「現役生」のみ。

数の厚みは立教・中央・上智・青山学院・明治学院・東洋・日本のあたりにあります。国公立16件のうち9件が横浜市立大学に集中しているのも、この学校の出口を表す特徴です[1]

この数字は「何人中」なのか

ここで一度立ち止まる必要があります。学校は卒業生の人数を公表していません。だから「立教22」が何人の卒業生から出た22件なのかは、公表資料からは計算できません[2]

割合が分かる項目は、ひとつだけあります。学校のQ&Aが「例年およそ1割の卒業生が海外の大学に進学しています」と答えている点です[5]。ただしこれも国際科とIBコースの内訳は示されていません。

さらに、表の見出しは「合格状況」です。1人が上智と立教と中央に合格すれば、それは3件として数えられます。実際に何人がどこへ進学したかを示す数ではありません[1]

比べると分かりやすいのが、同じ神奈川県立で国際系のコースをもつ神奈川総合高校です。あちらは卒業生254名という分母と、指定校推薦36・公募推薦7・総合型35・一般141という進学方式の内訳まで公表しています[20]。同じ土俵にいる学校でも、外から見える解像度がここまで違います。

※ 学校の公表資料で分かるのは在籍規模の目安(国際科480名・IBコース75名)[2]と、募集定員(国際科160名・IBコース25名)[14]までです。本記事では合格の「件数」をそのまま件数として扱い、割合には換算していません。

のべ合格数と実際の進学者数が別物であることは、国際科をもつ他校でも同じです。数字の読み方そのものを詳しく見たい方は成田国際高校の進学実績(のべ合格数と実際の進学数)もあわせてご覧ください。

筆者の体験
わが子が国際バカロレアに進んだとき、親として面食らったのは、成績が数字の位置で返ってこないことでした。海外の大学は2年分の評価や課外活動、エッセイをまとめて見るので、模試の判定のような目盛りがありません。当時は落ち着かない気持ちもありましたが、点数の並びだけで進路を測る癖から離れられたことは、親にとっても大きかったと感じています。入口を測った数字が、そのまま出口の物差しになるわけではないのだと思います。

時間割を見ると分かること

「偏差値のわりに国公立が薄い」と見えるのは、生徒の頑張りの問題ではありません。教育課程表を開くと、そう見える理由が単位数で説明できます

まず、普通科の高校が置く「英語コミュニケーションⅠ」を、この学校は置いていません。教育課程表の単位数の欄は空欄で、専門科目の「総合英語Ⅰ」で代替すると備考に書かれています[3]。学校案内も「普通科の高校で設置されている外国語(英語)科目の代わりに、英語の専門科目を設置しています」と説明しています[4]

そのぶん、他の教科は薄くなります。数学Ⅰは標準3単位のところ2単位に減らされ、数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学B・数学C・数学発展はすべて選択で、履修0も認められています。理科も必履修は物理基礎・化学基礎・生物基礎の3科目だけです[3]

単位制なので、2年次からは受験型に応じて自分で科目を選べます。ただし「全員が同じ授業を受ける枠」は3年間ずっと残ります。

1年次
全員共通 28
5
2年次
全員共通 17
16
3年次
共通 11
受験型で選ぶ 22
濃い部分=学年の全員が同じ授業を受ける枠。1年次は33コマ中28コマが必履修・学校指定で、自分で選ぶのは芸術と第二外国語の5コマだけです(出典=学校案内[4]の科目履修の例)。

そして3年次に残る11単位の中身が、この学校の性格をよく表しています。体育、総合英語Ⅲ、ディベート・ディスカッションⅡ、総合DR、LHR。つまり受験学年の秋になっても、全員が英語の専門科目と探究に時間を使います。総合DRでは英語で1,500語程度の論文を書き、英語でプレゼンテーションを行います[4]

学校が示す履修モデルでも、国公立をめざす型は7教科8科目の受験を前提にしています[4]。3年間の持ち時間の一部が最初から英語と探究に配分されている以上、同じ偏差値帯の普通科進学校と同じ土俵で戦えば数字が薄く見えるのは自然なことです。学科そのものの構造として、国際科の出口が普通科と非対称になる仕組みは高校の国際科・英語科は卒業後どうなるかで詳しく整理しています。

