東京学芸大学附属国際中等教育学校2025完全ガイド|偏差値・入試難易度・進学実績を徹底解説

東京学芸大学附属国際中等教育学校(Tokyo Gakugei University International Secondary School、通称TGUISS)は、グローバル教育を重視する国立の中高一貫校です。

国際バカロレア認定校として、多様な文化的背景を持つ生徒たちが共に学ぶ環境で、世界で活躍できる人材育成に取り組んでいます。この記事では、この学校の教育内容、入試情報、評判、進学実績などについて最新情報をもとに詳しく解説します。

目次

東京学芸大学附属国際中等教育学校の詳細

国際バカロレアIB広場の運営により作成したイメージ画像

基本情報

学校名東京学芸大学附属国際中等教育学校
所在地〒178-0063
東京都練馬区東大泉五丁目22番1号
区分国立の中等教育学校(6年一貫)
設立2007年4月
(東京学芸大学附属大泉中学校と同大学附属高等学校大泉校舎が統合)
生徒数約700名(各学年約120名)
帰国生・外国籍生徒全校生徒の約40%
アクセス西武池袋線「大泉学園」駅下車、徒歩8分

学校の特徴

東京学芸大学附属国際中等教育学校は、2007年に附属大泉中学校と附属高等学校大泉校舎が統合・再編されて誕生しました。全校生徒の約40%が帰国生徒または外国籍の生徒で構成されていて、世界50カ国以上からの帰国生が在籍しています。

国際バカロレア教育

東京学芸大学附属国際中等教育学校は、国際バカロレア(IB)の認定校として先進的な教育を行っています。

  • MYP(中等教育プログラム)
    1年生から4年生(中学1年生から高校1年生)の全員が履修
  • DP(ディプロマプログラム)
    5年生から6年生(高校2年生と3年生)の約15名程度が履修

2010年2月5日にMYP認定校として日本の国公立校で初めてIB World Schoolに認定され、2015年3月31日にはDP認定校にもなりました。これにより、MYPとDPのIB一貫教育を実践する初の国公立学校となりました。

また、2014年にはスーパーサイエンスハイスクール(SSH)、2015年度からはスーパーグローバルハイスクール(SGH)にも指定されています。

特徴的な授業形態

学校では以下のような特徴的な授業形態を取り入れています

  • Learning in English(LE)
    国際理解、環境、福祉などの教科横断的・総合的なテーマについて英語を用いて学習
  • イマージョン(IM)授業
    社会・数学・理科・美術等の内容を英語で学習
  • 習熟度別英語クラス
    前期課程(1〜3年)ではCoreクラスとAdvancedクラスに分かれて英語を学習

入試情報

募集定員

1学年約60名

A方式30名
B方式30名

入試方法

入学者選抜は、A方式とB方式の2種類の入学者選抜方法を採用しています。これらは受験生の特性や強みに合わせて選べるように設計されています。

A方式

外国語作文重視型:A方式は主に外国語能力に秀でた生徒、特に帰国生や語学学習に力を入れてきた生徒向けの選抜方法です。

項目時間備考
書類審査(100点)志願理由書
報告書または成績証明書
活動実績申告書
外国語作文(85点)45分英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語・中国語・韓国・朝鮮語のいずれかを使用
日本語作文(15点)30分
面接(50点)

A方式の特徴は、外国語作文の配点が非常に高く(85点)、全体の35%近くを占めることです。英検準1級~1級レベルのライティング力が求められ、語彙力、文法力だけでなく、論理的思考力や独自の視点も評価されます。

このハイレベルな作文と面接をクリアするには、やはりプラスアルファの対策をしておきたいところ。ライティングは独学では上達しにくいため、プロの添削指導などを活用して論理的な文章力を磨くのが近道です。

面接に向けては、のようなオンライン英会話で実践を積むのも良い方法です。様々な国籍の講師と英語で議論する練習は、本番での自信につながるだけでなく、入学後の多文化環境にスムーズに溶け込むための準備にもなるでしょう。

B方式

適性検査重視型:B方式は思考力や判断力、表現力を重視した選抜方法で、一般的な中高一貫校の適性検査型入試に近い形式です。

項目時間備考
書類審査(100点)志願理由書
報告書または成績証明書
活動実績申告書
適性検査Ⅰ(50点)45分
適性検査Ⅱ(50点)45分
面接(50点)

B方式は外国語の特別なスキルがなくても、思考力や表現力に自信がある生徒に適しています。公立中高一貫校の適性検査に似た形式ですが、面接の比重が大きいことが特徴です。

B方式で問われる「思考力・表現力」は、一朝一夕で身につくものではなく、専用のトレーニングが効果的です。

公立中高一貫校の受検対策で評価の高いのような通信教育を活用すれば、良質な問題と丁寧な添削指導を通して、解答を導き出す思考プロセスからしっかりと鍛えることができます。自宅でじっくり取り組めるのも嬉しいポイントですね。

出願時の注意点
  • 出願時にA方式かB方式のどちらか選択
  • 両方式の併願はできない
  • 総合成績250点満点で合否判定
  • 帰国生と一般生の区別なく同じ条件で選抜

東京学芸大学附属国際中等教育学校の応募資格・選抜方法・入学者の決定の詳細については、必ず公式ページで最新の確認するようにしてください。

入試難易度と偏差値

2024年度の四谷大塚によるAライン80偏差値(合格可能性80%に必要な偏差値)は、男子が55、女子が57です。一方、他の情報源では偏差値62.0~63.0程度と報告されています。

特にA方式の外国語作文は、英検準1級~1級レベルのライティング力が求められ、300 words程度の英作文を書く必要があります。これは英検1級のライティング(240 words)よりも難易度が高いとされています。

