カリフォルニア大学に進学する日本人の10人に1人が留学情報館を利用
アメリカ🇺🇸の大学授業料は非常に高額で、奨学金を得ることが出来なければ、合格しているのにも関わらず学校に進学することが出来ないといったケースもあります。
また、奨学金があるのかないのか。適用されるのかされないのか。によって、選択する大学が変わってくることもあります。
そこで今回は、アメリカの大学へ進学の際にも、とても重要になってくる「奨学金(スカラシップ)」についてみていきます。
アメリカ大学にかかる費用
アメリカの大学の平均費用
州立大学 (州外出身者) | 私立大学 | |
学費 | 27,560ドル | 38,070ドル |
寮・食費 | 11,950ドル | 13,620ドル |
合計 | 39,510ドル | 51,690ドル |
アメリカの州立大学(州外出身者)の場合、平均学費は年間27,560ドルで、生活コストやその他費用を入れると年間50,000ドルを超えるというのも珍しくありません。
アメリカの大学の学費は年々上がり続けていて、ハーバード大学の学費は2021年度には年間で約55,000ドルとなっていました。
生活費などを考慮すると年間で約80,000ドルほど必要になってきます。
このような金額はアメリカでは珍しいものではなくなってきていて、名門と呼ばれている私立大学などでは、同じような価格帯の学費となっている大学はたくさんあります。
しかし、費用の高い大学ほど沢山の奨学金を出しているということもあります。
例えばハーバード大学では、約70%の学生が奨学金を得ていて、20%の学生は無料で在学しているそうです。
アメリカの大学費用
🇺🇸トップ私立4年制大学 (奨学金なし) | 約4,000万円 |
🇺🇸トップ州立4年制大学 (奨学金なし) | 約3,000万円 |
🇺🇸コミカレ2年→州立4年制大学編入 | 約2,400万円 |
🇺🇸トップ大学 (奨学金あり) | 約1,300万円 |
🇯🇵東京大学(1人暮らし) | 約900万円 |
🇺🇸中堅大学 (奨学金あり) | 約850万円 |
コミカレ2年留学 (奨学金なし) | 約800万円 |
アメリカの大学生が得ている奨学金
ファイナンシャルエイド
アメリカでは3人に2人の大学生がファイナンシャル・エイド(Financial Aid)という学資補助を受けています。
「ファイナンシャル・エイド」とは、学費負担を軽減するための金銭的支援プログラムの総称で、アメリカの奨学金は全て返済不要の給付型となり、獲得すれば学生が負担する学費を下げることが出来ます。
ファイナンシャル・エイドは、大きく4つに分ける事ができます。
種類 | 特徴 |
---|---|
グラント | 連邦政府や州政府から支給される奨学金。 経済的なニーズに対して提供される奨学金。 ニーズ・ベース |
スカラシップ | 各大学が支給する奨学金。 親の経済条件には関係なくもらえるお金で、返済義務はなし。 ニーズ・ベース メリット・ベース |
ローン | 連邦政府や州政府、各大学が支給しているほか、民間の銀行が提供する「貸与型」 |
ワークスタディ | キャンパス内で働きながら、奨学金を返済していき、連邦政府が援助します。 |
この4つの中で最も支給額が大きいファイナンシャルエイドは、連邦政府が支給する”グラント”となりますが、連邦政府が支給するファイナンシャルエイドは、主として米国市民および永住者が対象です。
非移民ビザの学生や外国人留学生にも適用される大学は限られていて、日本人が取得できるケースは多くありません。
通常「ファイナンシャルエイド」と言った場合は、こちらのグラントの事を指す場合が多いようです。
そのため、留学生が取得を目指す奨学金は、各大学が支給する返済不要の”スカラシップ”という事になります。
留学生が取得を目指すスカラシップ
スカラシップには大きく分けて、学生の能力に基づいて支給される「メリット・ベース」と、学生の経済的な必要性に応じて支給される「ニード・ベース(ニーズベース)」があります。
- メリット・ベース
- ニード・ベース(ニーズベース)
メリット・ベース(メリット型奨学金)
メリット・ベースのスカラシップとは、家庭の収入に関わらず優秀な学生に与えられる奨学金のことで、国籍やビザの種類などを問われません。
学業、芸術、スポーツ、リーダーシップ等の能力に対する評価で与えられる奨学金。
大学側が対象の学生をどのくらい欲しいかで支給額は変わるようで、年間1,000ドル〜3,000ドルの少額から、卒業までの学費全額免除(フルスカラシップ)まで支給されるケースもあります。
種類 | 内容 |
---|---|
アカデミック | 学業成績に秀でている。 |
アスレチック | スポーツで優れた業績がある。 |
アート | 芸術や音楽で高い評価を得ている。 |
リーダーシップ | リーダーシップを発揮したり、ボランティア活動などの社会への貢献度が優れている。 |
インターナショナル | 留学生を対象としている。 |
ニード・ベース(ニーズ型奨学金)
ニード・ベースのスカラシップは、家庭の所得が学費を全額負担するのに十分ではないと判断された場合、不足分(ファイナンシャルニード)の一部、または全部を大学側が負担してくれる制度(奨学金)です。
家庭の所得による