理系はどうなるのか

口コミでは「理系は肩身が狭い」という声も見かけますが、制度としては理系は詰みません。学校案内には受験型の履修モデルが4つ載っていて、その中に「国公立理系(7教科8科目)」と「私立理系(3教科3科目)」があります[4]

理系型の欄には、2年次に化学、3年次に物理・生物・数学Ⅲ・数学C・数学発展が置かれています[4]。実績の側でも、2026年3月卒に自治医科大学1・北里大学3・東京理科大学2・芝浦工業大学1の合格が出ています[1]

ただし学校自身が、そこにトレードオフがあることをはっきり書いています。

「物理基礎」「化学基礎」を1年次で、「生物基礎」を2年次で全員が履修します。2年次以降、外国語・国際関係の科目を減らして理数系の科目を履修するようにすれば対応が可能です
横浜国際高等学校「よくある質問」国際科Q3より[5]

読み替えると、理系を選ぶことは「この学校を選んだ理由である第2外国語や国際関係の科目を、自分から減らす」ことでもあります。理系志望がはっきりしている中学生にとって、これは進学先を決める前に知っておきたい条件です。

どの入口で受かっているのか

一般選抜・総合型・指定校推薦の内訳は、国際科については公表されていません。ただしIBコースだけは、学校が方式別の受験者数と合格者数を出しています

スクロールできます
選抜方式(国内)受験合格
IBスコアを活用した選抜2515
帰国等その他175
一般選抜42
指定校推薦記載なし
出典:横浜国際高等学校「国際科国際バカロレアコース 進路のしおり2025」受験・合格大学一覧(学校が17期生と呼ぶ代・令和7年4月26日現在)[6]。指定校推薦の合格者欄は空欄。

IBコースの国内進学は、IBスコアを使った入試と帰国生等の枠でほぼ決まっていて、一般選抜を受けたのは4人でした[6]。学校自身も「日本の教育課程と国際バカロレアのカリキュラムは異なるため、一般選抜で合格を狙う場合は授業外でそれ相応の準備が必要になります」と書いています[7]

※ この表はIBコースのみの数字です。国際科(IBコースを除く)の方式別内訳は公表されていません。また、2025年版には載っていたこの一覧が[6]、2026年版では掲載されなくなっています[7]

横浜国際高校が向いている人・向いていない人

ここまでの一次資料を、進路選択の判断材料に置き換えます。良い学校か悪い学校かではなく、どういう設計の学校かという話です。

向いている
  • 英語そのものに興味があり、3年次まで英語の専門科目が続くことを負担でなく機会だと思える
  • 書くことが苦にならない。1年次に2,000字のレポート、2年次に8,000字の論文、3年次に英語1,500語の論文を書く設計です[4]
  • 総合型選抜・学校推薦・海外大学を出口の候補に置ける
  • 単位制の時間割を自分で組み立てられる。2年次から受験型ごとに履修が分かれます[4]
慎重に考えたい
  • 国公立の一般選抜で難関大を取ることを最優先にしたい。3年次まで全員共通の英語科目と探究が残る設計です[4]
  • 理系志望が固まっている。可能だが、外国語・国際関係の科目を減らす前提だと学校が明記しています[5]
  • 英語に強い関心がない。入学者の多くは英検準2級以上を持って入ってきます[5]
  • 部活動中心の高校生活を送りたい。活動日は最大でも週4日で、大会や発表会といった特別な活動を除いて日曜日の活動はありません[5]

神奈川総合高校とどちらを選ぶか

横浜国際を検討する家庭が最も並べているのが、神奈川総合高校の国際文化コースです。数字だけを見れば、偏差値も倍率も神奈川総合のほうが上です。そのうえで、両校は制度がかなり違います。

