難関私立大学群のMARCH(マーチ)
東京都に本部を置く難関私立大学群MARCH(マーチ)は下記大学の英字表記の頭文字で構成されます。
MARCHは、歴史が長くブランド力の高い私立総合大学として、いずれも日本の教育界で高い評価を受けていて、多様な分野での優れた教育力が認められています。
全国的に知名度も高く、入試難易度では首都圏において早稲田、慶応、上智などに次ぐ難関大学グループとされています。
また、人気、知名度、ブランド、歴史などの他に、就職の強さも際立っているため、第1志望として受験する層はもちろん、早慶上智の滑り止めとして、また日東駒専のチャレンジ校として、上位ランクからも下位ランクからも受験生が集まってくるようです。
内部進学の人気が高まるワケ
各大学は多様な人材を呼び込むための入試戦略を実施していて、優秀な生徒を早く確保したい大学側と、現役合格を望んでいる学生との両者の意向が合致し、その結果AO・推薦入試での入学者が激増しているとのこと。
このようなこともあり、近年では難関大学へエスカレーター式に進学できる大学付属中高の人気が高まってきていて、今後さらに注目が高まっていくと思われます。
そこで今回の記事ではMARCHの一角「青山学院大学(A)」の附属校(付属校)や系属校(系列校)などの内部進学状況について詳しく見ていきたいと思います。
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青山学院大学の特徴

THE 日本大学ランキング2025
総合順位:49位
教育充実度:27位

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青山学院大学はキャンパスが2つあり、主に文系科目の多くは青山キャンパスに、理系科目や文系科目の一部が相模原キャンパスとなっています。
青山キャンパスは、最寄駅が渋谷か表参道という、若者に人気のエリアが徒歩圏内にある立地に優れたキャンパスです。
一方、相模原キャンパスは敷地内に大きな庭があって、勉学に励みやすい環境が整っています。
英語の青山
青山学院大学は「英語の青山」と言われるほど、「青山学院大学の英語は難しい」と評判で、英単語を含めた語彙レベルは難関大学レベルにまで高めないと厳しいと言われています。
また留学制度だけでなく、学内での国際交流の場や、留学生の受け入れなど、異文化に触れる機会が数多くあるのが特徴です。
青山学院大学
附属校、系属校、提携校
- 附属校(付属校)とは?
-
青山学院大学の附属校は、青山学院中等部・高等部の1校です。
- 経営母体は青山学院大学で同一
- 基準を満たした生徒は、希望があれば全員青山学院大学に進学できる
- 系属校(系列校)とは?
-
青山学院大学の系属校は、青山学院横浜英和中学高等学校と浦和ルーテル学院中学校・高等学校の2校です。
- 経営母体が青山学院大学とは別の法人
- 各学校で推薦枠数が異なる
(浦和ルーテル学院の場合、大学への推薦入学希望者の全入を目指すとのこと)
- 教育提携校とは?
-
青山学院大学の教育提携校は、横須賀学院中学高等学校、静岡英和女学院中学校・高等学校、遺愛女子中学高校の3校です。
- 経営母体が青山学院大学とは別の法人
- 各学校で推薦枠数が異なる
青山学院大学の附属校・系属校(系列校)は以下の3校があります。
青山学院中等部・高等部
青山学院横浜英和中学校・高等学校
浦和ルーテル学院中学校・高等学校
また、
青山学院大学の教育提携校は以下の3校があります。
横須賀学院中学高等学校
静岡英和女学院中学校・高等学校
遺愛女子中学高校
各附属校・系属校の内部進学率

学校名 | 種別 | 場所 | 高校入試 |
---|---|---|---|
青山学院中等部・高等部 | 共学 | 渋谷区 | 有 |
青山学院横浜英和中学校・高等学校 | 共学 | 神奈川県 横浜市 | なし |
浦和ルーテル学院中学校・高等学校 | 共学 | 埼玉県 さいたま市 | 有 |
青山学院中等部・高等部

