「国際バカロレア(IB)に興味はあるけれど、うちの子の英語力で大丈夫だろうか」。IBを検討するご家庭が最初にぶつかるのが、この不安だと思います。
ところが「IBに必要な英語力」を調べても、出てくるのは「英検準1級レベルと言われています」といった伝聞ばかり。根拠がはっきりしません。
実は、IB機構(IBO)自身が「IBの英語科目の成績が、CEFR(国際的な語学力の物差し)やIELTS・TOEFLのどのレベルに当たるか」を公式に示しています。ここでは、その公式データと各校の実際の募集要項をもとに、必要な英語力を数字で整理します。
IBの英語はどのくらい必要か【IB公式のCEFR対応表】
2023年、IB機構は英国の学位評価機関Ecctisに委託して、IBの言語科目とCEFRを対応づける調査を行いました。IB公式サイトは、その結論をこう述べています。「調査結果は、DPの言語科目がCEFR B2に相当することを示している。B2は大学が最も一般的に求めるレベルである」[3]。
公表されている対応表を、日本語で読める形に整理したのが次の表です。縦がCEFRのレベル、横がIBの英語科目の成績(1〜7点)です。
| CEFR | English A HL | English A SL | English B HL | English B SL |
|---|---|---|---|---|
| C2 | 7 | — | — | — |
| C1 | 6 | 7・6 | 7 | — |
| B2+ | — | — | 6 | 7 |
| B2 | 5・4 | 5・4 | 5 | 6 |
| B1+ | — | — | 4・3 | 5 |
| B1 | 3 | 3 | 2 | 4 |
読み方はシンプルです。English B(HL)なら5点でB2、6点でB2+、7点でC1。English B(SL)は6点でB2に届きます。English A(HL)は4点でB2、6点でC1、7点ならC2です。
CEFRを英検・IELTS・TOEFLに置き換えると
IB公式のチャートには、同じCEFRの帯にIELTS・TOEFLのスコアも併記されています[3]。英検については、文部科学省が公表している「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」で読み替えられます[4]。
| CEFR | IELTS | 英検の目安 |
|---|---|---|
| C1 | 7.0〜8.0 | 1級 |
| B2+ | 6.5 | 準1級 |
| B2 | 5.5〜6.0 | 準1級 |
| B1 | 4.5〜5.0 | 2級 |
※ 文科省の対照表はCEFRと各試験のスコアを対応づけたもので、級とCEFRが一対一で対応するわけではありません(英検は同じ級でもCSEスコアによって帯がまたがります)。あくまで目安として読んでください。
つまり「IBの英語で高得点を取る」ことは、そのまま「英検準1級〜1級、IELTS 6.5〜7.0の英語力を身につける」ことに重なります。逆に言えば、IBの2年間は英語資格の勉強と別物ではないということです。
IBの英語には2つの入口がある(English A と English B)
ここが最初の分かれ道です。IBのディプロマ(DP)は6つの教科グループから1科目ずつ選びますが、英語はグループ1でもグループ2でも取れます。文部科学省のIB教育推進コンソーシアムによる公式の呼び方は次のとおりです[5]。
- グループ1=言語と文学(母国語):科目は「言語A:文学」「言語A:言語と文学」。英語で取れば English A です
- グループ2=言語習得(外国語):科目は「言語B」「初級言語(ab initio)」など。英語で取れば English B です
多くの日本人生徒は、グループ1で「Japanese A」、グループ2で「English B」を選びます。英語力が高ければグループ1を「English A」にすることもできますが、その場合はグループ2を別の外国語にすることになります。科目選びの全体像はIBの科目選択の記事で詳しく整理しています。
「English A=ネイティブ専用」ではない
よくある誤解を1つ解いておきます。English Aは「英語ネイティブの生徒だけが取る科目」と説明されがちですが、IB公式の「言語と文学」ガイドは、履修の前提についてこう書いています。「言語と文学の科目を履修する生徒に、正式な要件はない(There are no formal requirements)」[2]。
English Aは「母語話者のための科目」ではなく、英語で文学・非文学の作品を分析する科目です。一方でEnglish Bは、IB公式ガイドの言葉では「その言語をある程度学んだ経験のある生徒のための、言語習得(language acquisition)の科目」[1]。目的が「分析」なのか「習得」なのかが、両者の本質的な違いです。
データで見ると:7点はどちらが取りやすいか
IB専門塾EDUBAL Academyが、IB機構の統計速報をもとに科目別の「7点(満点)取得率」を集計しています。その結果によると、English B(HL)の7点取得率は13.3%(2024年5月)・13.1%(2025年5月)。これに対しEnglish A:言語と文学(HL)は3.2%・3.9%でした[13]。