スクロールできます
比べる点横浜国際 国際科神奈川総合 国際文化コース
位置づけ単位制の国際科(専門学科)単位制普通科のコース
偏差値の目安6566
2026年度の倍率1.17倍1.46倍
2025年度の倍率1.45倍1.34倍
募集人員139名(+帰国20)89名(+帰国10)
学力検査5教科・英語2倍4教科(理社は1教科選択)・英語2倍
特色検査教科横断型の筆記60分グループ討論(7人・自由討論14分+発表45秒)
第2外国語1年次必修・6言語(アラビア語あり)選択・5言語(アラビア語なし)
進路の公表合格状況のみ(分母なし)卒業生数・方式別まで公表
出典:偏差値はみんなの高校情報2026年度版の横浜国際[21]と神奈川総合[22]。倍率は神奈川県の合格状況(別紙4)の令和8年度[12]と令和7年度[13]。募集人員は同「募集定員」[14]。検査は同「選考基準」[8]と「特色検査の概要」[10]。第2外国語は横浜国際[15]と神奈川総合[19]の各校公式。進路の公表は横浜国際[1]と神奈川総合[20]の各校公式。

選び分けの軸は3つあります。1つ目は学科かコースか。横浜国際は専門学科なので、英語の専門科目が普通科の英語科目を置き換えます[4]。神奈川総合は普通科の中のコースです[18]

2つ目は入試の形式です。横浜国際の特色検査は資料を読んで教科横断的に解く60分の筆記で、神奈川総合は7人でのグループ討論です[10]。人前で議論するのが得意かどうかで、有利不利がはっきり分かれます。

3つ目は第2外国語の重さです。横浜国際は1年次に全員が6言語から1つを必修で学び、アラビア語まで置いています[15]。神奈川総合は選択科目で5言語、アラビア語はありません[19]。言語そのものを学びたいなら横浜国際、幅広い選択の中で国際分野に寄せたいなら神奈川総合、という分かれ方です。

※ 神奈川総合の卒業生254名は個性化コース・国際文化コース・舞台芸術科の合計で、国際文化コース単独の数字ではありません[20]。両校の進路実績を人数で直接比べることはできません。

東京まで視野に入れるなら、同じく公立で国際科とIBコースをもつ都立国際高校も比較対象になります。入試の入口が10区分に分かれている点が横浜国際とは大きく違います。

国際科とIBコース、どちらに出願するか

横浜国際には単位制国際科と、その中の国際バカロレア(IB)コースがあります。入学後に行き来はできません。カリキュラムが全く異なるため途中変更はできない、と学校が明記しています[5]

スクロールできます
観点単位制国際科IBコース
取得できる資格高校卒業資格高校卒業資格+IBディプロマ
募集人員139名(+帰国20)20名(+帰国5)
DP開始1年次の1月から
授業の言語日本語(英語科目は英語)英語と数学を英語、他は日本語
第2外国語1年次必修履修できない
長期留学可能困難(HL240時間・SL150時間)
特色検査教科横断型の筆記英語150〜200語の記述を含む
出典:横浜国際高等学校「学校案内2026」[4]、同「よくある質問」[5]、神奈川県「募集定員」[14]、同「特色検査の概要」[10]

IBコースは2019年2月に国際バカロレア機構の認定を受けた、神奈川県内の公立で初のDP校です[2]。IBスコアを使って出願できる大学は全国で82校あり、国内と海外の両方を視野に入れられます[7]。2026年3月卒では、シドニー大学2・西オーストラリア大学2をはじめ海外15件の合格が出ています[1]

迷っている場合の実務的な逃げ道もあります。IBコースを第1希望、国際科を第2希望にすると、IBコースで合格しなかったときに国際科の第2回目の選考の対象になります[5]。IBそのものの向き不向きは国際バカロレア(IB)のメリット・デメリットで整理しています。

なお、知恵袋などでよく問われる「DPを何割の生徒が取得できているのか」については、学校の公表資料に記載が見つかりません。学校案内、School Profile、進路のしおり、学校評価報告書のいずれにも取得率や平均スコアはありませんでした(2026年8月時点)。数字で答えられない以上、説明会で直接聞くしかない項目です。