附属校
所在地:東京都渋谷区
生徒数:1学年約256人
内部進学率:約85%
他大学受験: (推薦権は放棄)
青山学院中等部・高等部は、東京都渋谷区にある共学校で、学校法人青山学院が運営する直系の附属校です。
生徒数は中等部が1学年約256人、高等部は約410人程度となっているので、初等部や中等部からの進学組が多くなっています。
生徒数(2023年5月1日現在)
1年 | 2年 | 3年 | |
---|---|---|---|
中等部 | 256 | 252 | 256 |
高等部 | 420 | 414 | 406 |
- 高等部3年間の学業成績
- 高等部3年次に行われる2回の学力テストの結果
- その他
例年約85%が青山学院大学へ進学する傾向は継続しています。2025年度入試(2024年度卒業生)においても、卒業生の約85%が青山学院大学へ推薦で進学しました。
推薦基準を満たせば原則進学可能ですが、人気学部・学科は成績による選考があります。
また、他大学の受験を行う場合は、推薦権を保持したままでは出来ないので、退路を絶って本気で望む必要があります。
そのため、外部受験を選択するのは、成績も良く上位の学校を目指すという場合や、成績が推薦基準に満たない場合に選ぶ傾向があるようです。
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青山学院横浜英和中学校・高等学校
系属校
所在地:神奈川県横浜市
生徒数:1学年約196人
内部進学率:約53.5%
他大学受験: (推薦権は放棄)
学校法人横浜英和学院が運営する学校で、青山学院という名前は付いていますが、系属校となるようです。
生徒は、青山学院横浜英和小学校から約66名、中等部から約130名が入学し、高等部の募集は行われていません。
2014年に青山学院大の系属校になり、2018年に女子校から共学校に。系属校になってから初の卒業生となる2022年3月の卒業生は、7割の生徒が青山学院大への推薦を取得し53.5%が進学したとのことです。
最新の2025年度入試(2024年度卒業生)では、卒業生174名中139名(約79.9%)が推薦資格を取得し、そのうち119名(推薦資格取得者の約85.6%、卒業生全体の約68.4%)が青山学院大学へ進学しました。前年よりも進学率がやや上昇しています。
浦和ルーテル学院中学校・高等学校
浦和ルーテル学院は、2019年4月に青山学院大学の系属校となる協定を締結しました。主な内容は以下のようなものとなっています。
系属校推薦入学は2031年4月1日から(それまでは経過措置あり)。
系属校推薦入学として大学へ進学できる対象者は、2019年度に浦和ルーテル学院小学校に入学し、2030年度に浦和ルーテル学院高等学校を卒業する学生。
※募集枠あり。進学基準あり。
経過措置として、2020年度入試から2030年度入試までは、一定の募集枠の範囲内で、進学基準を満たす学生は系属校推薦入学経過措置として大学に入学できます。
2025年度入試(2024年度卒業生)における推薦枠は40名に増加し、40名が青山学院大学へ進学しました。枠は段階的に増加していて、今後も拡大が見込まれます。

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教育提携校の推薦入学
横須賀学院中学高等学校
2009年に教育提携協定を交わし、翌年の2010年度大学入試より青山学院大学への推薦入学枠が15名程度になりました。
2026年度入試(2025年度高校卒業生対象)の推薦枠は、前年同様35名となる見込みです。2025年度入試(2024年度卒業生)では、この枠を利用して25名が進学しました(進学者数は年度により変動します)。中高一貫生が優先されます。
推薦入学枠は中高一貫生が優先して適用され、例年20名前後の生徒が進学しているようです。
推薦入学枠
経済学部 | 2名 | 文学部 | 5名 |
経営学部 | 4名 | 教育人間科学部 | 2名 |
国際政治経済学部 | 2名 | 社会情報学部 | 2名 |
法学部 | 2名 | 理工学部 | 4名 |
総合文化政策学部 | 2名 | 地球社会共生学部 | 4名 |
コミュニティ人間科学部 | 6名 | 合計 | 35名 |
- 高校在学中の評定値(学校の成績)平均が5段階中4.0以上
- 学校の成績と同程度に模試の成績も重視する
- 英検2級以上取得(文系学部)
- 高大連携教育への参加など
静岡英和女学院中学校・高等学校
2016年2月に教育提携に関する協定を締結し、2022年度入試では、卒業生82人に対して青山学院大学を含む約130大学600名分の指定校・協定指定校推薦枠があったようです。
2025年度入試(2024年度卒業生)では、7名が青山学院大学へ進学しました(指定校推薦・提携校推薦など含む)。
主な指定校推薦大学
青山学院大学 (教育提携校) | 東京女子大学 (特別提携校) | 関西学院大学 (協定校) | 麻布大学 (重点校) |
桜美林大学 | 金城学院大学 | 神奈川大学 | 神戸女学院大学 |
国際基督教大学 | 成蹊大学 | 白百合女子大学 | 成城大学 |
聖隷クリストファー大学 | 鶴見大学 | 玉川大学 | 東京女子医科大学 |
東京農業大学 | 東洋大学 | 同志社大学 | 東洋英和女学院大学 |
獨協大学 | 日本女子大学 | 日本大学 | フェリス女学院大学 |
法政大学 | 立命館大学 | 明治学院大学 | 静岡英和学院大学 |
遺愛女子中学高校
2022年3月に教育提携に関する協定の調印式が行われました。
本協定は、両校の共通ミッションであるキリスト教教育の一層の充実及び発展、並びに中等教育、高等教育の連携強化を図ることを目的としています。教育連携の主な内容としては、青山学院大学と遺愛女子中学及び遺愛女子高等学校との授業連携、学生・生徒の交流、教職員の交流及び研修等を考えており、具体的な内容については、今後協議していきます。
出典:青山学院

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