English Aは世界中の英語ネイティブ生徒と同じ土俵で文学を論じる科目です。満点を狙う難しさは、English Bの約3〜4倍と言えます。「英語が得意だからEnglish A」と安易に選ぶ前に、この差は知っておく価値があります。
※ EDUBAL Academy(IB専門塾)による第三者集計です。元データはIB機構の統計速報。科目の難易度は年や試験セッションによって変動します。
English Bの試験の仕組み【SL/HL比較】
日本人が最も多く選ぶEnglish Bについて、IB公式ガイド(First assessment 2020)に書かれている評価の内訳を整理します[1]。
| 評価要素 | SL | HL |
|---|---|---|
| 外部評価(合計) | 75%(3時間) | 75%(3時間30分) |
| Paper 1 ライティング | 25%・1時間15分 250〜400語 | 25%・1時間30分 450〜600語 |
| Paper 2 リスニング+リーディング | 50%・1時間45分 (聴45分/読60分) | 50%・2時間 (聴60分/読60分) |
| 内部評価 Individual oral | 25%・視覚素材をもとに教師と対話 | 25%・授業で読んだ文学作品の抜粋をもとに対話 |
| 推奨授業時間 | 150時間 | 240時間 |
| 文学作品の学習 | 不要 | 必須(2作品) |
ここで押さえておきたいのは内部評価(Individual oral)が25%を占めることです。IB公式ガイドは「内部評価はSL・HLのいずれにおいても最終評価の25%を占める」と明記しています[1]。筆記試験だけでなく、教師との英語の対話が成績の4分の1を決めます。
SLとHLの本当の差は「文学作品」
SLとHLの違いは、試験時間が15分長いことや、ライティングの語数が200語多いことだけではありません。決定的なのは次の一文です。「対象言語で書かれた文学作品2作品の学習は、言語B HLでのみ必須である」[1]。
この差は口頭試験にも表れます。SLのIndividual oralが「視覚素材(写真など)を見て話す」のに対し、HLは「授業で読んだ文学作品の抜粋」について教師と論じます。HLを選ぶということは、英語で文学を読み、内容について自分の考えを英語で述べる訓練を2年間続けるということです。
授業で扱う5つのテーマ
English Bの授業と試験は、IBが定めた5つのテーマを軸に組み立てられます[1]。日常会話の練習ではなく、社会的なテーマについて英語で読み・書き・話す科目だとわかります。
- アイデンティティ(identities)
- 経験(experiences)
- 人間の創意工夫(human ingenuity)
- 社会組織(social organization)
- 地球の共有(sharing the planet)
English A(言語と文学)を選ぶとどうなるか
英語力に自信があり、グループ1をEnglish Aにする場合の評価構成も確認しておきます(言語A:言語と文学の場合)[2]。
| 評価要素 | SL | HL |
|---|---|---|
| 外部評価(合計) | 70%(3時間) | 80%(4時間) |
| Paper 1 非文学の分析 | 35%・1時間15分 2つのうち1つを選び分析 | 35%・2時間15分 2つとも分析 |
| Paper 2 比較エッセイ | 35%・1時間45分 | 25%・1時間45分 |
| HL essay | — | 20%・1,200〜1,500語 |
| 内部評価 Individual oral | 30%・15分 | 20%・15分 |
English B(HL)と比べると、外部評価の比重が重く(80%)、HLでは1,200〜1,500語の英文エッセイを提出する必要があります。求められるのは語学力よりも、英語で文学・非文学を批評する力です。
入学時にどれくらいの英語力が必要か(実際の募集要項)
ここが多くの記事で「英検準1級レベルと言われています」と伝聞で片付けられている部分です。実際の募集要項を読むと、「英検◯級以上が出願資格」と定めているIB校は、今回確認した範囲では見当たりませんでした。学校ごとに、見られ方がまったく違います。
| 学校 | 募集要項での英語の扱い |
|---|---|
| 東京都立国際高校 (国際バカロレアコース) | 出願資格に英語資格の要件はなし。選抜で「英語運用能力検査」を課すが、要項は「授業に必要な力の有無(適・不適)の判定のみに使用し、得点は総合成績には含めない」と明記[6] |
| AICJ高校 (IBディプロマコース) | 出願資格は「第1言語を日本語、第2言語を英語とする者。または第1言語を英語、第2言語を日本語とする者」=言語A/言語Bの組み合わせで定義。英検準1級以上で英語の一部を免除・満点扱いとする優遇あり[7] |