筆者の体験
わが家は通える範囲に公立の日本語ディプロマがあり、そこを選びました。学ぶ中身は私立やインターと変わらないのに、家計への負担がまるで違うので、費用対効果はかなり高いと思っています。ただ、公立は実績の蓄積が浅いぶん、高いスコアまで押し上げる指導がどこまであるかは外から見えませんでした。だから学校説明会で直接たずね、通っている人の話も聞くようにしました。数字が出ていない学校では、そこが一番の判断材料になると思います。

「やっているのに、点が上がらない。」
まず1回、IBを通った人に見てもらう。

IB(国際バカロレア)|オンライン・海外からもOK
教師は全員、帰国生かIB・インターの卒業生

✓ 課題に時間を取られて、点に結びついていない
✓ いまの位置から、あと何点上げられるのか
✓ 学校の外に、IBが分かる人がいない

EDUBALの教師はIBやインターを実際に通った現役大学生が中心です。初回の体験授業は無料(1家庭1回)。IB(国際バカロレア)対策コースの授業料は60分7,900円、ほかに入会金22,000円と学習サポート料3,300円/月がかかります。

初回無料の体験授業で、IB指導を試すEDUBAL|IB(国際バカロレア)対策コース

✓ 初回の体験は無料 ✓ 海外在住でも受けられる

※料金は2026年9月時点。体験授業の無料は1家庭につき1回まで。

合格の条件を分解する|内申・英語2倍・特色検査

横浜国際の入試で押さえておきたいのは3つです。英語が調査書でも学力検査でも二重に効くこと、内申を使わない枠が県の標準より広い2割あること、そして特色検査が英語の試験ではないことです。

英語は調査書でも学力検査でも2倍になる

神奈川県の共通選抜は、ふつう調査書の9教科の評定をそのまま点数化します。横浜国際の国際科は違います。調査書の点数化の式が「9教科の評定(英語×2)」で、学力検査も「5教科の得点(英語×2)」を合計します[8]

つまり英語の評定と英語の得点が、それぞれ2回ずつ効きます。5教科を平均的に押し上げる戦い方より、英語を一段抜けた得点源にする戦い方のほうが構造に合っています。

※ IBコースの調査書には英語×2の重点化はありません[8]。また、英検などの資格は選抜で問われず、点数化もされません[5]

第2回目の選考は、調査書の評定を使わない

神奈川県の一般則では、第1次選考で募集人員の90%までを選びます。ところが横浜国際は県の資料に名指しで例外として書かれている学校です[9]。選考は2回に分かれ、第1回目で募集人員の80%までが決まります。

スクロールできます
国際科の選考選ぶ範囲計算式
第1回目募集人員の80%まで調査書4:学力検査6:特色検査1
第2回目募集人員まで学力検査8:主体的に学習に取り組む態度2
出典:神奈川県「令和9年度 共通選抜(全日制)選考基準」[8]。IBコースの選考は1回のみです。

第2回目の式に調査書の評定は入りません[8]。2回に分けて選ぶことと、2回目で評定を使わないこと自体は神奈川県立に共通のルールですが[9]、横浜国際はその枠が県の標準の1割ではなく2割あります。

内申が届いていなくても、当日の学力検査で取り切れば残り2割の枠で拾われる道があるということです。逆に言えば、内申で先行しても当日の得点が伸びなければその枠では戦えません。

特色検査は「英語の試験」ではない

ここは誤解が広がっている論点です。国際科の特色検査(自己表現検査)は、学力向上進学重点校とエントリー校が共通問題で行う検査で、提示された文章や資料を読み取り、中学校までの知識・技能を教科横断的に活用して解く60分の検査です[10]。共通化された令和8年度入試では対象が全18校で、解答用紙はマークシート方式でした[11]

学校のQ&Aにも「英語による実技検査は実施しません」と明記されています[5]。英語150〜200語の記述が入るのはIBコースだけで[10]、IBコースはマークシートの対象からも外れています[11]。面接もありません。

対策の中身は「英語のスピーチ練習」ではなく、初見の資料を制限時間内に読み解いて論理的に処理する訓練です。横浜翠嵐や湘南と同じ問題を解くことになる、と考えると難度の見当がつきます。