情報源男子女子
四谷大塚(Aライン80)5557
首都圏模試センター6263
日能研6162

学校の評判

みんなの中学校情報によると、東京学芸大学附属国際中等教育学校の評判は5点満点中4.0点で、東京都の口コミランキング120位(787校中)となっています。

良い評価ポイント

口コミでは以下のような点が高く評価されています

  • 英語教育の質の高さと国際的な環境
  • 校則の自由さと生徒の自主性を尊重する校風
  • いじめの少なさと多様性を受け入れる文化
  • 探究型学習と課題解決能力の育成
  • 先生方の教育に対する熱意

改善点として挙げられている点

一部の口コミでは以下のような点が指摘されています

  • 帰国生など英語が得意な生徒にとっては英語授業が物足りないことがある
  • 部活動は比較的活発ではない

制服について

東京学芸大学附属国際中等教育学校では、制服と私服の選択制が採用されています。

多くの生徒は日常的に私服で登校していていて、式典など特別な行事の際に制服を着用する傾向があります。校則も比較的自由で、髪型や装飾品についての厳しい制限はありません。

式典・校外行事など正装を求められる日は、制服を着用します。本校の制服は、男女共に紺色のブレザーと学校指定のエンブレム、ネクタイです。それ以外は各自が判断して良いことになっています。指定日以外は制服の着用は義務付けられていませんので、各自が安全性・マナーに配慮し、私服で登校します。もちろん、毎日制服を着用しても構いません。

進学実績

東京学芸大学附属国際中等教育学校は、公式サイトで2015年度から2024年度までの各年度の進学実績が公開されています。

近年の主な合格実績には以下のような大学が含まれます。

国立大学東京大学
京都大学
一橋大学
東京工業大学 など
私立大学慶應義塾大学
早稲田大学
上智大学
国際基督教大学 など
海外大学🇺🇸 アメリカ
Harvard University
Northwestern University
Brown University
Yale University など
🇬🇧 イギリス
University College London
King’s College London
Durham University
Oxford University など
🇨🇦 カナダ
University of Toronto
The University of British Columbia など
🇦🇺 オーストラリア
The University of Melbourne など

国際バカロレアについて

MYP(Middle Years Programme/中等教育プログラム)

1年生から4年生(中学1年生から高校1年生)までの全生徒が履修するMYPでは、以下の8つの教科群について学びます。

言語の習得

言語と文学

個人と社会

理科

数学

芸術

保健体育

デザイン

MYPでは評価規準(評価の観点)に準拠した評価方法が採用され、7段階評価(1〜7)で成績がつけられます。この評価方法は、テスト、作品、プレゼンテーション、観察記録など多様な課題に基づいています。

DP(Diploma Programme/ディプロマプログラム)

5年生と6年生(高校2年生と3年生)で選抜された生徒約15名が履修するDPでは、所定のカリキュラムを2年間履修し、最終試験を経て国際的に認められる大学入学資格(国際バカロレア資格)の取得を目指します。

MYPや、より高度なDPの学習は、探究的な学びが多く非常にやりがいがありますが、課題の進め方などに悩む場面も出てくるかもしれません。

そうした際には、IBのカリキュラムを熟知した先輩や専門のチューターに相談できると心強いですよね。IB経験者がオンラインで指導してくれるのようなサービスは、学習をスムーズに進めるための選択肢の一つとして知っておくと安心です。

TGUISSのIBDPでは、以下のような科目が提供されています。

Group1

英語A:言語と文学(HL)
日本語A:言語と文学(HL)

Group2

英語B(HL)

Group3

歴史(HL)

Group4

化学(SL)

Group5

数学AI(SL)

Group6

アート(SL)

学校生活

学校行事

学校では以下のような独自の行事が開催されています。

卒業生の声

公式サイトには多くの卒業生のメッセージが掲載されていて、以下のような感想が共有されています。

  • 探究型の授業や課題解決型の学習が大学での学びや研究活動の基礎となった
  • 多様な背景を持つ生徒との交流が国際的な視野を広げるのに役立った
  • 主体的に行動することで得られる学びの機会の多さが魅力
  • 「考える力」や「問題解決能力」が鍛えられた

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まとめ

東京学芸大学附属国際中等教育学校は、国際バカロレア(IB)認定校としてグローバル教育を実践する、非常に魅力的な中高一貫校です。生徒の約40%が帰国生や外国籍という多様性、自由な校風、そして国内外の難関大学への豊富な進学実績など、その特色は多岐にわたります。

このユニークな環境に身を置くためには、ご自身の強みに合わせた入試対策を着実に進めていくことが大切です。

例えばA方式(外国語作文中心)に挑戦するなら、ライティング指導と並行してのようなオンライン英会話で「話す力」を磨くことが、本番での自信につながります。B方式(適性検査中心)であれば、などの教材で思考力や表現力をじっくりと鍛えるのが王道と言えるでしょう。

そして、入学後に待っているのが、この学校の核であるIB教育です。もし探究的な学びに戸惑うことがあっても、IB経験者からサポートを受けられるのようなサービスがあることも、頭の片隅に置いておくと安心かもしれません。

TGUISSでの6年間は、他では得られない貴重な経験になるはずです。ぜひ、あなたに合った方法で準備を進め、未来への扉を開いてください。応援しています。


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この記事を書いた人

Masakiのアバター Masaki 国際バカロレア進路専門家

我が子のIB経験と海外留学準備で奮闘した保護者としての実体験が原点。「同じ保護者の目線」で膨大な情報を整理・分析し、後悔しない進路選択を共に考えるパートナーとして「国際バカロレアIB広場」を運営。大学選びから留学手続き、その先のキャリア形成までを見据えた情報を提供しています。

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