| 大阪女学院高校 (国際バカロレアコース) | 英語資格による得点読み替え=CEFR B1以上で80点、B2以上で100点(当日得点が上回れば高い方を採用)。さらにCEFR B1以上なら英語面接が免除[8] |
つまり実態は3通りです。(1) 適性の判定として英語を見る(都立国際)、(2) 言語A・言語Bの組み合わせで定義する(AICJ)、(3) 資格を持っていれば加点・免除する(AICJ・大阪女学院)。「◯級がないと出願すらできない」わけではありません。
ただし、大阪女学院が「CEFR B2以上で100点」と設定していることからも分かるように、資格を持っている生徒が有利になる設計にはなっています。各校の詳しい選抜方法は、都立国際高校(IBコースの入試と進学実績)、AICJ高校(広島・IBディプロマコース)、大阪女学院(大阪・国際バカロレアコース)の各記事で整理しています。
日本語DPと英語DP:必要な英語力が変わる分岐点
日本のIB校を考えるうえで避けて通れないのが、この分岐です。日本語DP(DLDP=デュアルランゲージ・ディプロマ)は、日本語で履修できる科目を増やした形式で、文部科学省のIB教育推進コンソーシアムは条件をこう説明しています。「日本語DPでも、6科目中2科目(通常、グループ2(外国語)に加えて更に1科目)は、英語等で履修することが必要」[5]。
一方の英語DPは、6科目のほとんどを英語で履修します。当然、必要な英語力はまるで違います。国内では一条校でDPを実施している50校のうち、39校が日本語DP(残り11校は英語DP)です(令和8年3月31日時点)[15]。日本語DPの方が主流だということです。
誤解されやすいのですが、日本語DPでも「英語をほとんど使わない」わけではありません。グループ2の英語(English B)に加えて、もう1科目を英語で履修する必要があります。公立でIBを受けられる学校の一覧は公立のIB校の記事に、IB制度そのものの全体像は国際バカロレアとはの記事にまとめています。
筆者の体験
我が子は公立高校の日本語DPに進みました。英語で受ける科目があるだけでなく、日本語で受ける科目も、教科書は英語でした。英語に触れる量は一般のコースより明らかに多いと思います。
そこは承知のうえで選んでいます。「英語から逃げる選択肢」ではありません。
IBの英語は本当に難しい?「ついていけない」の正体
「IBは難しい」という声は確かにあります。IB専門の家庭教師サービスEDUBALが2024年度の卒業生28人に行った調査では、85%が「難しかった」と回答しました。ただし同じ調査で、回答者の100%がディプロマを取得しています[12]。
この2つの数字が並ぶことに、IBの本質が表れています。難しいけれど、取れないわけではない。同調査での勉強時間は平日3〜4時間が最多、週末は平均5.8時間。そして9割超が「IBをやってよかった」と答えています[12]。
※ EDUBAL(IB・帰国子女向け家庭教師)による28人の卒業生調査(2024年7月公表)です。サンプル数が小さく、同サービスの利用者が中心と見られる点は割り引いて読む必要があります。
難しさの正体は「英語力」ではない
同じ調査で「最も大変だったこと」として挙がったのは、時間管理、TOK(知の理論)、内部評価と口頭試験でした[12]。英単語や文法そのものではありません。
IBの英語で苦戦する日本人生徒がつまずくのは、次の3点に集約されます。
- 口頭試験(Individual oral):成績の25%を占めるのに、日本の英語教育では練習量が最も少ない領域。視覚素材や文学作品について、その場で英語で論じる必要がある
- 指定された文章形式(text type)で書く:Paper 1は「ブログ記事」「スピーチ原稿」など指定の形式で書く。英作文が書けるだけでは足りず、形式ごとの型を知っている必要がある
- 指示用語(command terms)の読み違い:「Describe」と「Explain」と「Evaluate」では求められる答え方が違う。内容を知っていても、問いの要求とずれた答案は点にならない
3つ目については、IBが科目横断で定義しているCommand Terms(指示用語)の記事で一覧を整理しています。IBの答案は「何を書くか」の前に「どう問われているか」で決まります。
英語が苦手なままIBに入って間に合うのか
結論から言えば、間に合わせ方はあります。IB公式の言語Bガイドは、履修の前提となる英語力についてこう書いています。「CEFR A2またはB1の生徒は、無理なく言語B SLを履修できる。CEFR B1またはB2の生徒は、無理なく言語B HLを履修できる」[1]。
A2は英検準2級前後、B1は2級前後にあたります。つまりEnglish B(SL)なら英検準2〜2級あたりが入口、HLを狙うなら2級〜準1級あたりが入口の目安になります。準1級を持っていなければ始められない、という話ではありません。
ただし、ここは正直に書きます。英検2級は「高校卒業程度」とされる級です[16]。中学生のうちに2級まで届く生徒は多くありません。「英語が苦手なままでも大丈夫」という意味ではない、ということです。
正確に言えば、準1級や1級のような突出した英語力がなくてもIBは始められる。ただし「高校で習う英語をひととおり終えている」くらいの土台は要る。これが公式の目安から読み取れる現実です。