ここで詰まりやすいのは、英語が「好きだけれど飛び抜けて得意ではない」段階の受験生です。英語の配点が二重に効く学校では、その一教科の伸びしろが合否に直結します。5教科をまんべんなく上げる集団授業だけでは、この構造に合わせた配分をつくりにくいのが実情です。

筆者の体験
わが家では、上の子も下の子も、評定は中3を迎えるずっと前から気にしていました。行き先がどこになっても選べるようにしておきたかったからです。ただ、当時いちばん分かっていなかったのは、学校ごとに評定の効き方が違うということでした。特定の教科を二重に数える学校では、その一教科を後から立て直すのは簡単ではないと、今なら思います。

「うちの子、間に合う…?
まず60分、今の状況を見てもらう。

高校受験|全国対応(地域により対面/オンライン)
講師は選考を通った約8%だけ/指導実績 10万人超

✓ このまま続けて、本当に受かるのか
✓ 何を勉強すればいいのか分からない
✓ やる気と集中が続かない

学研の家庭教師はカウンセリング(学習相談)と体験指導で約60分・無料。始める前に「今は何を優先すべきか」を聞けます。中学生コースは1時間あたり4,950円(税込)〜の月謝制で、高額教材の販売はありません。

無料の体験指導(約60分)で“うちの子に合うか”確かめる学研の家庭教師|資料請求・体験指導

✓ 無料・入力は最短1分 ✓ 入会の無理強いなし

※料金は2026年9月時点。地域により対面/オンラインが異なります。

横浜国際高校の偏差値と倍率

偏差値は学校が公表していません。模試運営会社の数値としてみんなの高校情報が示しているのは、2026年度版で国際科65・国際バカロレア科63です[21]

スクロールできます
年度(共通選抜)国際科IBコース全体
2026年度1.17倍0.95倍1.14倍
2025年度1.45倍1.10倍1.40倍
出典:神奈川県「公立高等学校入学者選抜 合格状況(別紙4)」の令和8年度[12]と令和7年度[13]。合格者数に対する実質倍率。

注目したいのは倍率そのものより、受検者数の動きです。国際科の受検者は2025年度の204人[13]から2026年度は163人へ減りました[12]。IBコースは2026年度が0.95倍で、募集20名に対し受検20名・合格21名でした。合格者が募集を上回るのは、帰国生枠で欠員が生じた場合にその分を加えて合格者を決定すると選考基準に定められているためです[8]

海外帰国生徒特別募集はさらに空いています。2026年度は単位制国際科が定員20名に対し受検11名・合格10名で欠員10、IBコースも欠員1が出ています[12]。帰国生枠は前年も欠員5でした[13]

※ 倍率が1倍を下回った年でも全員合格ではありません。学力検査と特色検査による選考は行われます。また同じ年度でも「志願締切時」「志願変更締切時」「受検状況」「合格状況」で数字が異なり、上表は合格状況(実質倍率)です。2026年度のIBコースの合格者数には第2希望による合格者も含まれる、と県が注記しています[12]

第2外国語6言語|アラビア語を置く唯一の公立

この学校を選ぶ最大の理由になり得るのが第2外国語です。ドイツ語・フランス語・スペイン語・中国語・ハングル・アラビア語の6言語から1つを、国際科の1年次に全員が必修で学びます[15]

2年次は「第二外国語Ⅱ」「外国語文化研究」、3年次は「外国語文化研究(発展)」と、希望すれば3年間続けて深められる設計です[4]。単位数は第二外国語Ⅰが3単位、Ⅱが2単位です[3]。どの言語もネイティブの教員から授業を受けられます[15]

アラビア語の講座を置く公立高校は全国でこの学校だけです[15]。さらにドイツ語はドイツ外務省のPASCH、フランス語は日仏高等学校ネットワークCOLIBRIに加盟していて、本国の機関と連携した交流の枠組みがあります[4]

※ IBコースは第2外国語を履修できません。代わりにアカデミックライティングを履修します[5]。第2外国語が目的なら、出願先は国際科になります。

学費はいくらかかるか

神奈川県立高校の授業料は年額118,800円です[23]。ただし2026年度から高等学校等就学支援金の所得制限が撤廃され、公立の支給上限額は11万8,800円になりました[24]。授業料と同額なので、実質的な授業料負担は生じません。

