「大阪女学院って実際どうなの?」
神戸女学院や四天王寺は難しすぎるかもしれないが、確実に良い大学には進学させたい。英語教育に力を入れている学校を探している。推薦枠が充実している学校はないだろうか。
大阪女学院中学・高等学校は、まさにこのようなニーズにマッチする可能性の高い学校です。
しかし、学校選びで失敗しないために確認したいのは以下の点です。
- 関西女子校の中での序列は?
- 協定校推薦の価値は?
- 卒業生は本当に満足している?
- 学費に見合った教育を受けられる?
この記事では、これらの疑問に対し客観的データに基づいて紹介します。
大阪女学院中学・高等学校の基本情報
学校名 | 学校法人 大阪女学院 中学校・高等学校 |
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区分 | 私立女子校(中高一貫) |
設立年 | 1884年(明治17年) |
所在地 | 〒540-0004 大阪市中央区玉造2丁目26番54号 |
公式サイト | 大阪女学院中学校・高等学校 |
SNS | Facebook Twitter(X) |
大阪女学院は1884年に設立された、アメリカ人宣教師を創設者に持つミッションスクールで、キリスト教教育とともに英語教育が柱となり、英語に触れる機会が多く設けられているのが特徴の学校です。

偏差値と入試難易度
2025年度最新偏差値
高等学校[2]
普通科 理系 | 67 |
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英語科英語コース | 66 |
英語科IBコース | 62 |
普通科 文系 | 61 |
中学校
偏差値 | 49[2] |
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偏差値から見える戦略的ポジション
大阪女学院の特徴的な点は、中学入学と高校入学で偏差値に大きな差があることです。中学校の偏差値49に対し、高校では61-67と大幅に上昇していることから以下を意味していると考えられます。
- 中学からの方が入学しやすい
- 高校から入学する外部生は高学力層
- 内部生は外部生との学力差に注意が必要
大阪府内での位置づけ
府内順位 | 32位/531校中 |
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私立順位 | 17位/344校中 |
全国順位 | 337位/9,124校中[2] |
この数字から、大阪女学院は府内上位校ではあるが、最難関校ではないことが分かります。
関西女子校での序列と競合校比較
関西私立女子中学の実際の序列
中学受験における関西私立女子校の偏差値序列は以下の通りです[3]
- 神戸女学院(偏差値69)
- 四天王寺(偏差値55-69)
- 同志社女子(偏差値50-55程度)
- 大阪女学院(偏差値49)
競合校との具体的比較
同レベル校
桃山学院中学校
四条畷学園中学校
関西大学北陽中学校
高校での競合校
泉陽高等学校
開明高等学校[4]
この比較から、大阪女学院は関西女子校の中では中堅上位に位置することが分かります。
大阪女学院の口コミ・評判分析
肯定的な評価
批判的な評価とその背景
評判分析の結論
口コミから見えるのは、伝統的な女学院のイメージと現実のギャップです。
- 自由な校風を評価する声がある一方
- 昔の格式や規律を求める層からは厳しい評価
- 生徒の多様性が広がっている現状

進学実績
協定校推薦枠
大阪女学院の最大の魅力は、3つの協定校との推薦制度です[7]。
2024年度入試
- 関西学院大学
-
48名
- 同志社女子大学
-
10名
- 神戸女学院大学
-
6名
2023年度入試
- 関西学院大学
-
48名
- 同志社女子大学
-
10名
- 神戸女学院大学
-
5名
一般入試での進学実績
2023年3月卒業生実績[1]
就職者 | 0名(全員が大学進学) |
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国公立大学合格者 | 65名(2021-2023年延べ) |
関関同立 | 多数合格 |
指定校推薦の豊富さ
関関同立をはじめ、早稲田大学、上智大学、ICU、MARCHなど多数の指定校推薦枠を保有しています[1]。
2024年度入試

2023年度入試

海外大学への合格状況

学費と教育内容
詳細な学費情報
中学校(年額)
入学金 | 230,000円 |
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授業料 | 678,000円 |
初年度合計 | 約120万円 |
高等学校(年額)
入学金 | 200,000円 |
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授業料 | 663,000円 |
IB教育費(IBコースのみ) | 220,000円 |
初年度合計 | 約110-130万円 |
教育の特色
入試戦略と対策
中学入試の特徴
:1学年190人 募集人数[9]
入試方式
・国際特別
・前期A方式(専願)
・前期B方式(併願)
・後期
中学校の入試倍率
年度 | 国際特別 | 前期A | 前期B | 後期 | |
---|---|---|---|---|---|
2024年 | 受験者数 | 26 | 132 | 71 | 35 |
合格者数 | 25 | 129 | 71 | 31 | |
倍率 | – | 1.02 | 1.00 | 1.12 | |
2023年 | 受験者数 | 33 | 145 | 67 | 40 |
合格者数 | 29 | 137 | 67 | 36 | |
倍率 | – | 1.06 | 1.00 | 1.11 | |
2022年 | 受験者数 | 26 | 132 | 71 | 35 |
合格者数 | 25 | 129 | 71 | 31 | |
倍率 | – | 1.02 | 1.00 | 1.12 |

高校入試の戦略ポイント
外部募集:約115名
志望設定:第二・第三志望制度あり[9]
普通科文系 | 約40名 |
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普通科理系 | 約30名 |
英語科英語コース | 約30名 |
英語科国際バカロレアコース | 約15名 |
重要な制度
- 英語資格による得点読み替え
- CEFR B1以上:80点
- CEFR B2以上:100点
- 転科・転類・転コース合格制度
大阪女学院高等学校へは、自宅(保護者宅)からの通学が原則。

大阪女学院を
選ぶべき人・避けるべき人
- 協定校への確実な進学を望む
関西学院大学、同志社女子大学、神戸女学院大学への進学希望 - 英語教育・国際教育重視
- IBコースでの国際的な教育
- 海外大学進学も視野
- 自由な校風を求める
- 個性を尊重する環境
- のびのびとした学校生活
- 最難関校志向
偏差値や大学実績で関西トップを求める場合 - 厳格な規律を重視
伝統的な女学院の規律を期待する場合 - 宗教教育に抵抗がある
キリスト教行事への参加が必須
まとめ
大阪女学院の真の価値¥
大阪女学院中学・高等学校は、関西女子校の中堅上位校として、以下の価値があります。
客観的な強み
- 協定校推薦による安定した進学ルート
- 国際バカロレア教育による国際性
- 比較的入りやすい入試難易度
注意すべき点
- 関西最難関女子校ではない
- 伝統的な格式は薄れている
- 生徒の学力・意識レベルにばらつき
投資対効果の判断
年間学費約120万円に対する教育効果については、協定校推薦制度や指定校推薦枠などを総合的に検討する必要があります。
ただし、教育投資の価値は各家庭の価値観や経済状況により異なるため、慎重な検討をお勧めします。
ただし、最難関校を目指す層や、伝統的な女学院教育を求める層には不向きかもしれません。
参考情報・文献
- [1] 大阪女学院中学校・高等学校公式サイト
- [2] みんなの高校情報 – 大阪女学院高校偏差値
- [3] 関西の超難関私立女子中学校とは?|塾選ジャーナル
- [4] StudySearch – 大阪女学院中学校・高等学校
- [5] みんなの中学校情報 – 大阪女学院中学校口コミ
- [6] みんなの高校情報 – 大阪女学院高校口コミ
- [7] 大阪女学院 – 協定校
- [8] 武田塾難波校 – 大阪女学院高校解説
- [9] 大阪女学院 – 募集要項