※ これはIBが示す「履修開始時の目安(placement guidance)」であって、卒業時の到達度ではありません。到達度の目安は、この記事の冒頭で示したCEFR対応表(English B HLで5点=B2)の方です。
入学前から最終試験までの到達段階
語彙と文法の土台を固める時期。ここが足りないと、入学後に「英語の授業」ではなく「英語そのもの」でつまずきます。
text typeごとの書き方、command termsの読み分け、口頭試験の受け答え。英語力そのものより、IB特有の作法を覚える時期です。
English B(HL)で5点=CEFR B2が、多くの大学が求める水準。海外大学に出願するなら、この時期にIELTSの要否も確認します(次の章で詳述)。
それでも厳しいと感じたときの逃げ道
- HLからSLに変える:文学作品2作品の学習が外れ、ライティングの語数も250〜400語に下がります[1]
- 日本語DPを選ぶ:英語で履修するのは2科目。英語DPよりも負荷は下がります[5]。国内の一条校DP 50校のうち39校が日本語DPです[15]
- English AではなくEnglish Bにする:7点取得率は約3〜4倍の差があります[13]
逃げ道を先に知っておくことは、消極的な選択ではありません。どこまでなら引き返せるかを知っている方が、思い切って挑戦できます。
筆者の体験
我が子がIBに入る前の英語力は、中学3年生で取った英検2級です。帰国子女でもインター出身でもなく、英語の塾にも通っていません。
それでも入学後の2年間はずっと手探りでした。最終試験の前にIB専用の「Revision Village」を使いはじめましたが、もっと早く知りたかった、というのが本音です。効くのは英語力より、IBの進め方を知っている人に早く相談できるかどうかだと思います。
PRIB(国際バカロレア)対策|オンライン・海外からもOK
IBは独特。“経験者”に頼るのが立ち上がりの近道。
✓ IBの課題(EE・TOK・IA)や英語での授業に伴走してほしい
✓ DPスコアを上げたい/評価の仕組みが分からない
✓ 海外大出願まで見据えて相談したい
IBは学習法も評価(EE/TOK/IA)も独特で、入学後に負荷を感じる生徒は少なくありません。EDUBALの教師はIBを実際に経験した帰国子女×現役大学生が中心。まずは無料の体験授業で、オンライン指導が合うかを1回確かめてみるのが近道です。
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✓ 体験は無料 ✓ 海外在住でもOK ✓ 合うか見てから決められる
※編集部は情報提供の立場です。教師数・対応地域等は広告主公表の情報です。指導内容・料金は公式で確認のうえご検討ください。
IBの英語は大学の「英語力の証明」になるのか
ここが、IB生とその保護者にとって最も実利のある論点です。海外大学に出願するとき、多くの大学は英語力の証明としてIELTSやTOEFLのスコアを求めます。ではIBの英語科目の成績で代用できるのか。
答えは「大学による。そしてEnglish AとEnglish Bで扱いが違う」です。各大学の公式ページを確認すると、次のようになっています。
| 大学 | 公式ページでの英語要件 |
|---|---|
| 香港大学 (HKU) | English B(HL)4点、または(SL)5点で英語要件を満たすと明記。English A(言語と文学/文学)はHL・SLとも4点。単独で受けるならIELTS 6.5/TOEFL iBT 93が必要な水準[9] |
| ロンドン大学 UCL | 学科の要求レベル別。Level 1ならEnglish B(HL)5点/(SL)6点で可。ただしLevel 5の学科ではEnglish Bは不可(English Aの7点=HLのみ)[10] |
| シンガポール国立大学 (NUS) | 「英語がIB試験の受験科目のひとつであること」が必須。加えて「3科目以上を英語以外の言語で履修している場合は英語試験のスコア提出が必要」[11] |
| チューリッヒ工科大学 (ETH) | 無試験入学の条件が「42点満点中38点(ボーナス点を除く)」かつHLに「言語Aを1つ」(+HL数学・HL理科)。English Bだけでは言語Aの要件を満たせない(日本語A HLなら可)[14] |
読み取れることは3つあります。
- English Bでも英語要件を満たせる大学は実在する。香港大のように「English B(HL)4点」で足りる例があり、これはIELTS 6.5の提出を免れるということです
- English AとEnglish Bは非対称に扱われる。UCLのように、要求の高い学科ではEnglish Bを認めない大学もあります
- 日本語DPの生徒は要注意。NUSのように「英語以外で3科目以上履修していれば英語試験を提出せよ」と定める大学があり、日本語DPはこれに該当し得ます
各大学の出願条件・学費の詳細は、香港大学(HKU)、シンガポール国立大学(NUS)、チューリッヒ工科大学(ETH)の記事でそれぞれ整理しています。何点あればどの大学を狙えるかの全体像はIBスコアで行ける大学の記事へ。