実際にかかるのは授業料以外の費用です。学校が公表していた私費徴収金の一覧は令和5年度の例が最後で、そのページは現在は公式サイトから削除されています。参考値として、当時の公表内容は次のとおりでした[25]

スクロールできます
項目国際科IBコース
入学時(標準服・体育着等)約42,000円
教科書・副教材(1年次)約30,000円約34,000円
年次費(1年次)約35,000円約15,000円
年次費(2年次)約18,000円約110,000円
年次費(3年次)約38,000円約33,000円
修学旅行の積立(台湾3泊4日)約120,000円
PTA会費等(1年分の合計)約32,400円
出典:横浜国際高等学校「私費徴収金額一覧(令和5年度例)」[25]。現在は公式サイトから削除されており、Wayback Machineの2026年2月時点のアーカイブによる参考値です。教科書・副教材は「選択科目により差があり、最も費用のかかった例」と注記されています。年次費は学年によって大小が逆転し、3年間の合計は国際科が約91,000円、IBコースが約158,000円です。

IBコースを選ぶと、ここに国際バカロレア固有の費用が乗ります。学校のQ&Aによると、最終試験の受験料が約12万円、IB科目の書籍代が3年間で約8万円、パソコンの新規購入が7万〜10万円、グラフ電卓代と白衣代が入学時に約3万円です[5]

姉妹校交流は希望者向けで、費用は自己負担です。過去の実績として公表されていた金額は、オーストラリア480,000円程度、モロッコ350,000円程度、フランス200,000円程度、ドイツ185,000円程度、台湾140,000円程度、韓国70,000円程度でした[25]

※ 私費徴収金と姉妹校交流の金額はいずれも公式サイトから削除された令和5年度時点の資料によるもので、姉妹校交流の表には「過去の実績です」と明記されていました[25]。最新の金額は学校説明会や募集要項でご確認ください。

立地・学校生活・口コミ評判

校舎は横浜市南区六ツ川の丘の上にあります[4]。学校のQ&Aによれば、通学時間が60分以上90分未満の生徒が約5割、90分以上が約1割です[5]。県内各地から生徒が集まる学校なので、通学時間は志望前に一度実測しておく価値があります。

  • 標準服は「OLIVE des OLIVE」の紺色ブレザーのみ。式典等では必ず着用し、普段の授業は学びの場にふさわしい服装が指導されます[5]
  • 部活動の加入率は約8割。活動日は最大週4日で、大会や発表会を除いて日曜日の活動はありません[5]
  • 外国語は20人程度の少人数授業で、習熟度の高い生徒向けのアドバンストクラスもあります[5]
  • 修学旅行は2年次の12月に台湾へ行きます[4]

口コミの評価は、どこが高くどこが低いか

口コミサイトの評価は、項目ごとの落差に意味があります。みんなの高校情報に寄せられた口コミは112件・総合3.74で、神奈川県内51位(242校中)です[26]

項目スコア県内順位
校則4.3710位
制服4.2918位
進学3.6853位
いじめの少なさ3.9170位
イベント3.5186位
施設3.37113位
部活2.84204位
出典:みんなの高校情報「横浜国際高等学校の口コミ」[26](2026年8月時点)。全7項目を県内順位の高い順に並べました。順位はいずれも神奈川県内242校中です。

上位は校則と制服、下位は施設と部活動です。進学は3.68・県内53位で、県内順位で並べると7項目のうち3番目にあたり、項目別のスコアで進学だけが沈んでいるわけではありません。

ただし自由記述のほうには「一般受験は絶対視野に入れておいてくださいといいつつ一般受験に優しくない学校」「理系は肩身がせまい」といった声もあります[26]。どちらも在校生の投稿で、進学の項目に1点と2点をつけています。112件のうちの2件で全体を代表するものではありませんが、平均点だけでは見えない評価がここにあります。

横浜国際高校とはどんな学校か

最後に基本情報を整理します。2008年に単位制「国際情報科」の専門学科として開校し、2017年度入学生から「国際科」へ学科再編、2019年4月にIBコースを新設した学校です[17]。学校自身は「神奈川県で唯一の単位制国際科専門高校」と名乗っています[15]