こちらのスカラシップを得るためには、証明書類などの提出が必要になるので少し煩雑なようで、必ず支給されるというわけではありませんが、審査を受けてみる価値は十分にあるので申請はしてみるべき。
また各大学のホームページなどで、「自分がニード・ベースの奨学金の対象かどうか」、「どの程度大学が負担してくれるか」、などの大まかな計算が出来るサービスを提供していたりしますので、そちらで確認をしてみるのもおすすめです。
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支払い能力で変わる合格・不合格
通常、大学側は学力やエッセイなどの要因で学生の合否を判断しますが、多くの大学では、その生徒の家庭がどのくらい学費を支払う能力があるのかも含めて判断しています。
Need aware
合否決定のプロセスにおいて、支払い能力があるかどうかが合否に考慮されることを「Need aware」と言います。
大学も経営をしていかないといけないので、極端ではありますがファイナンシャルニード(不足分)の多い学生ばかりが集まれば、授業料などの収入を得ることができず経営が成り立たなくなってしまいます。
支払い能力のある学生が優先される
そういうこともあり、仮にもし支払い能力のある学生と、支払い能力の低い学生が同様の成績であった場合、「授業料を支払える学生が優先される」ということになります。
これは、いくら優秀で合格基準を満たしていたとしても、その生徒の家庭経済状況によっては授業料を支払うことが不可の場合、例え合格通知を出したとしても辞退されてしまうことも影響しています。
このあたりは、実際に専門家の方でも意見が割れるところではあります。
- 大学経営のため収入が必要。
- 支払い能力の高い学生の優遇が現実的。
- 支払い能力低い学生も能力により合格可能。
- 別で奨学金を得ると合格の可能性が上がる。
親の収入が合否に影響しないニードブラインド
そんな中、ニードブラインド(Need blind)を行う大学”Need Blind College”は、学生の家庭の経済状況を一切考慮せずに合否判定を行う大学もあります。
このNeed Blind Collegeでは、合格者にファイナンシャルニード(不足分)があれば経済的に支援をしてくれます。
ニードブラインドの大学リスト
A | Adrian College | N | NYU |
Amherst College | NCSU | ||
B | Babson College | North Central College | |
Barnard College | Northeastern University | ||
Baylor University | Northwestern University | ||
Biola University | Notre Dame | ||
Boston College | O | Olin College | |
Boston University | P | Penn State | |
Bowdoin College | Pomona College | ||
Brandeis University | Princeton University | ||
Brown University | Providence College | ||
C | Cal Poly San Luis Obispo | R | Randolph College |
Caltech | Rice University | ||
Carnegie Mellon University | S | Salem College | |
Chapman University | Saint Louis University | ||
Claremont McKenna College | San Jose State Univ | ||
Columbia University | Santa Clara University | ||
Cooper Union | Southern Methodist | ||
Cornell College | Soka University | ||
Cornell University | St. John’s College | ||
Curtis Institute of Music | St. Olaf College | ||
D | Dartmouth College | Stanford University | |
Davidson College | SUNY | ||
Denison University | Swarthmore College | ||
DePaul University | Syracuse University | ||
Duke University | T | Texas Christian Univ | |
E | Elon University | The College of NJ | |
Emory University | Thomas Aquinas College | ||
F | Fairleigh Dickinson Univ | Trinity University | |