※ 英語要件は大学・学科・出願年度によって変わります。ここに挙げたのは2026年7月時点で各大学が公表している内容です。出願前に必ず志望校の公式ページで最新の要件を確認してください。
なお、志望校がIELTSやTOEFLの提出を求める場合、IBの2年間と並行して対策することになります。IBのライティング・スピーキングで鍛えた力はそのまま活きますが、試験の形式に慣れる時間は別に要ります。
筆者の体験
我が家では、英語力の証明はIELTSが本命で、English Bは保険のつもりでした。English Bで必要な点が取れる保証はなく、English Bを認めない大学もあるからです。
結果は、IELTSが志望校の指定スコアに届きませんでした。保険にしていたEnglish Bが要件を満たしていたので出願できた、というのが実際のところです。
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よくある質問
まとめ:数字で見れば、IBの英語は「届く距離」にある
IBの英語に必要なレベルは、伝聞ではなく公式データで確認できます。最後に要点を整理します。
- 入口=CEFR A2〜B1(英検準2〜2級前後)でEnglish B(SL)は履修可能。B1〜B2でHLも射程に入る[1]
- 出口=English B(HL)5点でCEFR B2。多くの大学が求める水準に届く[3]
- 評価の作り=筆記75%+口頭試験25%。話す訓練を後回しにしない[1]
- 難しさの正体=英単語や文法ではなく、時間管理と、IB特有の答案作法(text type・command terms)
- ご褒美=English Bの成績が、そのまま大学の英語力証明として通る場合がある[9]
「英語が得意な子だけの進路」ではありません。ただし「英語から逃げられる進路」でもありません。2年間で確実に伸ばす設計ができるかどうか。それが、IBの英語と向き合うということです。
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参考情報・出典
- International Baccalaureate Organization「Language B guide」(First assessment 2020)=評価構成・語数・試験時間・内部評価25%・5つの規定テーマ・HLの文学2作品・履修開始時のCEFR目安。※IBの教員向け配布資料(Programme Resource Centre)のため一般公開URLはありません
- International Baccalaureate Organization「Language A: language and literature guide」(First assessment 2021)=English Aの評価構成・HL essay・履修要件。※同じくPRC配布のため一般公開URLはありません(評価構成は下記[3]の調査報告でも確認できます)
- IB「Benchmarking selected IB Diploma Programme language courses to the CEFR」(Ecctis調査・2023年)=調査概要(日本語版PDF)/同(英語版PDF)/IB公式の解説ページ(IELTS・TOEFL併記のチャート)
- 文部科学省「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」(平成30年3月)
- 文部科学省 IB教育推進コンソーシアム「ディプロマ・プログラム(DP)」=教科群の公式名称・日本語DP(DLDP)の履修条件
- 東京都教育委員会「令和8年度 東京都立国際高等学校 国際バカロレアコース 入学者選抜実施要綱」
- AICJ高等学校「令和8年度 生徒募集要項」
- 大阪女学院高等学校「入試情報」(2026年度)
- The University of Hong Kong「English Language Requirement」(2026年7月確認)
- University College London「English language requirements」(2026年7月確認)
- National University of Singapore「IB Diploma — Admission Requirements」(2026年7月確認)
- EDUBAL「【IB生28人に聞いた】国際バカロレアの難易度は?2024年度卒業生調査」(2024年7月公表・第三者調査)
- EDUBAL Academy「点数が取りやすい科目はどれ?7点満点の取得率を調査」(IB機構の統計速報をもとにした第三者集計)
- ETH Zurich「Admission requirements 2025/26」(PDF・2026年7月確認)
- 文部科学省 IB教育推進コンソーシアム「認定校・候補校」=一条校DP実施校数・日本語DP実施校数(令和8年3月31日時点)
- 公益財団法人 日本英語検定協会「各級の目安」=2級=高校卒業程度/準2級=高校中級程度