正式名称神奈川県立横浜国際高等学校
区分公立・共学(単位制 国際科)
設置コース単位制国際科/国際科 国際バカロレア(IB)コース
所在地〒232-0066 横浜市南区六ツ川1-731
電話045-721-1434
募集定員国際科160名(共通選抜139+転編入1+海外帰国生20。IBコースを除く)/IBコース25名(共通選抜20+海外帰国生5)
認定・加盟国際バカロレア(DP)認定校/学力向上進学重点校エントリー校/東京外国語大学・清泉女子大学と高大連携/ドイツ外務省PASCH認定校/日仏高等学校ネットワークCOLIBRI加盟校
姉妹校交流オーストラリア・ニュージーランド等の英語圏(訪問)/台湾・韓国(訪問・受入)/フランスは個人交換留学
出典:横浜国際高等学校「学校案内2026」[4]、同「国際科」[15]、同「設置形態・沿革」[17]、同「国際交流活動」[16]。募集定員は神奈川県「令和8年度 募集定員」[14]、エントリー校の指定は同「マークシート方式特色検査」[11]

探究の系譜も特徴のひとつです。2014年度から2018年度の5年間スーパーグローバルハイスクールに指定され、そこで開発した課題探究プログラム(SR・PR・DR)を現在も発展させています[4]

英語のカリキュラムそのものも、CEFRのB1/B2レベル以上を3年次生の到達目標として設計されています[4]

よくある質問

横浜国際高校の偏差値はどのくらいですか?

学校は公表していません。模試運営会社の数値としてみんなの高校情報が示す2026年度版は、国際科65・国際バカロレア科63です。

特色検査は英語のスピーチや面接がありますか?

国際科にはどちらもありません。学校のQ&Aに「英語による実技検査は実施しません」と明記されており、面接も実施しません。IBコースの特色検査だけ、英語150〜200語の記述問題を含みます。

内申が足りなくても合格できますか?

可能性はあります。国際科の第2回目の選考(募集人員の残り2割)は、学力検査と「主体的に学習に取り組む態度」だけで決まり、調査書の評定を使わないためです。ただし第1回目で8割が決まるので、内申が効く枠のほうが大きいことは変わりません。

理系志望でも進学できますか?

できます。学校案内に国公立理系(7教科8科目)と私立理系の履修モデルがあり、2026年3月卒でも自治医科大学・北里大学・東京理科大学などへの合格が出ています。ただし学校は「外国語・国際関係の科目を減らして理数系の科目を履修するようにすれば対応が可能」と説明しており、この学校を選んだ理由の一部を手放す前提になります。

入学後に国際科とIBコースを移れますか?

移れません。カリキュラムが全く異なるため途中からの変更はできない、と学校が明記しています。出願の時点で決める必要があります。

修学旅行はどこへ行きますか?

2年次の12月に台湾へ行きます。公表されていた令和5年度の例では3泊4日で、1年次からの積立を含めて約120,000円でした。

まとめ|横浜国際は「英語と探究に賭ける」学校

横浜国際高校は、一般選抜で難関大を取りに行くための学校ではありません。英語と探究に3年間を賭けて、総合型選抜や学校推薦、海外大学を出口の候補に置ける子に向く学校です。偏差値65で入って日本の難関大の数字が薄く見えるのは、学校の力不足ではなく、時間割がそう設計されているからです。

その設計が自分の子に合うなら、ここでしか得られない環境があります。国際科の1年次は6言語から選ぶ第2外国語が全員必修で、アラビア語の講座を置く公立高校は全国でこの学校だけです。合わないなら、同じ偏差値帯の普通科進学校のほうが素直な選択になります。

まだ志望校を絞り切れていない段階なら、まずは今の学力で届く範囲と、英語をどこまで得点源にできるかを一度客観的に見てもらうところから始めると、迷いの時間を短くできます。