Florida State University | Tulane University | ||
Fordham University | U | University of Chicago | |
Franklin W. Olin College | University of Illinois | ||
G | Georgetown University | University of Maryland | |
Grinnell College | University of Miami | ||
H | Hamilton College | Univ of New Hampshire | |
Harvard University | Univ of North Carolina | ||
Harvey Mudd College | UPenn | ||
Haverford College | University of Richmond | ||
Hiram College | University of Rochester | ||
I | Ithaca College | USC | |
J | JewishTheologicalSem | University of Vermont | |
Johns Hopkins Univ | University of Virginia | ||
Julliard | U Washington | ||
K | Kenyon College | Ursuline College | |
L | Lawrence University | V | Vanderbilt University |
Lehigh University | Vassar College | ||
Lewis & Clark College | W | Wabash College | |
M | Marist College | Wake Forest University | |
Marlboro College | Wellesley College | ||
MIT | Wesleyan University | ||
Middlebury College | Williams College | ||
Mount St. Mary’s | Y | Yale University | |
Yeshiva University |
上記にリストアップしたニードブラインド以外の大学では、基本的には支払える額によって合格率は大幅に上下します。
しかしながら、ファイナンシャルエイドを支給したとしても欲しいと思われるような学生であれば、学生の家庭経済状況が支払い能力が低いとしても合格することは十分に可能です。
また、以下の奨学金などを得ることでファイナンシャルエイドが必要でなくなったり、ファイナンシャルニード額を低く抑えることが出来たりもするので、合格の可能性が上がります。
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合格の可能性を上げる
日本で海外留学生に対して、授業料などの学費や生活費、保険料まで支給してくれる奨学金があります。
これらの多くはアメリカの奨学金同様、返済が不要の給付型で、そのまま頂けるものもあります。
日本で得られる奨学金には大きく分けて下記の3つに分類されます。
奨学金の種類
- 給付型
給付型は返済の義務がなく、学費や生活費などを「もらえる」もので、海外進学の奨学金の中でも一番人気の種類です。 - 貸与型(利子あり)
日本で奨学金というと、こちらの貸与型が一般的なもので「借りる」タイプの奨学金です。こちらの場合、借りた金額に利子がつくので返済が大変になると言われています。 - 貸与型(利子なし)
②と同じ「借りる」タイプの奨学金ですが、借りた金額と同額の返済となるため②と比較すると返済が楽と言われています。
返済不要の給付型奨学金
貸与型奨学金は大学卒業後に返済をする必要があるのに対して、給付型奨学金は返済する必要がない「そのままもらえる奨学金」のことを指します。
返済が不要なので、経済的な負担が重くのしかかってこないので、結果として時間的な負担も非常に軽くなりますし、何より精神的にも安定して勉強に励むことができます。
給付型奨学金の中には、1つで授業料から生活費、保険料などまでカバーしてくれるものもあり、いただけると非常にメリットが大きいです。
下記では5つをピックアップして詳しく紹介していますので、ぜひ確認してみてください。
また、給付型奨学金の中には、1つではそれほど大きいものではなくても、複数を組み合わせることで大きなものになるものも沢山ありますので、対象になるようなものがないか探してみると良いかと思います。
奨学金検索サイト
おすすめの奨学金
アメリカの大学だけでなく、海外大学を狙う国際バカロレア生は多いと思います。国によってはどうしても経済的な負担が大きくなり、最悪の場合は諦めてしまわなければいけなくなるということも。
そうなる前に、一度自分が頂けるような奨学金がないかを探してみることをオススメします。例え学費を準備出来ていたとしても給付型の奨学金は頂けるに越したことはないと思いますので、ぜひトライしてみてください。