「偏差値は見た。で、うちの子は届くの…?
まず60分、今の位置を測ってもらう。

高校受験|全国対応(地域により対面/オンライン)
内申・入試方式・英検の使い方まで含めて相談できる

✓ この成績で、本当に受かるのか
✓ 何を勉強すればいいのか分からない
✓ やる気と集中が続かない

合否は偏差値だけでは決まりません。学研の家庭教師はカウンセリング(学習相談)と体験指導で約60分・無料。志望校を絞る前に「いまの成績で何が足りないか」を聞けます。中学生コースは1時間あたり4,950円(税込)〜の月謝制で、高額教材の販売はありません。

無料の体験指導(約60分)を申し込む学研の家庭教師|中学生コースの資料請求・体験指導

✓ 無料・入力は最短1分 ✓ 入会の無理強いなし

※料金は2026年9月時点。地域により対面/オンラインが異なります。

あわせて読みたい


参考情報・出典

  1. 横浜国際高等学校「国際科/国際バカロレアコース 2025年度卒業生 合格状況(主な大学)」
  2. 横浜国際高等学校「School Profile 2025」
  3. 横浜国際高等学校「教育課程編成報告書(令和8年度入学生)」
  4. 横浜国際高等学校「学校案内(令和9年度入学者用)」
  5. 横浜国際高等学校「よくある質問」(令和7年6月現在)
  6. 横浜国際高等学校「国際科国際バカロレアコース 進路のしおり2025」
  7. 横浜国際高等学校「国際科国際バカロレアコース 進路のしおり2026」
  8. 神奈川県「令和9年度 公立高等学校入学者選抜 選考基準(共通選抜・全日制)」
  9. 神奈川県「選考の方法と選考基準の見方」
  10. 神奈川県「令和9年度 特色検査の概要」
  11. 神奈川県「学力向上進学重点校・エントリー校におけるマークシート方式による特色検査の実施について」
  12. 神奈川県「令和8年度 公立高等学校入学者選抜 合格状況(別紙4)」
  13. 神奈川県「令和7年度 公立高等学校入学者選抜 合格状況(別紙4)」
  14. 神奈川県「令和8年度 公立高等学校生徒募集定員」
  15. 横浜国際高等学校「国際科」
  16. 横浜国際高等学校「国際交流活動」
  17. 横浜国際高等学校「学校概要」
  18. 神奈川総合高等学校「学校データ」
  19. 神奈川総合高等学校「国際文化コース」
  20. 神奈川総合高等学校「令和7年度卒業生 進路実績」
  21. みんなの高校情報「横浜国際高等学校の偏差値・口コミ」(2026年度版・学校非公表/模試運営会社提供)
  22. みんなの高校情報「神奈川総合高等学校の偏差値」(2026年度版)
  23. 神奈川県「県立高校の授業料・諸会費について」
  24. 文部科学省「高等学校等就学支援金・新制度の概要」
  25. 横浜国際高等学校「私費徴収金額一覧(令和5年度例)」(現在は公式サイトから削除。Wayback Machine 2026年2月12日のアーカイブ)
  26. みんなの高校情報「横浜国際高等学校の口コミ」(112件・2026年8月時点)

免責事項
当サイトに掲載する情報の正確性について万全を期しておりますが、その内容の完全性、正確性、有用性、安全性等については、いかなる保証を行うものでもありません。また、当サイトの内容や情報は、あくまでも掲載時点における情報であり、予告なく変更・改訂される場合や、時間の経過により掲載情報が実際と一致しなくなる場合等があります。
情報が不正確であったこと及び誤植があったことにより生じたいかなる損害に関しても、また、掲載情報に基づいて利用者が下した判断および起こした行動によりいかなる結果が発生した場合においても、その責を負いませんので予めご了承ください。

この記事をシェアする

この記事を書いた人

Masakiのアバター Masaki IBDP修了生の父/教育・進路メディア運営

我が子のIB経験と海外留学準備で奮闘した保護者としての実体験が原点。「同じ保護者の目線」で膨大な情報を整理・分析し、後悔しない進路選択を共に考えるパートナーとして「国際バカロレアIB広場」を運営。大学選びから留学手続き、その先のキャリア形成までを見据えた情報を提供しています。→ 運営者プロフィール・お問い合わせ

目次